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2007/01/31

柳沢厚労相の「暴言」に抗議し、罷免を求める(談話)

 柳沢厚労相の「暴言」に抗議し、罷免を求める(談話)

 1月27日、柳澤伯夫厚生労働大臣は、島根県松江市内で開催された自民党県議の集会で、出生率の低下にふれた際、「15~50歳の女性の数は決まっている。産む機械、装置の数は決まっているから、あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」などと発言した。
 これは、女性の人格をないがしろにする人権否定の発言であると同時に、「少子化」現象の原因を女性だけの責任に転嫁しかねない問題発言である。「子どもを生み育てることに喜びを感じることができる社会」をめざす厚生労働省のトップとして、その資質を疑わせる発言であり、安倍首相に対し柳澤大臣の即時罷免を要求する。

 政府は、「少子化」対策を最重要課題としているが、そのためには、安心して子どもを産み育てられる環境をつくることこそが必要である。
 働く女性の約7割が出産を機に離職を余儀なくされ、子育て期にある30代男性の4人に1人は、週60時間以上就業している。また「ワーキング・プア」と呼ばれる働く貧困層も社会問題となっている。結婚したくてもできない低賃金、待機児童を解消できない保育政策、女性が働きつづけることを困難にするまでの男女格差は解消せず、パート労働者の劣悪な労働条件も放置され続けている。
 こうした状況を直ちに改善することこそ、厚生労働省が取り組むべき課題であるにも関わらず、今回の大臣発言は、その責任を全くふまえていない。

 今、厚生労働省は、生活保護世帯の母子加算の縮小廃止、保育所の公的責任の縮小、ただ働きを合法化する「自己管理型労働制」(ホワイトカラー・エグゼンプション)の導入など、「少子化」対策に逆行する政策を進めようとしている。今回の大臣発言は、そうした厚生労働省の施策と関係していると考えざるを得ない。
 世界では「いつ何人子どもを産むか産まないかを選ぶ自由、そのための情報と手段を得ることができる基本的権利」が重要な女性の権利として確立されている。日本でも男女共同参画社会基本法を遵守し、推進する立場にありながら、「女性は産む機械・装置」などと発言することは厚生労大臣の資格に値しない。

 国公労連は、柳澤大臣の罷免を重ねて要求するとともに、少子化対策の観点からも労働諸法制の改悪を中止し、憲法にもとづく施策の展開を政府に求める。
同時に、男女平等と女性の地位向上、仕事と生活の両立など、労働者が人間らしく生き働けるルールの確立に向けて、07年春闘を全力で奮闘するものである。

                      2007年1月31日
                     日本国家公務員労働組合連合会
                     書記長  岡 部 勘 市

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2007/01/30

弁護士の魂

 こんばんは。

 僕は、毎日、商業新聞5紙と政党機関紙3紙を、ざっと読みますが、連載小説と言えば、「朝日」の吉田修一さんの「悪人」がダントツ面白かった。何十人もの登場人物を配し、主要な人々については過去に遡(さかのぼ)って現在までを告白させていく手法で描き、その合間に、若い男が若い女を出会い系サイトを使って誘い、そして殺害し、再び別の女を誘って逃亡するというメインストーリーが展開していく……、その果てに若い男は逮捕される、彼の告白を読む、……いったい誰が悪人だったのか? 本当の悪人はいたのだろうか? という重たい問いを残して昨日終わった。

 「朝日」夕刊と言えば、いま連載中の「ニッポン 人・脈・記 弁護士の魂」が、抜群に面白い。
 僕みたいに法学部に行きながら、アホー学部の人間になった者にとって、弁護士になった同期や先輩後輩は、いまでも眩(まぶ)しい存在だ。僕が古本屋のアルバイトをし、四畳半生活をしていた25歳のとき、弁護士になった後輩が、高価な夕食をおごってくれ、僕が「いいよ、払うよ」と断ると、その後輩は、黒革の二つ折りの財布を取り出して「俺、1年目で年収600万もらってんですから、このぐらい、大丈夫ですよ、出させてくださいよ」と笑い返したことが忘れられないほど……(笑)。

 ところが、「弁護士の魂」連載第5回までに出てくる弁護士たちは、スマートなエリートに間違いないのだが、しかし、弱い者の立場に身を置いた弁護活動を粘り強く続けている異色な人たちだ。痴漢容疑で捕まったものの「それでも僕はやってない」と訴える若者の弁護、高利貸しに追われ自殺寸前だった業者の弁護、過労死した夫の無念を晴らすために過労死110番に電話をしてきた妻の思いを代弁する弁護、理由なき殺人を犯した未成年の弁護……、そうして今回は、全盲の弁護士・竹下義樹(55)が、「格差社会に立ち向かおう」と呼びかけている。
 いま彼は、生活保護の違法な打ち切りで困っている人々を助ける裁判をたたかっている。
 
 この2年半、僕が団体交渉の相手として出会った会社側の弁護士たちは、こうした弱い人たちを守る弁護士とは無縁な人たちだった。例えば、突然のように団体交渉を打ち切り、労使の問題を、労働審判制度という(組合を排除する)土俵に勝手に持っていく……、例えば、団体交渉で約束したことをひっくり返してマスコミに伝える……、例えば、労働法をそもそも知らない弁護士が団体交渉に出てきて適当なことを主張するとか……(笑)、例えば、働いたことがまったくないと想像できる若い弁護士が、10数年間も契約を更新して働いてきた女性に「あなた、もう十分働いたでしょ?」とか質問する……、とにかく、会社の利益になると思えば、労働者の受けた傷など関係ないとばかりに労働組合に全力で刃向かってくる人たちだった。
 いくら依頼者の利益のために……と言っても、それは僕から見ると、「金のため」と言い換えても言い。

