週刊東洋経済1/13号は買うべし!!
こんにちは。
突然ですが、労働組合の運動に不可欠なものは、人と金とモノと、そして情報らしいです。
会社の場合は、さらに「技術」が加わるらしいです。僕は、この鉄則?を先輩(霞が関の住人)から、一昨日の夜、JR鶯谷駅近くの焼鳥屋で焼酎「宝山」を飲みながら教えてもらいました(笑)。
先輩の「教え」を裏づけるように、いまの僕は、確かに活字と情報に飢(う)えています。
労働組合が相手にするのは、巨大な権力を掌握(しょうあく)した当局ですから、当局の情報ならスキャンダルでも何でもほしい……、まさにそんな感じなんです。その意味で、僕は、毎月毎週、『文藝春秋』などの論壇各誌から『週刊現代』などの週刊誌、さらには「R25」などのフリー情報誌までチェックしています。
しかし、お金がないということもありますが、まったく買うことがない(笑)。
作り手の方には悪いけれど、ほとんど立ち読みで済ましてしまうわけですが、本音を言わせてもらうと、雑誌から「(金出して)本気で読んでくれ!!」と訴えてくるものがない感じがするんス……。
そんななかで、今週発売の『週刊東洋経済』は、絶対に買わなければならないと思いました。現場の記者からレイアウトを決める整理担当者まで作り手全員が全身全霊総力をあげて、この病んだ日本の雇用状況と将来危機を意匠を凝らして浮き彫りにしようとしている、さらに読者に鋭い問題提起を行い、かつ永久保存版的な作りに成功している。
僕は、別に『東洋経済』の回し者でもセールスマンでもないけれど、立ち読みしたときに涙が出てくるほどの感動を覚えたのだから、ここまで持ち上げて書いちゃうのは仕方がない、許して(笑)。
とにかくページをめくってほしい。
厚生労働省の労働政策審議会に参加していた労働組合の立場だけでなく、公益的な立場の大学教授、使用者側の社長の言い分を公平に並べたうえで、さまざまな職種で働いている労働者の現実を紹介しているのがいい。
外食最大手「すかいらーく」の過労死事件、ソフトバンクの過労自殺事件、キヤノン宇都宮光学機器事業所の請負労働者たちの生活、日野自動車本社工場で働く青年労働者の仕事、個人請負化された明星薬品の営業マン、バイク便ライダーたち、牛丼チェーン「すき家」のバイトたち、そうして、僕の胸を熱くさせたのは、霞が関にも毎日やってくるヤクルトレディーの女性たちの働きぶりだ。さらには日本ビクター、ダスキン代理店最大手のナック、三洋電機の子会社・三洋コマーシャルサービス、IBMビジネスコンサルティング、東京ディズニーランドで働くダンサーたち……。
組合に入って会社と団体交渉している仲間もいるし、直接裁判や労働基準監督署に訴えている労働者もいる。もちろん(仮名)で、現状告発にとどまっている人もいる。とにかく編集部が、働く人々にそぞく「まなざし」がいいのだ。
他方、これも、直接(買って)読んでほしいが、会社側の露骨な労働法制改悪の吐露が凄(すさ)まじい。ここまであけすけに語ってくれると「情報」として第一級です。
御手洗冨士夫・日本経団連会長だけでなく八代尚宏・経済財政諮問会議議員やザ・アール代表取締役社長の奥谷禮子氏の言葉は、もう普通のレベルの物言いではないのだ(笑)。
少しだけ書き写すけれど、笑いの涙が出てくる。
「(労働者は)ボクシングの選手と一緒」
「祝日もいっさいなくすべき……同様に労働基準監督署も不要です」
「ホワイトカラー・エグゼンプションを『残業代なしの働き方』というのは誤りで、正しくは残業代の『定額払い』だ」
長々書いてきたけれど、とにかく、今週の『週刊東洋経済』は買いなんです。
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コメント
買いました。1冊しか残っていませんでした。
投稿: yi | 2007/01/18 午前 02時24分
週刊東洋経済の最新号は、学校と教師たちの最前線です。教育現場もまた大変な情況です。真面目に働く公務労働者を応援してくれるマスコミには、みんなで協力しましょう。
投稿: 国公一般担当者 | 2007/01/22 午後 08時58分