« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »

2007/04/27

(談話)労働基本権問題を先送りした「改革」は容認できない

労働基本権問題を先送りした「改革」は容認できない(談話)
~国家公務員法「改正」等関連法案の閣議決定に断固抗議する~

            
                   2007年4月24日 日本国家公務員労働組合連合会
                                 書記長 岡部勘市

 安倍内閣は本日、「能力・実績主義の人事管理」と「再就職規制の見直し」を内容とする国家公務員法「改正」等関連法案を閣議決定し、明25日の国会提出を確認した。

 公務員制度改革は、「今後の行政改革の方針」(04年12月24日閣議決定)で、過去の経過をふまえて「関係者間の調整を更に進め、改めて改革関連法案の提出を検討する」とし、安倍首相自身、労働基本権のあり方を含めた「パッケージでの改革」を明言していたものである。にもかかわらず、当事者である私たちとの十分な協議を行わず、また何らの「調整」も「合意」も図られていない中で、一方的に関連法案を閣議決定したことは重大な約束違反であり、満身の怒りを込めて強く抗議するものである。

 「改正」案では、「能力・実績主義の人事管理」を実現するとして、任用、給与その他の人事管理を人事評価に基づいて行うとした上で、現在、人事院の権限とされている「任用」に関する権限の一部と「人事評価」に関する権限を内閣総理大臣に移すとしている。しかし、人事評価で給与が決まるということであれば「人事評価」は勤務条件そのものであり、その「給与」と密接不可分の関係にある「任用」もまた勤務条件である。

 この勤務条件に関する権限は、労働基本権の制約下においては、その代償機関である人事院の権限であり、これを使用者側に移すのであれば、私たちに労働基本権を完全に返還しなければならない。また、「能力・実績主義」を言うのであれば、現行の特権的キャリア制度こそ直ちに廃止すべきである。

 「再就職規制の見直し」では、現行の事前規制(退職後2年間、退職前5年間に就いていた職務と密接な関係のある営利企業に就職できない)を撤廃して事後規制とし、在職中の求職などの行為規制を導入するとともに、内閣府に設置する「官民人材交流センター」が一元的に再就職あっせんを行うとしている。
 しかし、これでは形を変えた「天下り」の自由化、合法化であり、何ら本質的な解決策とはならない。

 国民の批判は、高級官僚が役所の権限を背景にして幾つもの「天下り」先を渡り歩き、莫大な退職金をもらい続けていること、「天下り」が官製談合・癒着の温床になっていることにある。公務員の早期退職勧奨を前提とするのでなく、定年まで働き続けられる仕組みづくり、現行の定員管理手法の見直しや再任用制度の実効性を確保することこそ実現すべきである。

 以上のように、今回閣議決定された国公法「改正」等関連法案は、議論の進め方や内容面でも重大な問題を含んだ法案であり、断じて容認することはできない。マスコミからも「選挙目当てで本末転倒」等の批判が噴出していることは、それを証明している。

 国公労連は、国民のための民主的で公正・効率的な公務員制度を確立する立場から、これらの問題点について広く国民的な議論を呼びかける。同時に、将来に禍根を残さないためにも、国会での徹底審議とその廃案を求めて、全力で奮闘するものである。

                                   以上

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007/04/25

霞が関で働く非常勤に年齢差別!!

 おはようございます。

 いまから名古屋に出張ですが、大事なことを書き忘れていました。

 民主党の加藤公一議員が追及し、「朝日」が報道してくれました。
 
 中央官庁(外務省、文部省)の非常勤職員の採用で、年齢差別!!
 そもそも各省庁当局や人事院は、「非常勤職員が結婚した後にも働き続けるとか、妊娠して休暇を取るとか、子どもが生まれて育てながら働き続けるとか、そういうことを想定していない」と僕に言ってたしな!!
 
 ある省庁の採用者は、僕に「30歳以上の女は採らない!!ブスは採らない!!」って断言してたしな!!

 霞が関、お前ら、最低だぞ……。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007/04/24

霞が関情報を更新しました。

 こんにちは。

 本日、キャリア優遇を温存する「偽」公務員制度改革法案が、閣議決定される模様(笑)。
 「読売」4月7日付15面の「基礎からわかる『公務員制度改革』」という特集を読んだけれど、まったくわからなかった……、ただただ、今回の法案が、国家公務員30万人の、実に5%足らずのⅠ種キャリアのための「改革」だということだけがわかった(笑)。

 久しぶりに「霞が関情報」を更新しました。人事院が気にしているⅠ種試験の応募者が二年連続の減、官民人事交流、キャリア官僚の早期退職の実態など。

 
 明日から、名古屋に出張なので、また更新が止まるかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007/04/23

全開フルスロットル!!

