2008/03/31

「かぶり寄り」終了のお知らせ。

 こんばんは。

 本日をもって、4年間続けてきたブログ「がぶり寄り」は終了いたします。
 僕、浅尾大輔が担当してきたブログは終わりますが、明日から、新しいオルグ担当者による新ブログ「すくらむ」が始まります。引き続き、ご愛読ください。
 
 僕は、霞が関中央省庁で働く非常勤国家公務員のみなさんに向けて、労働条件その他の相談に応じ、さらには派遣請負の労働者のみなさん、昨年からは、キャリア官僚たちの天下り団体と化していた社団・財団で働く職員のみなさんの労働相談・団体交渉をサポートさせていただきました。
  
 加えて、霞が関の異常な働き方を象徴する「不夜城」を落城させるために、全力で働いてきました。
 
 涙あり、笑いあり、という表現がありますが、まさにその通りの世界を、思い切り、自由に泳ぎまわることが出来ました。

 しかし、全力でふんばったつもりでしたが、いま振り返ると、結局、微々(びび)たる成果しか出せなかったと反省しています。さまざまな批判に対して、本当に申し訳なく思っています。今後の生き方の糧にしたいと思います。


 この4年間のオルグ活動のなかで、働く者の誇り(プライド)を人一倍教えてもらいました。
 働く者が抱えるプライドに、正規・非正規もない、ということ。
 プライドを傷つける使用者には、労働組合をテコにして、たたかいを挑み、勝利することができるということも。

 組合員のみなさん、本当にありがとうございました。
 
 思うところがあり、国公一般という労働組合のフィールドからは去りますが、次のフィールドでも同じような仕事をする予定です。何かあれば、下記まで連絡をください。

 本当にみなさん、ありがとうございました。

 【連絡先】
 国家公務員一般労働組合(国公一般)
 〒105-0003
 東京都港区西新橋1-17-14 リバティ14 3F
 国公労連書記局内

 ファクス 03-3502-6362

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2008/03/18

小林多喜二の励まし――「未完の物語」の続きを生きる

 こんばんは。

 いまさらながら、
 このブログは、国公一般という労働組合の一担当者の、個人的な活動報告です(恥)。

 僕の丸4年間の労働組合活動は、日本社会において働く者の労働条件が「底割れ」していく過程そのものでした。「底割れ」は、賃金だけではありません。「多様な」雇用形態のとめどもない拡大によって、偽装請負、日雇い派遣といった、究極の労働力商品=新たな商業資本が成立する過程でした。
 いじめ、セクハラ、パワハラといった、人間関係の「歪み」も、かなり進みました。

 新米オルグとしては、デキの悪い、生意気な存在でしたが、解雇された若者たちに寄り添ってきて、やはり、辛(つら)いことや悲しいことが多かったと、いま振り返ると、思います。

 僕が、ともすれば現実の重みによって萎(な)えてしまいそうになるとき、常にサポートしてくれたのは、職場の上司であり同僚であり、他の労働組合の先輩や同世代のオルグのみなさんであり、さらには、さまざまな困難を抱えながらも団体交渉を決意して、たった一人でも会社役員とのたたかいに立ち上がった組合員のみんなの姿なのでした。

 この場を借りて、本当にありがとうございます、とお礼を言いたいと思います。
 みなさん、本当にありがとうございました。

 
 そして、もう一つ、文学からの励ましが、たえずありました。
 僕は、日本の近代文学が大好きです。そして、戦後の日本文学が築き上げてきた作品の群れに育てられてきたとさえ断言したいほど(笑)、とりわけ純文学の言葉に励まされて、ここまでサバイバルしてこれたと思っています。

 本日の東京新聞夕刊の文化面に、エッセー「小林多喜二の励まし――『未完の物語』の続きを生きる」を書かせていただきました。いまから75年前、言論の自由が奪われていた日本。29歳という若さで、特高警察によって虐殺されたプロレタリア文学の旗手・小林多喜二さんへの思いを書きました。
 この原稿は、僕なりのプロレタリア文学への感謝と、日本近代文学の極みとしてのプロレタリア文学へのオマージュでもあります。

 文学の言葉がなければ、僕は死んでいたと思います。
 この仕事を寄せてくれた東京新聞文化部に、心から感謝いたします。

 本当にありがとうございました。

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2008/03/07

08春闘 労働者の再定義――賃労働と学習

 こんにちは。

 昨日、都内で08春闘での組織拡大を祈念した学習会の講師をしてきました。
 睡眠不足のため、頭がふらふら、声はかすれて、「マックや紳士服コナカの店長のたたかいをはじめとして、偽装店長をなくす運動が広がっている。他にも11PM(イレブンピーエム=かつての深夜番組名)の店長など……」と、トンチンカンなことを言ってしまいました(笑)。