 今日の「朝日」連載の最後に出てくる川井理砂子弁護士(36)の言葉が、いい。
「これまでは弁護士は法律の分野だけやればいいと割り切ってきた。でも、どこまでもつかわからないけれど、あと一歩だけ踏み込んでみようと思うんです」
 彼女は、ホームレスでアル中の泥棒の国選弁護人となり、執行猶予を勝ち取るものの、さらに生活保護申請の手伝い、宿泊施設の用意まで行い、さらにさらにお酒を飲んで吐血する男性のもとに再訪し、病院へ行くようにすすめるのだ。

 読みながら、この人の弁護活動って、労働組合のオルグみたいな仕事じゃないか、と思った(笑)。
 そして、これからの新しい弁護士たちが、手弁当で労働組合の団体交渉に出て交渉テクニックを教えてくれたり、労働法を組合員に教えてくれたり、さらにさらに組合員を増やす組織化の運動に身を投じてくれたのなら、いままでのアマチュアオルグの無手勝流の限界はあっという間に解消するような気がしたのだ。

 ああ、泣けてくる。

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2007/01/29

「霞が関情報」

 「霞が関情報」を更新しました(1月30日)。
 内閣支持率、国の民間人受け入れ状況、渡辺行革相インタビューなど。

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2007/01/25

国税庁よ。

 国税庁よ。

 いやしくも国の職場で懸命に働いている非常勤職員を、モノのように扱ったら、ただじゃおかないぞ。

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2007/01/24

霞が関の宣伝原稿 ver.1

 今朝、霞が関の弁護士会館前で初めて宣伝行動を行ったのですが、物珍しさからか、用意していた700枚のリーフレットがあっという間に(正確には1時間で)なくなりました。
 このリーフには、①当局に課せられた安全配慮義務のこと、②サービス残業の違法性、③いじめ撃退法、④国家公務員に認められている休暇と休業、⑤納得いかない人事・配転での人事院への申し立て方法、の五点を「あなたを守る5つの二重丸」としてまとめ、アンケートが付けられています。
 今日、お手に取られた方は、ぜひ、みなさんの職場の様子や意見を書き込んでポストに投函(とうかん)してほしいと思います。
 Kasumisenden_2
 そんで、今朝の宣伝原稿を貼り付けておきます。
 全国の国家公務員の労働組合のみなさん、ご自由にお使い下さい。パージョン1です(笑)。

(ここから)
 霞が関をご通行中のみなさん、ご出勤途中のみなさん、寒い中、朝早くからたいへんにご苦労さまです。
 私たちは、「国公一般」という、労働組合です。
 職場に組合がなくても、正規職員はもちろん、非常勤職員の方も、誰でも一人でも加入できる労働組合です。

 今年もよろしくお願いいたします。
 毎月第1・3水曜日の朝は、この場所で、宣伝活動を実施しております。私たちのお配りしておりますビラと組合ニュースを、ぜひともお受け取りいただけますようお願いいたします。

 さてみなさん、霞が関をはじめ国家行政機関の職場では、たくさんの非常勤職員の方々が働いておられます。国が行う業務は、もはや非常勤職員の存在なくして、成り立ちにくい状況にあります。しかし、非常勤職員の労働条件はきわめて劣悪な状態に置かれています。
 まず、一年契約(半年更新)で勤務しているために、毎年毎年、「雇い止め」になるかも知れないという不安な気持ちを抱えながら働かざるを得ないという状況があります。さらに、賃金も時間給、あるいは日給で計算されており、とても自立して生活できない実態にあります。福利厚生面で言えば、休暇や健康診断など正規職員のそれとはほど遠く、セクハラやパワハラの被害に遭う事例も後を絶ちません。

 私たちは、このような非常勤職員の方々の劣悪な処遇は、一刻も早く改善しなければならないと考えています。
 このあいだも、非常勤職員の方からご相談を受け、私たち国公一般は、雇い主である省庁当局と団体交渉を行い、雇い止めを阻止させるなどの解決をしてきました。
 
 非常勤職員として働くみなさん、日々働いておられる職場には、さまざまな悩みや不安があろうかと思います。一人で抱え込まず、私たちの労働組合「国公一般」にぜひご相談ください。
 いまお配りしているチラシには、国公一般の連絡先が書いてあります。どんなことでも、どうぞ、お気軽に連絡してください。

 ここで、この間、国公一般に寄せられている非常勤職員の労働条件や声を紹介したいと思います。
 非常勤国家公務員の待遇について言いますと、例えばA省の場合は、交通費込みの日給6818円であります。交通費地下鉄初乗り320円を引けば、東京の最賃をわずか50円上回る時給764円です。国公一般のホームページにあるブログへのコメントには「祝祭日の多い月は生活できない。月12、3万で都会で暮らせません。そう簡単に休みたいと言える状況ではありません」という悲痛な書き込みがされています。従来支給されていたボーナスや住宅手当も緊縮予算のなかで削られているのが実態です。国公一般は、同じ職場で働く仲間として非常勤職員と正規の国家公務員との均等待遇を実現せよ、と人事院と総務省に要求しています。

 先日、国公一般に相談を寄せてくれた非常勤職員の女性は「2年間、有給が一日もない。どうしてですか」という信じられない内容でした。当局は、半年任期ということを悪用して、半年が近づくと退職と再任用を繰り返すことで年休を支給しなくてもいいという脱法行為を行っていたのでした。
 さらには、加入要件があるのに社会保険に入らないとか雇用保険に入らないとか、そういう違法も起きています。