 こんにちは。

 先週は、ずっと有休を申請して私用を片付けておりました。
 このブログがずっと更新されないので、心配された読者もいると思いますが(そういうメールは一通もありませんでしたが……)、今週本日から全開フルスロットルで働きたいと思います。

 今後ともよろしくお願いします。

 いまメールボックスを開いたら、800通以上のメールが入ってきて、ちょっと気が滅入りましたが(笑)。これが、労働組合の仕事です。

 
 ただ、この間抱えていた労働相談も、知り合いの弁護士に相談したら、パパッと解決しました(!)。
 そのなかで、ある若手弁護士さんには、相談した後、鰻(うなぎ)をおごっていただきました。
 事案は解決し、久しく食べたことのなかった鰻もいただけて、一挙両得、本当によかったです(笑)。ありがとうございました。

 そんで、鰻を食べながら、僕、恐る恐る「36歳の僕、ドストエフスキー『カラマーゾフの兄弟』なら、何時間読んでも飽きない僕、さらに独り者の僕なんですが……、法律を勉強しようと思っていまして……」と相談を持ちかけたら、その弁護士さん曰く、「僕の場合、一日9時間週五日みっちり続け、なんとか3年で司法試験に受かったけれど、文学青年のがぶりくんには勧められないな~~。それに僕は、その間、妻に経済的に支えてもらったし……」と言い、清酒「鬼ころし」をクイッと飲み干しました。

「僕が3年で受かったのも、たまたま受験回数の少ない人に有利な新制度が入って、優先的に合格させてもらったようなもんだし……、法科大学院が出来ても難しさは変わらないと思うな~~」


 何??
 ……一日9時間週五日(最低でも)3年間??
 こんなに面白い時代を目一杯生きないで、書斎に閉じ籠(こ)もり、あの無味乾燥な法的ロジックの勉強が、僕のような者に出来る? お前に出来るのか??

 駄目だ駄目だ。

 絶対に無理だ無理。

 

 ……ああ、頭、痛くなってきた(笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/04/13

(談話)改憲手続き法案の強行採決に満身の怒りを込めて抗議する

 (談話)改憲手続き法案の強行採決に満身の怒りを込めて抗議する

 自民・公明両党は、12日の衆議院憲法調査特別委員会に続き、本日午後の衆議院本会議で、「国民投票法案」を与党単独で強行採決した。国の最高法規である憲法改正の手続きを定める重要な法案を、十分な審議を尽くさないまま強行採決したことに満身の怒りをこめて抗議する。

 この間の世論調査でも、国民の多くが、「審議は尽くされていない」「今国会で成立させるべきでない」としている。中央・地方の公聴会でも、公述人の多くが、与党案や民主党案への賛否に関わらず、「拙速ではなく徹底審議を行うべき」と主張している。今回の採決は、国民の合意なしに数の力で審議を打ち切って採決を強行するという、国民主権も議会制民主主義も全く無視したものであり、断じて認めることはできない。

 改憲を主張する人々のねらいは、9条を変え、日本をアメリカとともに「海外で戦争する国」にすることにあることは明らかである。しかし、国民世論は、「憲法を改正するほうが良い」は46.2%と過半数をわり、「憲法9条は変えない方が良い」は56%となっている(読売新聞世論調査〈4月6日〉)。また、与党提出の法案に「賛成」は29%、このうち「今の国会で成立させるべき」と答えた人はわずか28%で、この国会での成立は望んでいない(NHK世論調査〈4月9日〉)。