 以下、学習会のレジュメです。


08春闘 組織拡大のための学習会
お話「仲間の労働実態をつかみ、粘り強く組合加入を呼びかけよう」
 

                         080305  国家公務員一般労働組合

1.はじめに 自己紹介と組合紹介――「毛布のような」労働組合をめざして
第5回大会スローガン「法律と制度を学んで強くなろう」 →組合員の感想 (資料1)

2-1.国公一般の問題意識――当局に反論できなければ、僕たちの「命」が奪われる時代
○ ケース1 新卒後、1年契約勤務を10年間続けてきた女性の悔し涙(30代) (資料2)
○ ケース2 派遣から正社員へ 2年目に起きたセクハラ差別(20代)
○ ケース3 1カ月契約で正規と同じ仕事で働く青年たちの連帯の力 (資料3)
※ 全医労が取り組む「国立循環器センターの看護師・村上優子さん過労死裁判」 (資料4)
※ 川人博著『過労自殺と企業の責任』(旬報社)

2-2.常に視野は、みずからの産別の外にも向けて
○ 首都圏青年ユニオン
○ 東京東部一般労働組合・NPO法人「労働相談センター」(資料5)

3-1.新しい組織拡大の始まり――労働相談にとことん付き合い、国民に向けた言葉で告発
○ 「小さな」労働相談解決の堆積が、労働組合への大きな信頼感を高める (資料6)
国公一般 年間60件、団体交渉10件 正職員、非常勤、派遣・請負、財団・社団職員まで
○ 機関紙「国公いっぱん」とブログ「がぶり寄り」
○ 役員個人請負型から集団的な連帯と知恵の力で 相談対応の変化・改善すすむ

3-2.労働相談の根底にある「人間的なもの」――「正義」「優しさ」「連帯」「友情」……「カネ」の「連帯」から、「経験」「想像力」に支えられた「連帯」へ
○ 人間としての存在が試されている 問いかけ「組合役員のあなたを信頼できるでしょうか」

4.「労働組合加入の訴え」へのためらい――ある看護師の労働と生活、そして悩み(別紙)
08春闘――寄せられた意見から
組合無力論/「3年雇い止め」論/非正規「腰かけ」論/「金がない」論/「組合費」問題

4-2.「忙しい」・時間とのたたかい――「学び」を放棄したら、絶対に当局に負ける
労働者のたたかいの到達を、みんなで学んで強くなる
○ 薬害肝炎訴訟運動の教訓 (資料7)
○ トヨタ過労死裁判の勝利判決が語るもの (資料8)
○ メーリングリストの活用と注意

4-3.労働者の再定義――全人生的なかかわりのなかで、相手に届く言葉を見つけよう
○ 大学卒業して10年目に聞いた「あのときは、悪かったな」。
○ 労働者とは 賃労働(働くこと)と学習(労働法を学び、活かすこと)

                                    以 上

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2008/02/28

財団法人に対して、団体交渉の申し入れを行いました。

 A省管轄B財団法人に団体交渉を申し入れました(2月28日)。
 おもな議題は、臨時職員の正社員化要求です。

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2008/02/15

レジュメ「非常勤国家公務員の労働実態をつかみ、正面から組合加入を呼びかけよう」

 おはようございます。

 先週、大阪に行きまして、話をしてきたのですが、以下がレジュメです。
 新しい論点としては、4.「労働組合加入の訴え」をためらっている役員のみなさんへ、です。
 この間、いろいろなところで出されている意見についてまとめ、答えました。


大阪国公第3回組織拡大推進学習会 
お話「非常勤国家公務員の労働実態をつかみ、正面から組合加入を呼びかけよう」 
                          080210  国家公務員一般労働組合

1.はじめに 自己紹介と組合紹介(資料1)――「毛布のような」労働組合をめざして
第5回大会スローガン「法律と制度を学んで強くなろう」 →組合員の感想

2.国の機関で働く非常勤職員の労働実態――非常勤職員なしでは国家公務は回らない
・全国で15万人 常勤化防止の閣議決定(S36)と人事異動通知書 (資料2)
・給与法22条・人規15-15 (資料3)
・国公一般の07年度調査(資料4) 霞が関(本省)状況が初めて判明  約2万人
・霞が関からの声 かもがわブックレット『公共サービスが崩れていく』から
「なんちゃって公務員」コピー・お茶くみ・掃除から問い合わせ、審査、許可、指導業務まで
経済産業省のホームページ 非常勤募集のページ参照
→繰り返される「雇い止め」で「公平・中立・専門・恒常・機密」性は担保されるのか?