 最近の霞が関は、非常勤職員の募集をしても欠員がでる始末で、当局はより安い人材としての派遣労働者に目をつけました。彼女たちに渡された派遣スタッフ明示書や労働条件確認書を見せてもらい、職場の現実を比較するとき、これまた当局の違法・脱法のオンパレードでした。業務外の仕事を膨大にさせられる、混乱する指揮命令、そもそも公務それ自体が期間限定の業務になり得ないうえに直雇用の義務は果たせないという大問題があります。

 さて政府は、5年間で国家公務員を純減5.7%するとしています。
 総人件費を総額2兆9000億円削減するという極めてタイトな新たなリストラ攻撃は、国家公務員の年間自殺者134人、1カ月以上の長期病休者6591人という現状をさらに悪化させ、一番立場の弱い非常勤や派遣職員を直撃していくことでしょう。

 私たちの労働条件を守るのは、政府でも人事院でもない、われわれ労働組合だと思います。非常勤職員のみなさん、派遣職員のみなさん、国公一般は、みなさんがいつでも一人でも加入できる労働組合です。みなさんと一緒に働きやすい、働きがいのある職場を作っていきましょう。
(ここまで)

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2007/01/23

労働相談3件、……。

 こんばんは。

 今日は、労働相談が3件ありました。
 一つは、霞が関の本省庁で働く仲間から、「この過酷な長時間労働をなんとかしてほしい!!」との悲痛な叫び。二つ目は、国家公務員の災害補償の手続きについての問い合わせ。このケースも胸が潰(つぶ)れるような案件でした。最後は「上司のパワハラや同僚のいじめが許せない、自分の退職と引き替えに、どうしても謝罪させたい」という決死の覚悟を抱えた方からの相談でした。


 そんで、いま仕事を終えて、毎日楽しみに読んでいる作家・吉田修一さんの「悪人」(「朝日」夕刊連載)を読みました。前に、このブログで、この連載小説は、吉田版『罪と罰』だと書きましたが、最終章の終わりの終わり、なんだか泣けてきました。
 
 人を殺(あや)めてしまった若者・祐一は、「一緒に逃げて」と言った光代に言うんだ。

「俺は……、アンタが思うとるような、男じゃなか」

 ああ、僕、自分のことを言い当てられたようで、ホント、泣けてきた。

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2007/01/22

アンケートが続々……。

 こんぱんは。
 Anketo_1
 国公一般の早朝宣伝は、第1水曜日が内閣府前、第3水曜日は財務省・外務省前と決まっているのですが、今週は、ななな、なんと霞が関の弁護士会館前で行います。日比谷公園前の通りは、公正取引委員会や法務省本省へと続くし、厚生労働省の一部や東京地方裁判所まで組合活動の網を張ろうという算段なんです(笑)。
 
 まさに画期的な取り組みです。

 年末、このブログに、たぶん法務省の職員だと思うんだけれど、「法務省本省前でも宣伝行動してください」「機関紙『国公いっぱん』読みたい!!」というコメントがあったので、遅まきながら、宣伝行動やることになりました。
 宣伝行動のとき配布するのは、機関紙のほか、国公一般のリーフレット(アンケート付き)もお渡ししていて、いま続々とアンケートが届いています。これまた、かなりの数集まったところで、集計・分析・発表したいと思います。霞が関の職場がどういうところなのか、職員の生の言葉で浮き彫りになるのではないかと思います。

 ちなみに今日送られてきた外務省職員のアンケート回答

 外務省 男性
 毎日の帰宅時間 午後11時ごろ
 1カ月の残業時間 100時間
 残業代の支給割合 5割
 どうすればサービス残業がなくなるか 財務省・政治家の意識改革

 残業100時間……、本省4500人中、約100人が長期病休中という噂(うわさ)が広がる外務省の職場環境が垣間見えます(苦)。

 みなさんのご協力、よろしくお願いします。

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2007/01/19

これからの労働組合新聞は、どうあるべきか?

 こんばんは。

 今日の午後、日本機関紙協会の記者による「韓国インターネット新聞共同取材から」と題した講演を聞きました。記者は、社会世論を変えるまでに急成長した韓国のネット新聞の実情を詳しく話された後、日本のマスメディアの現状と絡めながら、労働組合の新聞(機関紙)と宣伝のあり方に対して厳しい注文をつけたのですが、それが僕自身の問題意識と噛(か)み合って印象に残った好講演でした。

 激変した韓国のメディア状況は、保守言論への国民的な不信とネット新聞の台頭が生み出したものらしく、同時に、87年の「民主化宣言」以降20年にわたるメディアの絶えざる民主化闘争があったようです(その深部には、軍事政権を打倒した国民性があるかもしれません)。

 あのハンギョレ新聞が、88年に市民6万5000人が株主になって立ち上げ、いま60万部発行するまでになっていることや、他方、ネット新聞であるオーマイニュースの読者の大半が若者たちで、4万6000人の市民記者による告発型記事の力によって、ソウル市庁舎前での10万人集会が組織できるまでになったということなど、初めて知りました。

 ……とはいえ、韓国のネット社会の特徴は、日本と違ってネット警察下の実名性にあり、オーマイニュース日本版が始まったものの、市民革命を経験していないと言われる日本が、いますぐ韓国のようになるとは思われません。ただ、昨年の郵政解散選挙で、小泉圧勝を的中させたのがネット世論というかネットの動向だったという指摘があるように、これからの日本社会のあらゆる部分において、インターネットの力を無視しては立ちゆかなくなる、つまり、民主主義の原動力になるということだけは言えそうです。