 この間の審議で法案の重大な問題点も明らかになっている。一つ目は、最低投票率が定められておらず、白票は無効票とされる内容となっていることである。国民の意思を正確に反映できないばかりか、投票率が下がったり、白票が多かった場合、国民全体の1割、2割の賛成でも、憲法を変えることができる仕組みとなっている。二つ目は、有料広告を原則禁止していないことである。日本経団連のマスコミ買い占めによって、改憲に有利な情報のみが流され、世論を誘導することとなる。
 そして、三つ目に、私たち公務員労働者にとって重大な問題として、公務員の国民投票運動に関し、従来の「地位利用」に加え、国家公務員法や地方公務員法などによる「政治的行為の制限」を原則適用する内容を盛り込んでいることである。憲法の改正にかかわる運動には、主権者である国民が自由に参加できるようにすべきであり公務員とて例外ではなく、憲法と深いかかわりを持つ公務員等を政治的意図で国民投票運動から排除することなどあってはならない。

 このような主権者国民の自由な活動をできるだけ押さえこみ、改憲派に有利な主張を財力を頼りに一方的に流し、国民の少数の賛成でも憲法を変えることができる、このような改憲手続き法案を断じて容認することはできない。
 国公労連は、憲法尊重擁護義務を負う公務労働者として役割を発揮し、毎月の「9の日」宣伝行動や署名活動など、憲法を守り生かす運動を広げてきた。引き続き「憲法9条を守れ」の国民との共同をさらに広げ、改憲手続き法案を参議院段階で必ず廃案に追い込むまで全力をあげて奮闘するものである。                    
                     2007年4月13日
                     日本国家公務員労働組合連合会
                     書記長 岡部勘市
                      
                                        以上

| | コメント (2) | トラックバック (2)

2007/04/12

07春闘、4・12中央行動。

 今日は、終日、07春闘の4・12中央行動です。
 みんな霞が関に出払うので、後日、書きますね。

 Ogawasan_1

 それはそうと、作家の小川洋子さんが、「日本国憲法は、必ずそこにある北斗七星のように、動かしがたい理想としてあるべき姿です」と述べているのを知りました。お住まいの兵庫・芦屋「九条の会」(思想信条をこえて「憲法九条を守りましょう」と訴える会)の呼びかけ人でもありました。写真は、「全国革新懇ニュース」4月10日号です。

 小川さんと言えば、涙のベストセラー『博士の愛した数式』(新潮社)なんですが、最近、僕が読んだのは『物語の役割』(筑摩プリマー新書)。小川さんの作家としての揺るぎない姿勢を率直に告白している本で、わたしたちの日常的な暮らしのなかで、いかに「物語」が人間の底力になっているのかを教えてくれます。
 小川さんは、ナチス時代のユダヤ人虐殺に触れて「戦争によって小説が抹殺(まっさつ)されることを一番に恐れる」と語っています。僕は、尊敬するプロレタリア文学作家である小林多喜二が、戦前、特高警察によって虐殺されたという事実(享年29歳)を思い出しています。

 全国のみなさん、ともに頑張りましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/04/11

今日の出来事。

 午前中は有休を取得し、駅前のスターバックスで本日のコーヒーを頼み、6月に実施されるらしい法科大学院適性試験の過去問を試しに解くも、答え合わせをしたら、ほぼ全滅だった(笑)。
 「推論・分析」なるカテゴリーの問題は、ほとんど知能テストみたいな趣(おもむき)があり、本当に法律を学ぶ人の感性が磨(みが)かれるのか疑問に思ったな……。文学的感性しか持たない僕には、たぶん、絶対に無理だと確信する。

 昼過ぎ、組合事務所に到着し、メールボックスを開けると、霞が関の省庁で働く非常勤職員からの労働相談メール(みなさん、当局にばれないように、必ずフリーメールで送って下さいね)。……どのように対応すればいいか考える。

 そんで、外務省大臣官房在外公館課の課長補佐に宛てて手紙を書く。

 それから、大手新聞社(政治部)からの取材に応じる。
 僕、何も知らない女性記者に対し、たぶん、非常勤国家公務員の概要と実態について「とにかく酷(ひど)いんだよ」「均等待遇なんて嘘(うそ)っぱちなんだよ」「新聞が書いてくれなきゃキャリアのバカは気がつかないんだよ」と情熱的に語ったと思う(笑)。取材の最中に、昨日労働相談の予定を入れた方から、「いま虎ノ門駅前のUFJ銀行で待っています」との電話が入る。取材を切り上げて、汚いジージャンを羽織って、虎ノ門駅へ向かってテクテク歩いていく。