3.待遇改善に向けたとりくみ――労働相談にとことん付き合い、国民に向けた言葉で告発
・本省非常勤職員の労働条件(特許庁=資料5、厚生労働省、財務省ほか)
・国公労連と人事院 07年春の団体交渉「どういう実態になっているのか調査する」
→07人事院勧告で初めて非常勤国家公務員の「給与等」に言及 (資料6)
→民主・共産の国会議員が人事院・総務省を追及(衆院総務委員会) (資料7)
○労働相談から始まった国公一般の組織化とたたかい (資料8)
年間60件、団体交渉10件 正職員、非常勤、派遣・請負、財団・社団職員まで

4.「労働組合加入の訴え」をためらっている役員のみなさんへ
・この間、あちこちから出ている意見の紹介
組合無力論/「3年雇い止め」論/非常勤「腰かけ」論/「予算の壁」論/「組合費」問題


○21世紀を生きる公務労働運動の挑戦――国公労連全国討論集会(07年12/7-8)を受けて
「まともな労働組合へ」の問題提起→「自分だけ貧困双六からアガリでいいのか」の問い
○相次ぐ非常勤公務員の裁判  国立情報学研究所/国立病院/国立大学法人/ゆうメイト
○国公一般への注目 (資料9)
○08春闘の焦点――正規職員と非正規職員との連帯はできるのか?
・全経済特許庁支部と全国税高岡支部のたたかい(資料10)
○薬害肝炎訴訟の運動から学ぶこと(資料11)

                                    以 上

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2008/02/04

出張続き

 こんばんは。

 今朝7時ごろ名古屋発の新幹線で東京に向かい、着替えもせず、そのまま仕事(笑)。

 今週末は大阪、来週末は京都……、と出張が続きます。

 自宅マンションのワンルームには、洗濯していない衣類の山(明日はいてくる靴下がない! 下着はあと3枚ぐらいある!)、シャツやスーツはクリーニング店に取りにいけていない、どうしよう。

 明日は、団体交渉の打ち合わせ。今週も踏ん張りましょう。

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2008/01/31

講演レジュメ「国の機関で働く非常勤国家公務員の労働実態と労働組合の存在意義」

 こんばんは。
 都内のN市役所労働組合での講演が終わり、やっと帰局しました(笑)。

 いまから明日からの出張の準備です。
 疲れ果てているので、今夜は、講演レジュメのみ。


 公共一般○○支部
 お話「国の機関で働く非常勤国家公務員の労働実態と労働組合の存在意義」
          
                         080131  国家公務員一般労働組合

1.はじめに 自己紹介と組合紹介(資料1)――「毛布のような」労働組合をめざして
第5回大会スローガン「法律と制度を学んで強くなろう」
組合員の感想

2.国の機関で働く非常勤職員の労働実態――非常勤職員なしでは国家公務は回らない
○制度の概要 
・全国で15万人 常勤化防止の閣議決定(S36)と人事異動通知書 (資料2)
・給与法22条・人規15-15 (資料3)
・国公一般の07年度調査(資料4) 霞が関(本省)状況が初めて判明  約2万人
・霞が関からの声(Aさん、Bさんのメール紹介)
「なんちゃって公務員」コピー・お茶くみ・掃除から問い合わせ、審査、許可、指導業務まで
 →「国家公務とは何か」の問いかけ  かもがわブックレット『公共サービスが崩れていく』
繰り返される「雇い止め」で、「公平性・中立性・専門性・恒常性・機密性」は担保されるのか?
経済産業省のホームページ 非常勤募集のページ参照

3.待遇改善に向けたとりくみ――労働相談にとことん付き合い、国民に向けた言葉で告発
・本省非常勤職員の労働条件(特許庁=資料5、厚生労働省、財務省ほか)
・国公労連と人事院 07年春の団体交渉「どういう実態になっているのか調査する」
→07人事院勧告で初めて非常勤国家公務員の「給与等」に言及 (資料6)
→民主・共産の国会議員が人事院・総務省を追及(衆院総務委員会) (資料7)
○労働相談から始まった国公一般の組織化とたたかい(資料8)
年間60件、団体交渉10件 正職員、非常勤、派遣・請負、財団・社団職員まで