 僕が、2年半前、労働組合(それも国家公務員の組合)の現場からブログを始めたのも、今日の記者の話を聞きながら、漠然と、そういえば、(依然として匿名性と攻撃性と全能性と同質性から構成される日本の)インターネットだけれど、その力というものを信じ始めていたからかもしれないな……と思ったりしました。
 
 いま僕は、国公一般のHPのトップページで「霞が関情報」を提供し、ブログで自身の喜怒哀楽をさらし(笑)、機関紙「国公いっぱん」で労働組合の存在意義を訴えているのですが、なかなか難しいものです。しかし、誠実に対応し続ければ、ネット読者は信頼してくれる、というのが率直な思いです。いま約1000人弱の方が読んでくれるブログ「がぶり寄り」は、そういう意味では、国公一般という労働組合にはなくてはならないツール(なにより霞が関だけでなく全国で働く非常勤職員さんからさまざまなメールが寄せられるツール)となっています。


 さてさて、記者からは「憲法宣伝で、言葉が届いていない」との重要な指摘がありました。
 この言葉を労働組合の宣伝にあてはめた場合、国民のみなさんに訴える言葉が、労働組合内の言葉=同質性の言葉の域を出ていない、ということになりそうです。その点、参考になるのがホームページ「マガジン9条」だというので、早速、僕は覗いてみました。

 う~ん、新鮮な方々(僕が知らない人多数)による、同質化とは無縁の、憲法擁護の斬新な言葉で溢れています。
 
 みなさんも覗いてみてください。

 
 【講演メモ】

 韓国オーマイニュースの現段階の方針
「普通の市民生活の喜怒哀楽を綴った記事の中に普遍的なテーマがある」→特権化した既成メディアへの挑戦、記者クラブを開放させる力になる

 『R25』100万部の源泉――「日経新聞をかっこよく読みたい」
「語りかける見出し」
「1テーマ800字」
「広く・浅く・おもしろく」→しかし、その記事には「怒り」と「共感」「連帯」はない?

 『SPA!』完売号の原因
いわゆる「負け組」層の不安を共有し、安心を与える、「自分だけじゃない」という思い
→そこで立ち止まってしまい、展望が見えない?

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2007/01/18

スキルの進歩あるいは「希望の道筋」

 こんばんは。

 今朝は朝当番だったので、午前8時半には職場に到着し、新聞の整理からコーヒー作り、コピー用紙の処理などを行いました。すると、とある省庁に勤務している職員から電話があり、「よう、がぶり寄り~~、久しぶり~~、お前の最近の記事さ~~、国家公務の職場から脱線しまくりじゃないのか~~。これじゃ、まるで民間労組のブログじゃ~~ん。……ところで、○○さん、いる~~??」と、大変ごもっともなお叱(しか)りを受けてしまった(笑)。

 しかし、僕、反論にならない「反論」を試みる。
「いま、いくつかの省庁当局と団体交渉を進めているんですけど、キワドイ話があり過ぎて、なかなか書けないんですよ。ブログを始めて2年半、たくさんの方が読んでくれるようになったし、書く方は、やっぱり筆が鈍るというか……。だって、民間企業と違って官の場合、明確なセクハラ案件以外は、告発の仕方が難しいんですよ」
「かぶり寄りらしくないな~~」
「す、すいません」
「ま、官には秘密が多すぎるからな~~」

 そんなことを言いながら、僕は、団体交渉人としての「スキルの進歩」ということを考えていた。どんなに厳しい状況に陥っても、なんとか希望の道筋をつけていくこと。

 さきほど、ある省庁との交渉が終わったのだけれど、書記長の割り込み的なアプローチは、まさに「希望の道筋」へとつながるものだった。僕一人だったら、絶対に丸め込まれていたと思う。

 あ、スキルの進歩といえば、トラックバックのやり方を、やっと覚えました(笑)。
 今後、トラックバックしていただいた方には、お礼参りをしたいと思います。

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2007/01/17

支払われなかった残業代は、何に使われるのか?

 こんにちは。

 ココログのメンテナンスが丸一日かかり、その間、何も書けなかったのですが、午後3時を持って解禁されました。

 さあ、書くぞぉぉぉぉぉ。……と思ったのだけれど、いまから大事な団体交渉の準備があるので、思いついたことをガガッと書き散らします。

 いや、その前に素直に喜びたいことがあった。

 今朝、新聞各紙が、安倍首相が、通常国会に提出予定だった「残業代ゼロ」法案=「ホワイトカラー・イグゼンプション」法案を撤回したと報道しました。ちょうど昨日の夜、某大手マスコミの記者と話したのですが、そのなかで、雇用破壊を特集した週刊「東洋経済」(もう安住の職場はどこにもない!)がバカ売れしているらしくて、こうした反対世論に押されて与党は法案提出断念を決めたらしい。

 マスコミも頑張ったけれど、「サービス残業は違法だぜ、社長ッ!」という労働組合の運動が前進していることも大きい。

 昨年末から新年にかけて、僕も首都圏青年ユニオンの一組合員としてサポートしている『牛丼チェーン「すき家」は未払い残業代を支払え!!』キャンペーンが、全国的に大きく盛り上がってきたのです。今月9日、厚生労働省記者クラブで記者会見した内容を新聞各紙が報道してくれて、なななな、なんと未払い残業代の総額は億単位という規模となっています。
 参考に、朝日新聞の記事を読んでください(少し重いですが)。