 夕方から2時間、労働相談。
 バカな当局の、まったく法的根拠を欠いた、人権侵害的ないじめパワハラ……、相談者は、涙で溢(あふ)れる目の付け根を何度も押さえて泣く。
 僕は、「泣かないでください。われわれ労働組合に相談したからには、もう大丈夫ですよ。今週、弁護士にも確認しますから……。とにかく団体交渉を打って、ガツンとやりましょう。絶対に勝てますよ」と励ます。

 夜、最近、組合に加入した女性の、本省発出の意向調査の文書を代筆する。
 気がつくと8時だ。
 そそくさと、帰る支度をする。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007/04/10

労働相談月間、6府省庁18件

 おはようございます。

 この3月、国公労連は労働相談月間として位置づけ、全国から寄せられた労働相談の解決に全力をあげました。国公労連が、1カ月の長期にわたって単組と一体となって労働相談に取り組むのは初めてのことなので、この場を借りて、簡単な総括をしておきますね。


 労働相談月間、6府省庁18件
 国公労連は07春闘方針にもとづき、年度末となる3月を「労働相談月間」として位置づけ、全国の国の機関で働く職員などからの労働相談に対応してきました。

 非常勤「雇い止め」相談が最多
 1カ月間で6府省庁(外郭団体や関連法人も含む)から18件の相談が寄せられました。
 大半が、非常勤国家公務員や派遣など非正規労働者からでしたが、所属省庁や名前を言わないケースも多くみられました。
 相談内容で一番多かったのは、非常勤や派遣職員の「雇い止め」や「契約打ち切り」でした。当局は、「雇い止め」を通告する際、その理由や制度の説明責任を怠っており、通告された職員が「納得いかない」として相談に及んだものです。
 中には非常勤を呼び出して、本人の身に覚えのない人権侵害的な悪口を怒鳴り散らして通告したというケースもありました。

 退職手当、病休等の制度の説明 
 他方で、退職手当の内容や公務災害認定の申請手続きの問い合わせや、「病気休暇と休職の違いとそのメリット・デメリットを教えてほしい」というものなど、国家公務員の労働条件をめぐる制度に関する相談も寄せられました。
 病気休職ののち、4月から職場復帰をする予定という相談者は、「うちの職場には労働組合がなく、分限免職=解雇になるのでは、とずっと心配だった。貴重なアドバイスをもらったのをきっかけに、労働組合に入りたい」とのべています。 

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2007/04/06

お知らせ。

 おはようございます。

 お知らせです。

 国公労連のチョイ悪オヤジ・岡部書記長が、日経ビジネスオンラインのホームページで、政府の公務員制度改革をメッタ斬りにしていますので、ご覧下さい。

 岡部書記長のインタビューは、「ニュースを斬る」というコーナーに、「新・人材バンクは選挙対策だ。労働基本権、キャリア制度、退職勧奨に触れぬ骨抜き改革」という表題で3ページにわたって掲載されました。

 いま、“新・人材バンク”の新設を含めた公務員制度改革が急ピッチで進められようとしているなかで、日経ビジネスオンライン編集部から取材要請があり、岡部書記長がインタビューに答えたものです。いま国公労連は何を考えているか、よくわかる内容になっています。

 インタビュー記事に対する評価やコメントをホームページで受付ていますので、ぜひアクセスしてみてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/04/04

吉川参院議員VS特許庁(「社保」逃れ国会追及)

 こんにちは。

 Asahi_3

 霞が関のおひざもとにある経産省管轄の特許庁は、非常勤職員の募集に際して、1.有給休暇は与えない、2.社会保険・雇用保険には加入しない、3.交通費は支給しない……、などなど最低最悪な条件をのませておきながら、実は、社会保険加入要件を満たすような長い労働時間で働かせてきたのだった。

 もっと言うと、同一の非常勤職員を半年近く働かせたあと退職届を書かせ、2週間ほどのブランクを空けて再雇用するという脱法行為を繰り返し2年とか3年続けて働かせてきたのだが(人事院規則上、半年以上の継続雇用の職員には有給休暇を与えなくてはならず、しかし、それはやりたくないという理由で25週以内の雇用を繰り返し)、有給休暇を一日も与えず、雇用保険にも入らないという、信じられない脱法行為を続けてきたわけだった。
 