4.公務労働組合の現在と未来――「みんなのために」と言える道理あるたたかいを
○21世紀を生きる公務労働運動の挑戦――国公労連全国討論集会(07年12/7-8)を受けて
「まともな労働組合へ」という問題提起 本格的に進み始めた非常勤職員の組織化
○相次ぐ非常勤公務員の裁判
・国立情報学研究所/国立病院/国立大学法人/ゆうメイト
○国公一般への注目 (資料9)
○これからの国家公務員労働組合イメージ
・全経済特許庁支部と全国税高岡支部のたたかい(資料10)
○薬害肝炎訴訟の運動から学ぶこと

                                    以 上

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2008/01/28

「ワンクリックの自発性」――「コミミ口(クチ)コミ」asahi.com

 おはようございます。
 今週も張り切って働きたいと思います。

 さて、asahi.com編集部の取材を受けました。
 さっそく、記事が「コミミ口(クチ)コミ」に掲載されています。労働組合の組織率低下に歯止めがかからず、「冬の時代」などと揶揄(やゆ)れていますが、僕的には「そんなに寒くない」と感じています(笑)。

 記事のタイトルは、「ぶっちゃけブログ 労組も本音で」。若い記者らしい感性で、僕が言いたかったことを、コンパクトにまとめてくれました。

 インターネットやブログのいいところは、たとえ「ワンクリック」でも、そこに「自発的な何か」が引き出されている、ということでしょうか。そういう意味では、見出しやキャッチコピーの重要性が高まるでしょう。

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2008/01/12

お話「たたかうあなたを応援します」レジュメ

生協労連 第3回労働組合の拡大・強化をめざす交流会
お話「たたかうあなたを応援します――非正規労働者の新しい手のつなぎ方」
                             2008/01/12

(少しでもいいので、必ずメモをとって聞いてください)

1.自己紹介(資料1)
大学生活 卒後のアルバイト生活
風呂なし共同トイレ四畳半暮らし14年の果てに 正社員として働いた4年間
好きだった女性(ひと)と結婚できなかった思い出 
文学と労働組合オルグという仕事――他人を知るということ


2.ロストジェネレーションたちの労働実態――労働相談と団体交渉から学ぶ(資料2、3)
○ケース1 新卒後、1年契約勤務を10年間続けてきた女性の悔し涙(30代)
○ケース2 派遣から正社員へ 2年目に起きたセクハラ差別(20代)
○ケース3 1カ月契約で働く青年たちの連帯の力

休憩問題 会社の利益は、どこから生み出されるのか?(添付1)

3.団体交渉の現段階――首都圏青年ユニオンのいま(資料4、5)
○DVD上映(8分) ドキュメント「美容室アッシュとの団体交渉」
個別労使関係の力
参加型団体交渉の力

※河添誠書記長「ユニオンはブルーシート」「若者の不器用さは、自己責任ではない」


4.新しい連帯のかたち(資料6)
○ 3つの破壊にたたかいをいどむ若者たち
○「カネ」から「想像力」「経験」へ
○「自己責任」論を打ち破る 反貧困たすけあいネットワークの結成へ
「あなたも、半年1800円会員になってください」


5.労働組合(オルグ書記)に求められるもの(資料7、8)
○ マルチプレーヤーとして(「聞く」「読む」「書く」「伝える」を鍛える)
→ 演説なんて下手でいい(笑)
○ 隣りで働く仲間の気持ちを理解する努力  暮らしぶりや家庭問題など
○「やれやれじゃねえ。やろう、やろうだ。」(小林多喜二「蟹工船」より)
○ 薬害肝炎訴訟団の福田衣里子さん
「この裁判を通して多くの人のためになるのなら、私の生きている意味があると思った」

 いま、労働組合(役員)は信頼されているだろうか?
「心配しないでください。たたかうあなたをとことん応援します」。

  以 上

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2007/12/26

団体交渉をご体験ください(笑)。

 こんにちは。

 今年もあと数日……。
 労働組合活動を始めて、こんなに早い1年間を体験したのは、たぶん初めてです。
 
 明日の夜、団体交渉があり、僕の2007年は、文字通り団体交渉で始まり、団体交渉で終わりそうです。

 それで、僕たちが行っている団体交渉とはどういうものなのか、ぜひ、ユニオンチューブのサイトをご覧下さい。

 とりわけ、僕もサポートした美容室Ash(アッシュ)の不払い残業代を求める団体交渉をご体験下さい。

 こんなふうにして、会社はルールあるものへと変わっていくのです。

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