 それからそれから、不安定雇用で働く青年たちが主張し始めている。
 昨晩、僕、全労連青年部などが開いた07全国青年大集会(今年5月20日、東京・明治公園)の第1回実行委員会に参加したのだけれど、そこで「すき家」で働く組合員のレクチャーがあり、この間の団体交渉の様子など話してくれ、参加者一同、目から鱗(うろこ)、感動の渦に巻き込まれたのだった。

 早速、取材に来ていたライブドア・ニュースの記者がなぜ、サービス残業が違法なのか、その辺の部分も詳述している記事を書いているので読んでほしい。

 首都圏青年ユニオンの組合員が強調したことは、「アルバイトでも言うべきことは主張できる強さを持つべきだ」ということと、「僕らに支払われない残業代は、何に使われるのか? どこへ消えるのか? 残業代ってのは、当然もらえるお金なんだ」ということと、「僕たちは労働法を学ぶべきだ。しかし、そういう大切な法律を学べる場所がない。学校で教えるべきだと思う」ということだった。

 まさに、そういう総体としての労働組合の出番なんだと感じたのでした。

 終わり。

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2007/01/15

働く女性の全国センター発足のお知らせ

 こんにちは。

 最近疲れ気味ですが、今週も全力で働きたいと思います。
 今週は、団体交渉が3つも入っているし、休んでられないス(苦笑)。

 さて唐突ですが、中里見博・福島大学助教授が、『憲法24条+9条 なぜ男女平等がねらわれるのか』(かもがわブックレット)のなかで、DV(ドメスティック・バイオレンス)の被害者(家庭内の暴力によって命の危険を感じている人)は日本全国で推定180万人もいると書いていました。最近の家族内残虐事件を考える場合も、やはり国の基本法である日本国憲法に突き当たります。
 こんなに多くの人が、日常的に親しい人の暴力にさらされれば、日本社会そのものが歪(ゆが)んでいくのも頷けますね。

 著者の中里見助教授の専門は、憲法/法とジェンダーで、大学の講義要覧には「性支配の観点からの近・現代憲法、法の分析、および現代法政策の検討。生産労働からの女性の構造的排除(雇用差別)の問題、女性が担ってきた『ケア・ワーク』を社会的に位置づける法理論、『女性に対する暴力』の問題の歴史的・社会的な研究を取り入れた『人権』論および国家論、等」とあり、他方、ポルノグラフィーに対する法的アプローチをした論考もあったりして、僕なんか、とても興味を持ってしまう。

 ちなみに、中里見先生は、僕の大学の先輩で学生時代たいへんお世話になった方です。
 さらにちなみにしょーもないことですが、これまで僕は女性に手をあげたことは一度もありませんが、過去付き合った女性から「バカッ」とか言われて、何度も頬をぶたれたことがあります。僕は、黙って頬を抑え、立ち尽くすしかありませんでしたが……(笑)。

 こんな前振りで恐縮ですが(笑)、夫の暴力に困っている方、セクハラに泣かされている方、職場でトラブルを抱えている女性……、とにかく女性にかかわるすべての問題を一手に引き受ける「働く女性の全国センター」の告知を行います。先週の「読売新聞」でも紹介されていました。

転送・転載歓迎
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働く女性の全国センターが2007年ついに起動します
愛も 仕事も 生きがいも 発足イベントのお誘い
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<<初年度会員大募集中>>
 私たちは,私たちが生き延びるために,働く女性のための全国センターをたちあげます.
 1年間1000円の会費が,働くあなたの保険です.

 コーヒー3杯分の会費で,働く女性の権利獲得,法整備の仕事,調査研究,裁判支援,情報提供活動,事務所の維持運営,女性たちのネットワーク活動ができます.

 もしも不当な解雇通告を受けたら,もしもひどいセクハラ被害で会社に行けなくなったら,もしも賃金が支払われなくなったら,全国の女性たちが,あなたを支えます.

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働く女性の全国センター ACW2 発足記念イベント

日時:2007年1月20日(土) 13:00~17:00
場所:韓国YMCA国際ホール (JR水道橋駅徒歩6分)
入場:無料

申込:不要 (事前にメールをいただけると人数把握のため助かります.参加予定の方よろしければご協力ください)
託児:要予約 (0歳~就学前,保険とおやつ代:ひとり500円,託児希望の方は年齢と人数を1月15日までにおしらせください)

お問い合わせ,託児予約などの連絡先は,下記まで.
(officeアットacw2.org アットを@に変えてください)

ゲストスピーカー
・田中美津 (鍼灸師) 「からだから視た現代労働事情」
・マリア・リー (韓国女性運動リーダー)「東アジアの
 働く女性の展望―韓国&日本」
・音楽ユニット・杉本緑地公園
 朴守賢(パク・スヒョン)さんと杉本徹さんによる
 クラリネット&ピアノ演奏
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<<呼びかけ>>
働く女性のための全国センターに参加しませんか!
★私たちは女性が元気に働き続けるために活動します.
★私たちは一人でも豊かに生活できる賃金を目指します.
★私たちは女性に対する差別と暴力の根絶を目指します.
★私たちは女性一人一人が尊重され,可能性を発揮できる仕組みを目指します.