 さらに交通費を支給しない、ということだから、地下鉄初乗り運賃320円を引いた、非常勤国家公務員の手取額は、ななななんと14万円を切るというものだった。

 昨年の夏以来、こうした深刻な問題を国会議員先生に知ってもらい、「霞が関からワーキングプアを生み出すな!!」という国会質問をしてほしいと思い、議員会館を歩き回ったのだが、共産党の吉川春子参院議員しか我が事のように受けとめてくれなかった。
 はっきりと言っておくが、最大野党である民主党・渡辺周議員は、「会う、絶対に会うから」と何度も秘書に言わせながら、結局、僕と会ってくれなかった。いまの僕は、民主党なる「政党」に対して大いなる不信を持っている。こんな政党に「格差是正」などとは絶対に言わせない。

 それで今回は、吉川参院議員と特許庁キャリア、管総務大臣、人事院総裁との全バウトを掲載しておきたい(3月20日、総務委員会)。
 特許庁キャリアは、みずからの非を認めながらも、非常勤職員に最大35万円にものぼる保険料掛け金の遡及分をとにかく負担させようとし、さらに、今後は社会保険に加入しないで済むような労働時間に短縮する(実質3万円の賃下げになる)という、極めてあくどいことをやろうとしていることが明らかになった。

 国公一般には、他の省庁・部局で働く非常勤職員から「わたしのところも社会保険に加入していない!!」という告発が寄せられており、このまま特許庁が勝手なことを続けるなら、第2弾、第3弾の爆弾を破裂させるつもりだから政府・総務省と人事院は心して待ってろ、いいな(笑)。

 
 2007年3月20日(火曜日)、参院総務委員会

 吉川春子君 日本共産党の吉川春子です。
 まず、特許庁にお伺いいたします。
 2006年7月1日現在の国家公務員一般職の数が29万8609人で、非常勤が14万9919人で、全体の3分の1が非常勤の国家公務員が占めています。国の行政は非常勤職員がいないと回らない状態です。
 そのことを前提に伺うわけですけれども、朝日新聞が2006年の11月27日、特許庁で270人の非常勤職員の社会保険加入漏れの社会保険庁の指摘を受けて是正したと、こういうふうに報道されています。この社会保険加入漏れの責任は特許庁にあると思いますが、どうですか。

 政府参考人(村田光司君・特許庁総務部長) 本件は、社会保険庁の調査によりまして、特許庁の非常勤職員のうちいわゆるアルバイト、臨時事務職員の一部につきまして、被用者社会保険、健康保険、厚生保険への未加入が明らかになったものでございます。
 特許庁では、従来、これらの臨時事務補助員の勤務形態について、被用者社会保険加入の義務がないものと理解し、アルバイトの方御本人にもその旨説明してまいったところでございます。
 しかしながら、社会保険庁運用基準の細部に関しましての私ども特許庁の理解が十分ではなく、結果的に被用者社会保険の未加入という事態が生じたものでございます。これに伴い、一部の臨時事務職員の方々に多大な御迷惑を掛けたことは大変申し訳ないと認識している次第でございます。

 吉川春子君 加入漏れの責任は特許庁にあるということを今おっしゃったわけですね。

 委員長(山内俊夫君) 指名があってからお答えください。村田総務部長。

 政府参考人(村田光司君) 失礼いたしました。
 先ほども御説明いたしましたとおり、社会保険庁の運用基準につきましての私どもの理解が足りなかったということに原因があるかと承知しております。

 吉川春子君 だから、理解がなかったのは特許庁なんでしょう。加入漏れの責任は特許庁にあるんでしょう。そこを明確に言ってくださいと言っているんですよ。時間ないので端的に。

 政府参考人(村田光司君) そのように解釈いただいて結構だと思っております。

 吉川春子君 資料を皆さんのお手元に、ナンバーワン、ツー、スリーと配っておりますが、まず資料1を見ていただきますと、特許庁の臨時事務補助員、アルバイトの勤務条件について、真ん中から下の方に、休暇、年次休暇は付与されない、有給休暇なしです。社会保険等のところは、社会保険、雇用保険には加入しないと、こういう条件で雇っています。
 そしてまた、資料2を見ていただきますと、これは社会保険加入漏れについてアルバイトの皆さんへのお知らせでございます。その内容は、過去の社会保険料徴収がなされなくなるわけではありませんと注意書きをいたしまして、過去2年分の保険料徴収をアルバイトの方に求めています。一番保険料の額が多い方は36、7万になるそうです。
 なぜ特許庁に責任があるものについて非常勤職員に過去の保険料の支払をさかのぼって求めるんでしょうか。これは特許庁がお支払いになるべきものではないですか。

