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2007/01/19

これからの労働組合新聞は、どうあるべきか?

 こんばんは。

 今日の午後、日本機関紙協会の記者による「韓国インターネット新聞共同取材から」と題した講演を聞きました。記者は、社会世論を変えるまでに急成長した韓国のネット新聞の実情を詳しく話された後、日本のマスメディアの現状と絡めながら、労働組合の新聞(機関紙)と宣伝のあり方に対して厳しい注文をつけたのですが、それが僕自身の問題意識と噛(か)み合って印象に残った好講演でした。

 激変した韓国のメディア状況は、保守言論への国民的な不信とネット新聞の台頭が生み出したものらしく、同時に、87年の「民主化宣言」以降20年にわたるメディアの絶えざる民主化闘争があったようです(その深部には、軍事政権を打倒した国民性があるかもしれません)。

 あのハンギョレ新聞が、88年に市民6万5000人が株主になって立ち上げ、いま60万部発行するまでになっていることや、他方、ネット新聞であるオーマイニュースの読者の大半が若者たちで、4万6000人の市民記者による告発型記事の力によって、ソウル市庁舎前での10万人集会が組織できるまでになったということなど、初めて知りました。

 ……とはいえ、韓国のネット社会の特徴は、日本と違ってネット警察下の実名性にあり、オーマイニュース日本版が始まったものの、市民革命を経験していないと言われる日本が、いますぐ韓国のようになるとは思われません。ただ、昨年の郵政解散選挙で、小泉圧勝を的中させたのがネット世論というかネットの動向だったという指摘があるように、これからの日本社会のあらゆる部分において、インターネットの力を無視しては立ちゆかなくなる、つまり、民主主義の原動力になるということだけは言えそうです。

 僕が、2年半前、労働組合(それも国家公務員の組合)の現場からブログを始めたのも、今日の記者の話を聞きながら、漠然と、そういえば、(依然として匿名性と攻撃性と全能性と同質性から構成される日本の)インターネットだけれど、その力というものを信じ始めていたからかもしれないな……と思ったりしました。
 
 いま僕は、国公一般のHPのトップページで「霞が関情報」を提供し、ブログで自身の喜怒哀楽をさらし(笑)、機関紙「国公いっぱん」で労働組合の存在意義を訴えているのですが、なかなか難しいものです。しかし、誠実に対応し続ければ、ネット読者は信頼してくれる、というのが率直な思いです。いま約1000人弱の方が読んでくれるブログ「がぶり寄り」は、そういう意味では、国公一般という労働組合にはなくてはならないツール(なにより霞が関だけでなく全国で働く非常勤職員さんからさまざまなメールが寄せられるツール)となっています。


 さてさて、記者からは「憲法宣伝で、言葉が届いていない」との重要な指摘がありました。
 この言葉を労働組合の宣伝にあてはめた場合、国民のみなさんに訴える言葉が、労働組合内の言葉=同質性の言葉の域を出ていない、ということになりそうです。その点、参考になるのがホームページ「マガジン9条」だというので、早速、僕は覗いてみました。

 う~ん、新鮮な方々(僕が知らない人多数)による、同質化とは無縁の、憲法擁護の斬新な言葉で溢れています。
 
 みなさんも覗いてみてください。

 
 【講演メモ】

 韓国オーマイニュースの現段階の方針
「普通の市民生活の喜怒哀楽を綴った記事の中に普遍的なテーマがある」→特権化した既成メディアへの挑戦、記者クラブを開放させる力になる

 『R25』100万部の源泉――「日経新聞をかっこよく読みたい」
「語りかける見出し」
「1テーマ800字」
「広く・浅く・おもしろく」→しかし、その記事には「怒り」と「共感」「連帯」はない?

 『SPA!』完売号の原因
いわゆる「負け組」層の不安を共有し、安心を与える、「自分だけじゃない」という思い
→そこで立ち止まってしまい、展望が見えない?

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