 働きたくても正社員の職がない,ようやく見つけたパート仕事は残業続き,交通費も支給されず時給は最低賃金を下回る,有給休暇をとるなんて夢のまた夢,妊娠がわかって不当配転・退職勧奨,上司からのセクハラ,正社員以上の責任を負わされているのにボーナスはなし,理由も説明されず「明日からこなくていい」……

 パート・アルバイトや派遣など不安定な働き方をしている非正規雇用の7割が女性です.
 でも,私たちには残業に歯どめをかける労働基準法や憲法に保障された「健康で文化的な最低限度の生活を営む」権利があるのです.

 私たちは,私たちが生き延びるために,働く女性のための全国センターをたちあげます.女性たちは,女性たちの力をつなぎあって,女性たちのための運動を育て,広げます.
 元気に,伸びやかに.ネットワークを支えにして.
 仕事も,家庭も,生きがいも.
 女性たちはあきらめてきたすべてをとりもどすために立ちあがりました.
 あなたも女性たちによる女性のためのこのネットワークに参加してください.


<呼びかけ人 (アイウエオ順)>
 伊藤 みどり (女性ユニオン東京)
 遠藤 智子 (全国女性シェルターネット)
 遠藤 礼子 (均等待遇アクション21京都)
 黒澤 清美 (女性ユニオンぷらす)
 越堂 静子 (ワーキング・ウィメンズ・ネットワーク)
 近藤 恵子 (北海道ウイメンズ・ユニオン)
 小山 洋子 (北海道ウイメンズ・ユニオン)
 佐崎 和子 (ワーキング・ウィメンズ・ヴォイス)
 周藤 由美子 (日本フェミニストカウンセリング学会)
 田中 かず子 (国際基督教大学ジェンダー研究センター)
 坂 喜代子 (均等待遇東海)
 丹羽 雅代 (アジア女性資料センター)
 松本 真紀子 (FAV連連影展)
 屋嘉比 ふみ子 (均等待遇アクション21京都)
 山崎 菊乃 (北海道ウイメンズ・ユニオン)

*個人加入です.呼びかけ人は各所属団体を代表するものではありません.

 その他詳細は以下HPへどうぞ
 http://www.acw2.org/index.php

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転送・転載ここまで
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2007/01/12

問題山積の新査定昇給制度

 ホームページの「霞が関情報」にも新聞報道を載せておきましたが……。

 機関紙「国公いっぱん」第25号より引用

 ■本年1月実施も「納得いく評価できるのか」の声
 政府は今年1月から、各省庁の課長級以上の管理職の昇給について、新しい「査定昇給」制度を実施します。一般の職員には来年1月から適用する予定です。
 新制度は、「普通昇給」と「特別昇給」とを一本化し、従来の1号俸を4分割(昇給幅を細分化)し、級構成を再編しました。その上で、勤務実績をAからEまでの5段階で評価し、上位判定した25%の職員には、最大で8号俸(従来の2号俸)の昇給が可能となります。 

 ■抽象的な基準でいいのか
 しかし、早くも職場からは「(新昇給制度は)チームワークを旨とする公務になじむのか」「納得のいく正確な評価は下せるのか」など懸念の声があがっています。
 人事院が明らかにしている「上位判定の尺度」(運用指針)では、例えばA評価では「繁忙度、緊急度、困難度等が高い業務を遂行」とか、「高度の知識・経験等を必要とする業務を適切に遂行」など、極めて抽象的な基準です。
  
 ■総務省も試行段階なのに
 この制度は、05人勧によって導入されたものですが、国公労連は「評価の基準が暫定的かつ曖昧なままでの職場への導入は許されない」と強く反対していたものです。
 実際、「能力に応じた賃金制度」=新人事評価制度の本格導入を急ぐ総務省でさえ、今月から実施する人事評価の第2次試行は、「実効ある新たな人事評価システムの構築に向け」て、多様な公務職場で実証的な確認ができるかどうかの「参考資料」として実施するという位置づけです。
 政府の総人件費削減方針に屈した人事院は、いわば「見切り発車」的に新制度の導入を強行したわけですが、これを一般の職員にまで広げようとしており、こうしたやり方は到底許されません。

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2007/01/10

週刊東洋経済1/13号は買うべし!!

 こんにちは。

 Toyokeizai
 突然ですが、労働組合の運動に不可欠なものは、人と金とモノと、そして情報らしいです。
 会社の場合は、さらに「技術」が加わるらしいです。僕は、この鉄則?を先輩(霞が関の住人)から、一昨日の夜、JR鶯谷駅近くの焼鳥屋で焼酎「宝山」を飲みながら教えてもらいました(笑)。

 先輩の「教え」を裏づけるように、いまの僕は、確かに活字と情報に飢(う)えています。
 労働組合が相手にするのは、巨大な権力を掌握(しょうあく)した当局ですから、当局の情報ならスキャンダルでも何でもほしい……、まさにそんな感じなんです。その意味で、僕は、毎月毎週、『文藝春秋』などの論壇各誌から『週刊現代』などの週刊誌、さらには「R25」などのフリー情報誌までチェックしています。

 しかし、お金がないということもありますが、まったく買うことがない(笑)。
 作り手の方には悪いけれど、ほとんど立ち読みで済ましてしまうわけですが、本音を言わせてもらうと、雑誌から「(金出して)本気で読んでくれ!!」と訴えてくるものがない感じがするんス……。

 そんななかで、今週発売の『週刊東洋経済』は、絶対に買わなければならないと思いました。現場の記者からレイアウトを決める整理担当者まで作り手全員が全身全霊総力をあげて、この病んだ日本の雇用状況と将来危機を意匠を凝らして浮き彫りにしようとしている、さらに読者に鋭い問題提起を行い、かつ永久保存版的な作りに成功している。
 僕は、別に『東洋経済』の回し者でもセールスマンでもないけれど、立ち読みしたときに涙が出てくるほどの感動を覚えたのだから、ここまで持ち上げて書いちゃうのは仕方がない、許して(笑)。