 政府参考人(村田光司君) 先ほども申しましたとおり、私どもの方に社会保険庁の定める被用者社会保険基準の認識が不十分だったということは間違いございません。
 他方、法律、厚生年金保険法及び健康保険法の規定によりまして、保険料は労使折半で負担するということになっております。この規定との関係で、特許庁が、被用者社会保険未加入となった臨時事務職員の方々の個人負担分を肩代わりすることは法律上できないというふうに認識している次第でございます。

 吉川春子君 そんなことありませんよ。普通の状態で労使折半は、それはそうなんですよ。しかし、労が払わなかった原因が、特許庁がそういう認識がなかった、届けてなかったんでしょう、そういうことであるんですから。
 総務大臣、お伺いしますけれども、そもそも特許庁は社会保険に加入しないというふうに募集していましたし、社会保険加入漏れの責任も今お認めになったわけです。非常勤職員には責任はないわけです。にもかかわらず、過去の保険料をさかのぼって2年支払わされるということですけれども、こういう例が実は民間の企業で、東京ディズニーランドでアルバイト約1600名の社会保険加入漏れがありました。会社側は労働者と話し合った結果、労働者負担額、まあ会社負担額はもちろんですけれども、労働者負担額の2億1000万の保険料を支払いました。で、特許庁にミスがあっても国の機関ならこのミスは許されるということにはいかないと思うんですよね。大臣、どうお考えですか。

 国務大臣(菅義偉君) それぞれの府省庁が採用する非常勤職員及びこの非常勤職員の健康保険及びこの厚生年金保険に加入させるかどうか否かについては、それぞれ社会保険庁の運用基準に基づいて府省等が判断すべき問題であるというふうに思います。
 なお、この健康保険及び厚生年金保険の本人負担分を使用者たる国が払うということについては、健康保険法及び厚生年金保険法において事業主と被保険者がそれぞれ保険料の半額を負担すると規定をされておりますから適切ではないというふうに考えます。

 吉川春子君 これはまともな場合でありますよね、労使折半というのは。しかし、それを特許庁は見落としていたわけですから、それを更に賃金も安い方々に30何万払えって、過酷な状態じゃないですか。
 それで、資料の3を見ていただきたいんですけれども、「アルバイトのみなさんへ」と、これも特許庁総務部秘書課の文書ですけれども、勤務形態が1から10まであります。それで、その1から7までは社会保険の適用を受けないものですけれども、8、9、10は、これ社会保険料を払わなきゃいけないわけですね。
 この文書によりますと、この8、9、10は選ぶことができませんと、選んじゃいけませんと言っているんですけれども、その理由は特許庁、どうしてですか。

 政府参考人(村田光司君) お答えいたします。
 私ども特許庁におきましては、臨時事務職員の業務内容につきましては定型的な事務作業を担うものであると、こういうものにつきまして常用的な短時間勤務形態ということを原則といたしております。こういうことでございまして、このたびの指摘を受けまして、このように勤務形態を変更したものでございます。

 吉川春子君 ともかく、特許庁が忘れていて社会保険に加入していなかった、そして2年間さかのぼって30何万も多い人は取られる、そしてしかも、今後は社会保険の加入の労働時間についてはそれは選んではいけません、これはもう本当にひどい話ですよね。
 民間企業、ディズニーランドは払っているわけですよ、自分たちの落ち度だから。それが法律と何とかで払えないって、これは余りにも身勝手じゃないですか。国はこんなに働く人に対して冷たい姿勢を取っていいものでしょうか。私は総務大臣、そこは自分たちに落ち度があるんだから、やっぱり法律の規定というのはそういう落ち度のないときに労使折半と決めているんであって、落ち度のあるときは、国に対してだって公務員に対してだって損害賠償要求できるでしょう。損害賠償とは言えませんけれども、こういう問題について、やっぱり法律がこうなっているからという理由は成り立たないと思いますけれども、総務大臣、いかがお考えですか。

