« 印鑑の話 | トップページ | 「美しい国」を壊したのは誰だ? »

2006/10/02

涙について

 労働相談が続いています。

 今日は、相談者から、約1時間30分、パワハラ(いじめ)・セクハラがオンパレードの職場の話を聞きました。まったく酷い実態で、この手の話ではほとんど動じない僕ですが、絶句してしまう瞬間が何度もありました。

 今日の労働相談は、実は、先週の金曜日、忙しい合間を縫(ぬ)って、国公一般の副委員長がセッティングしたものでした。だから、平オルグの僕が、副委員長に同席するかたちで参加することになりました。国家公務員としての経験豊富な副委員長の言葉は深く、結果的に、相談者に適切なアドバイスを行えたと思います。
 
 相談者は、言います。
「わたしが、悪いのでしょうか?」
 副委員長が、言います。
「あなたは、決して悪くありません。悪いのは、あなたの上司であり、国家公務員の職場そのものなんですよ。まずは、ゆっくり休みましょうよ。国公一般に相談したからには、あなたを24時間サポートしますから安心してください」
 相談者が、言います。
「本当ですか?」
 副委員長が、言います。副委員長は、いつもニコニコ笑みを絶やしません。
「はい。あなたは、全然、悪くありません。……もう大丈夫ですから。僕は、そういう異常な上司や職場を絶対に許しませんよ。国公一般は、あなたと一緒に職場を変えていきます。安心してください」

 相談者は、涙をポタポタ落としました。
 涙が溢れすぎて、指が濡れてしまい、テーブルの上に置いた名刺が取れなくなるほどでした。
 ハンカチを忘れたようでした。
 僕は、トイレへと走り、トイレットペーパーをカラカラ回して破り、応接室に戻って、相談者に渡しました(笑)。

 相談者は、泣き笑いました。そうして、言いました。
「わたしのような者でも、国公一般に加入出来るのですか……」
 僕が、言います。
「誰でも一人でも入れるのが、国公一般です。ぜひ、入ってください。でも、今日の勢いで入るのは危険ですから、少しだけ検討して、それでも入りたいと思ったら、この用紙に必要事項を書いて、ファクスしてください。一緒に団体交渉が打てる日が来るのを楽しみにしています」

 相談者は、少し表情が穏やかになった感じで帰って行きました。

|

« 印鑑の話 | トップページ | 「美しい国」を壊したのは誰だ? »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 涙について:

« 印鑑の話 | トップページ | 「美しい国」を壊したのは誰だ? »