 とにかくページをめくってほしい。
 厚生労働省の労働政策審議会に参加していた労働組合の立場だけでなく、公益的な立場の大学教授、使用者側の社長の言い分を公平に並べたうえで、さまざまな職種で働いている労働者の現実を紹介しているのがいい。
 外食最大手「すかいらーく」の過労死事件、ソフトバンクの過労自殺事件、キヤノン宇都宮光学機器事業所の請負労働者たちの生活、日野自動車本社工場で働く青年労働者の仕事、個人請負化された明星薬品の営業マン、バイク便ライダーたち、牛丼チェーン「すき家」のバイトたち、そうして、僕の胸を熱くさせたのは、霞が関にも毎日やってくるヤクルトレディーの女性たちの働きぶりだ。さらには日本ビクター、ダスキン代理店最大手のナック、三洋電機の子会社・三洋コマーシャルサービス、IBMビジネスコンサルティング、東京ディズニーランドで働くダンサーたち……。
 組合に入って会社と団体交渉している仲間もいるし、直接裁判や労働基準監督署に訴えている労働者もいる。もちろん(仮名)で、現状告発にとどまっている人もいる。とにかく編集部が、働く人々にそぞく「まなざし」がいいのだ。

 他方、これも、直接(買って)読んでほしいが、会社側の露骨な労働法制改悪の吐露が凄(すさ)まじい。ここまであけすけに語ってくれると「情報」として第一級です。
 御手洗冨士夫・日本経団連会長だけでなく八代尚宏・経済財政諮問会議議員やザ・アール代表取締役社長の奥谷禮子氏の言葉は、もう普通のレベルの物言いではないのだ(笑)。
 少しだけ書き写すけれど、笑いの涙が出てくる。

 「(労働者は)ボクシングの選手と一緒」
 「祝日もいっさいなくすべき……同様に労働基準監督署も不要です」
 「ホワイトカラー・エグゼンプションを『残業代なしの働き方』というのは誤りで、正しくは残業代の『定額払い』だ」

 

 長々書いてきたけれど、とにかく、今週の『週刊東洋経済』は買いなんです。

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2007/01/09

女優さんにインタビュー

 今朝は東京・虎ノ門にて、07春闘の宣伝行動を行いました。
 風がとても冷たくて、ビラを差し出す指がぴりぴりしました。しかし、参加した国公労連の弁士の声には、1月の国会に提出される予定の労働法制改悪法案をぶっ潰(つぶ)すという意気込みが感じられました。
 今年もよろしくお願いします。

 
 Shinnen
 ところで、「国公労新聞」の新年号(1月10日号)には、女優の大路恵美さんに登場していただきました。毎年恒例の著名人インタビューは、作家の山崎豊子さんの登場をはじめとして、組合員のみなさんの楽しみ企画となっています。ちなみに昨年は、映画「父と暮らせば」を撮った故・黒木和雄監督でした。

 大路さんは、女優になろうとしたきっかけから平和への思いまで、縦横に語っていただきました。本当にありがとうございました。
 女優という仕事の醍醐味(だいごみ)は、役作りを通して「自分の知らない自分を知ること」。映画「ひめゆりの塔」の出演をきっかけに、「自分の知らない戦争の現実と平和への思いを知ることにつながった」という言葉は、インタビュアーを務めた僕には、たいへん重い言葉でした。

 明るいオーラのなかで話される大路さんの言葉の一つひとつが、ピカピカ光っているように感じました。

 詳しくは、国公労連のホームページでお読み下さい。

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2007/01/08

経営労働政策委員会報告「解説」

 昨日から職場に泊まり込んで仕事……。
 労働相談の対応やニュース作り。今週10日は、内閣府前で、年明け初の早朝宣伝です。
 関係者のみなさん、よろしくお願いします。

 さてさて、いま、だいたい仕事が終わったので、日本経団連の経営労働政策委員会報告をサクサクッと解説(批判じゃないよ)して、帰って寝ようっと……(笑)。

 日本経団連がまとめた07年度版の『経営労働政策委員会報告』を読む。
 財界はこの日本社会をどのように変えようとしているのか。経労委報告は、それを端的に語っているから面白い。
 サブタイトルは「イノベーション(革新)を切り開く新たな働き方の推進を」。今回の報告は、従来型の労働者の働き方にねらいを絞って根本から変えるという宣言だ。

 文中、「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」というカタカナが何度も出てくるが、その意味は「労働時間の短縮や休暇取得に関することではなく、企業労使の、新たな自律的な働き方への挑戦」(23P)、注意深く読み進めていくと、企業戦略に適した人材を労使の個別管理で育成することだということが分かってくる。「個別管理」とは、言い換えると「多様化した管理」ということであり、想像するとちょっと恐ろしいけれど、労働者が内在するさまざまな個性まで会社が管理していくということなんだ。「ワーク・ライフ・バランス」と「個別管理」……、要注意のキーワードだ。

 過日、この「ワーク・ライフ・バランス」という言葉を使って物議を醸(かも)してくれたのが安倍首相だが、ホワイトカラー・イグゼンプションを導入すれば、労働者は残業しなくなって早く帰宅するから少子化対策になると発言した。彼の発言のタネ本は、この経労委報告に間違いない(笑)。安倍首相の理解は浅かったけれど、骨の髄(ずい)から財界に○○を握られているのは確かだ。