 国務大臣(菅義偉君) 先ほど申し上げましたように、非常勤職員を厚生年金だとかあるいは健康保険に加入させるか否かについてはそれぞれの府省庁がもう判断をされることでありますから、私どもがこのことについて言及をする立場ではないということは是非御理解をいただきたいというふうに思います。
 その上で、先ほど申し上げましたけれども、この本人負担分については、使用者、国が払うことについては健康保険法及びこの厚生年金法において事業主と被保険者それぞれ半額を支払うという規定になっておりますので、そのことが適当でやはりないのかなというふうに考えています。

 吉川春子君 自分が誤りだったと責任認めたわけですから、それについてはきちっとそれに対応するような行動を取ってもらわなきゃならないし、誤りがいかにもなかったかのように、しかもさかのぼって2年間まとめて払わなきゃいけないというのは、これは大変なことなんですよ。だから、そういうことについて、やっぱり非常に私は特許庁の態度、そして今総務大臣が、入れるか入れないかは百歩譲って各省庁が判断してアルバイトを雇うとしても、こういうミスを犯したことについて全く反省がないと、これは許されないと思うんですよね。
 
 それで、人事院にお伺いしますけれども、国のパート、アルバイト、非常勤職員に対する雇い方というのはもう本当にひどい状態でございまして、今ワーキングプアという話もありますけれども、この勤務表を見ていただきますと、みんな10万円前後なんですよね、1カ月で。これではとても暮らしていけないというような訴えも私どものところに寄せられていますけれども、で、しかも社会保険には入らない、有給休暇は与えない。で、しかもこんな社会保険に入れないために給料は安く抑えているわけですね。こういうようなやり方、しかもその人たちがいないと公務は回らないんですよ。
 人事院、やっぱり人事院規則にこんなことをやってもいいんだと、こういうふうに人事院規則に書いてあるんですか。

 政府特別補佐人(谷公士君・人事院総裁) 非常勤職員の勤務条件につきましては、常勤職員との均衡、権衡、あるいは民間準拠の考え方の下に、休暇等を中心としまして私どももいろいろ制度を考えてまいりました。しかし、基本的には、行政の様々な必要性に基づきまして、その従事いたします職務の内容、それから勤務時間等、非常に多様でございます。したがいまして、それらの雇用期間、勤務形態、あるいは様々な処遇ということにつきましては、各府省において予算の範囲内で御判断いただくということが基本になっております。
 特に、今御指摘のございました社会保険の関係につきましては国家公務員共済組合法の適用となっておりませんので、一般の国民の方と同じように厚生年金、健康保険の加入という対象になっておりますので、私どもとしてはその点については何とも申し上げられません。そういうことでございます。

 吉川春子君 こういうパート、アルバイトの働かせ方は人事院規則でオーケーだと、推奨すると、こういうふうには考えていませんよね、まさかね、人事院ですからね。
 私は、人事院が平成14年の8月8日に公務員制度改革に向かうべき基本的方向の中で、フレックスタイム制、短時間勤務等の拡大ということで、非常勤職員に関しては、現在まで十分な制度的整備がなされておらず、非常勤職員が、常勤職員とほぼ同様な勤務実態を有しながら、定員等の都合で非常勤として採用されているといった運用が見られるところであると。こうした現状を是正するために、非常勤職員の範囲の明確化や給与、勤務時間、休暇等の処遇や身分保障について、各省が十分連携し、制度的な整備を検討する必要があると、こういう積極的な御提言も出していますね。
 こういう立場に立って、人事院ももう少し御検討いただけますでしょうか。再度伺います。

 政府特別補佐人(谷公士君) 私ども、以前に申し上げましたような問題意識というのは現在も持っている、それはそのとおりでございます。
 ただ、この非常勤職員制度の見直しにつきましては、民間における正社員と有期雇用者、それからパートタイム労働者との均衡の問題でございますとか、それから公務における非常勤職員の位置付けの問題、それから財政上の問題、いろんな問題があるわけでございまして、そういう意味で関係の府省と十分議論して対応することが必要でありますので、私どもといたしましては、これらのことも踏まえまして引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。

 吉川春子君 引き続き検討していただきたいと思います。
 ともかく、国家公務員の3分の1が非常勤なんですよ。そして、その方たちの大多数がもう、言葉は私は好きではないんですけれども、いわゆるワーキングプアと言われて、働いても一人で生活できない、将来にわたっては社会保険も雇用保険も適用できない、そして現状としては有給休暇もわざわざ与えないんですよね、途中で解雇して2週間ぐらい間を置いて……。そういうようなことが、国が率先してやっている。民間準拠かもしれません。民間でそういうひどいことをやっているところはあると思います。しかし、国がそういうことをやってはいけないと思うんですよね。
 人事院総裁、こういう問題について人勧のときに報告でも勧告でも、やっぱり今パートをどうするかというのが最大の問題ですから積極的に対応していただきたいと思います。いいですね。

