毛布のような労働組合を目指して
こんばんは。
今日、国公一般第5回定期大会は、無事に終了することができました。運動方針案、予算案・決算、大会アピール……、すべて組合員の圧倒的な支持のもとに採択されました。
討論での発言者は6人でしたが、それぞれ、国の職場で働く不安定雇用労働者へ労働組合の存在を知ってもらい、ともに手をたずさえて労働条件を改善していこうと訴えました。
執行部の席に座っていた僕は、以下に紹介する組合員の発言を聞いて、不覚にも涙が出そうになり、新しい労働組合のスタイルについて思いをはせました。
新たに組合員になったかたへ・・・
(私には、本当は、こんなたいそうなアドバイスはできないんだけどね☆)
私は正社員として新卒で働いた事は3カ月しかありません。
最初は、大手企業で、総合サービスを提供する会社で働きました。大手なのに、家族(親族を含めての)経営だったため、新入社員の研修も、もちろん労働組合もありませんでした。
4月、入社式を行った翌日から、私は、上司から渡された地図を頼りに別の会社へ向かいました。本社での勤務ではなく、サービスを提供する相手先での勤務につかされたのです。
5月、本社と相手先との受発注の作業を続けるなかで、不正な帳簿つけ、お茶くみをさせられました。連日のように嘘(うそ)の帳簿をつけていました。新入社員が文句を言うと辞めさせられると思ったので、とても苦しかったです。
今だからいえるけど、胸やお尻を触られるのなんて当たり前でした。
こうして、連日のストレスから体調が崩れ始めました。
病院での診察や検査のために仕事を休みがちになりました。
6月、私は、上司から別の現場への異動を命じられました。そこで、もうやっていけない、と観念して退職届を提出しました。
民間企業への不信感から公務ならという安心感で、ある省庁でのアルバイトをしました。
私の場合は人間不信になっていたから、当初は、労働組合もなかなか信用する事ができませんでした。
ただ、組合員になってかなりの時間を要して、やっと自分にも人間としての権利があることを思い出しました。
それは、自己主張しても許されるという事を思い出しました。
労働組合に入って、組合のある人が言った言葉は、今でも素敵な言葉だなぁと思っています。
「人が人に寄り添うことが、いかにできるかを僕は学んでいるんです」
さらっと発せられた一言だったけれど、すごく広い言葉だと思いませんか?
私は「毛布みたいだな~」と思いました。
押し付けられるわけでもなく、ふんわり軽くて心を暖かくしてくれる。
でも必要としたときには、包んでくれるの。
今度は自分がそんなふうになれたら……そう思って過ごしている日々です。
ごめんなさい。これ以上は話せそうにはないので、ここまで。。。
(発言以上)
当然のことながら、労働組合は、組合員一人ひとりのためにあるのであって、組合幹部のエゴや保身のためにあるのではない。どこまでも組合員の気持ちに降りていって、方針や取り組みを組み立てていかなければならない。国公労連は、それを「あたりまえの労働組合運動」と呼び始めたけれど、いま、そのあたりまえの活動ができなくなっている。それはなぜなのか、根本的な自己検討が求められている気がする。
国公一般の組合員は、「毛布のような労働組合」と言った。
新しい言葉は、常にいち組合員が働く現場から生まれてくるのだ。
涙涙涙涙涙涙……、国公一般を支えてくれるすべての方々に感謝!!
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