 「個別管理」「多様化した管理」に関して言うと、財界は、管理職のみならず、労働組合に期待を寄せているのだから連合もなめられたものだ(53P)。「報告」は、安定した労使一体型の経営こそが、「企業内コミュニケーション」を充実させると主張している。

 要するに財界は、会社に文句を言うような労働者(労働組合)やトラブルメーカーは労働審判で即刻排除し、賃金が下がろうが残業代がなくなろうが過労死するまで黙々と働く労働者を孤立させて囲い込んでいく……(孤立させる必殺のカードは、おなじみ目標達成評価型の成果主義賃金制度だ)。評価とリンクした賃金制度によって労働者を競争させ、バラバラにして働かせる。バラバラになった労働者のすさんだ心をケアするのが、管理職と企業内労働組合だというわけなんだ(笑)。財界は、マジで、そんな「新しい」労務管理システムを再構築したいと考えている。

 それゆえ「生産性の向上如何にかかわらず横並びで賃金水準を底上げする市場横断的なベースアップは、もはやありえない」(49P)とか、労働基準法の労働時間(一日8時間・週40時間)の規制撤廃とか、「割増賃金の引き上げに断固反対」(42P)とか、「労働分配率の高低を一律に論じるべきでない」(51P)とか、さらには派遣労働者の直雇用義務撤廃(派遣労働者の永続化)とか……、まったく驚くべき提案が並んでいる。

 通常国会に財界の要求丸のみの労働法制大改悪案が上程される予定だが、政府・与党内から「経営者は人件費削減ばかりでなく、従業員が報われる雇用環境の整備にもっと力を入れるべきだ」という、法案提出に消極的な意見も出てきており、なお紆余曲折が予想される。

 しかし、露骨な内容の法案をまずチラつかせて(とりあえず)引っ込める、国民のなかに免疫が出来たころに再提出する……、これが電通に操(あやつ)られた自民・公明の常套(じょうとう)手段なんで、みなさん、気を引き締めて労働契約法案の「粉砕」運動を展開しましょう。

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2007/01/05

経営労働政策委員会報告

 こんばんは。

 いま、日本経団連がまとめた「経営労働政策委員会報告」(日本経団連出版、550円)を読んでいます。遅まきながらですが、驚くほど単純化した明快な文章なのですぐ読めると思いました。
 
 僕の仕事ではありませんが(笑)、きちんと読んで、働く者が納得するような「報告」批判を展開していく必要がありますね。

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2007/01/04

本年もよろしくお願いします(少し補足)。

 新しい年のご挨拶(あいさつ)を申し上げます。
 本年もよろしくお願いします。


 さあ、新しい年の一発目の仕事の始まりです。

 mextさん、新年早々のコメントをありがとうございます。
 記事として、順に回答したいと思います。

1.文科省の非常勤職員の募集ですが、応募してみていいと思いますよ。そもそも僕には止(と)める権利などありませんが、日ごろから、中央官庁というところがどういうところなのか、国民のみなさん自身の目で見てもらうことが必要だと思っています。そこで、民間と比べて、異常なのか正常なのかが分かります。ただし、非常勤と言えども採用倍率は高いですから、なめてかからないように……。

2.これまで文科省からは、本省キャリアから非常勤職員まで、さまざまな相談が寄せられています。しかし、いまのところ、団体交渉を申し込むまでには至っておりません。文科省当局は、セクハラ問題については迅速に対応する省庁の一つですから、その点は、評価しています。

3.クレームの多い省庁ランキングは、人事院の苦情処理係がまとめていますので、そちらを読んでみてください。国公一般のホームぺージの「霞が関情報」にも載せていた気がします。ただ、クレーム数だけの公表で、正規の職員と非常勤職員との区別はしていないと思いますが……。

4.国の職場の労働条件がよくなるか悪くなるかは、予算と人員の確保が第一で、第二に上司がどれだけ国公法と人事院規則と労働法を理解しているか、ですね。いま政府は、国家公務員の総人件費の削減を強行していて、職場はたいへんな情況です。人が足らない、非常勤の職員がいなければ公務サービスが回らない。しかし、均等待遇のルールがない。不満が爆発寸前。そういうなかで管理職の果たす役割はとても大きくなっていると思います。国公職場では、管理職=上司の裁量権が絶大なわけです。職場それぞれのルールブックは、「俺、上司」と言っても過言ではないのです(笑)。ただ、さらに付け加えるとしたら、その職場に国公労連加盟の労働組合があるかどうかも大切な要素です。どうしようもない組合なら変えていかねばなりませんが(笑)、組合のない職場、例えば外務省などは、労使の間の緊張感がゼロで、必ず不祥事や腐敗が起きる仕組みになっています。在外公館の現地採用職員を雇っている予算は、いったいどこから出ているのでしょうか(笑)。

5.このブログに書いていることは、あくまで氷山の一角であり、水面から下の部分は、果たして、いいものか悪いものか、なかなか判断できません。霞が関で働く数千人の非常勤職員のなかの数名だけの問題かもしれないし、実は、みんな抱えている問題だけれど、なかなか表に出ない問題なのかもしれません。また、非常勤職員個人の性格や感性や立ち振る舞いによって、大問題であるはずの事柄がスルーされている……、ということはよくあることです。しかし、怖がることはありません。多かれ少なかれ、働く職場には問題は必ずあります。それを排除(クビに)するのではなく、どのようにして働く者みんなの力で調和のとれたものにするのか、それが大切な課題なのです。


 ではでは。

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