 政府特別補佐人(谷公士君) ただいま申し上げましたように、引き続き検討してまいりたいと考えております。

 吉川春子君 終わります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/04/03

「霞が関」情報を大幅に更新しました。

 こんにちは。

 明日は、内閣府前での早朝宣伝です。
 いま出来上がったばかりの機関紙「国公いっぱん」第27号を配布します。

 「霞が関情報」を大幅に更新しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007/04/02

(談話)公務員制度改革と労働基本権回復は表裏一体

公務員制度改革と労働基本権回復は表裏一体(談話)
~国家公務員法「改正」案の閣議決定は行うべきでない~

                            2007年 3 月30日
                            日本国家公務員労働組合連合会
                            書 記 長  岡 部 勘 市

 
 政府・行政改革推進本部は、開会中の第166回通常国会に「再就職規制の強化」や「能力・実績主義の人事管理」などを内容とする国家公務員法「改正」案(公務員制度改革法案)の提出を強行しようとしている。
こうした中で、本日、行革推進本部は、国公労連に対して「改正案の骨子」を示してきた。そこでは、第一に「再就職規制の強化」として、各府省の押し付け的あっせんを全面禁止し、内閣に設置する「新人材バンク」に一元化する、不正行為を行った者には最高3年の懲役刑を科すことなどをあげている。第二に「能力・実績主義の人事管理」として、能力・実績評価に基づく人事管理を確立し、各府省幹部ポストに「公募制」を導入することなどをあげている。

 この「再就職規制の強化」については、これまでの「各府省によるあっせん」が「政府によるあっせん」に形を変えただけで、何ら本質的な改革になっていない。「政財官のゆ着」構造を断ち切るためには、「天下り」の禁止など私企業からの隔離規制を強化するとともに、定年まで働き続けられない現行の退職管理手法や定員削減の強行こそ見直すべきである。
また、「能力・実績主義の人事管理」に関しては、任用や給与など人事管理の基礎となる評価制度が前提にあり、その制度設計の基準は重要な勤務条件であって、交渉事項となることは明白である。しかし、2001年の「公務員制度改革大綱」にもとづく改革議論の際、「能力等級制度」は「管理運営事項」だと強弁して労使交渉を否定したことが、「改革」の頓挫につながったことを想起すべきである。さらに、この間の議論の進め方は過去3度にわたるILO勧告とも整合しないばかりか、労働基本権を侵害する憲法上の問題も有している。

 そもそも、2001年の「大綱」にもとづく公務員制度改革は、労働基本権制約を「現状維持」としたことが、公務労働者・労働組合の猛反発を招き、これに「天下り」自由化などへの国民的な批判も加わって頓挫した経過がある。その後政府は、2004年の「今後の行政改革の方針」で、「関係者間の調整を更に進め、改めて改革関連法案の提出を検討する」と軌道修正を行っている。
 したがって、改革議論を再開するにあたっては、①勤務条件と密接不可分の関係にある労働基本権のあり方と一体で検討すべきであること、②国公法第108条の5(労使交渉)の趣旨に準じて一致点を見い出すよう交渉・協議を進めること、③国公法「改正」案などの閣議決定を問答無用で強行しないこと、が前提でなければならない。

 しかし政府は、労働基本権問題を議論する「専門調査会」でその方向性すら固まっておらず、さらに直接の当事者である国公労連との交渉・協議はもとより、改革内容の具体的な提示すら行われていないもとで、法案提出にむけて閣議決定を強行しようとしていることは言語道断であり、これまでの経過に照らして断じて容認できるものではない。
 国公労連は、憲法が定める国民の基本的人権を全面的に保障する公共サービスを拡充するとともに、労働基本権の回復を含む民主的で公正・効率的な公務員制度を確立するために「、公務員制度改革法案」の一方的な閣議決定と国会提出を断じて行わず、ILO勧告に沿って誠実な交渉・協議を尽くすよう強く求めるものである。

                                 以 上

| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2007年3月 | トップページ | 2007年5月 »