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2006/09/28

印鑑の話

 こんばんは。

 先々週のことなんですが、僕、印鑑を紛失(ふんしつ)してしまったんですよ。
 一個90円の三文判とかスタンプ印とかだったら、まったく気にしないんですけれど、無くした印鑑というのが、僕の36年間(正確には20年間)を共に歩んだ、ふるさとの中学校が卒業記念に一人ひとりに作ってくれた象牙の印鑑(側面には、わざわざ「祝卒業千郷中学校」と刻印されている印鑑)だったから、もう、なんだか目の前が真っ暗になっちゃって、ほとんど仕事が手につかないというかノイローゼ状態に陥ってしまいました(笑)。

 嘆いていても仕方がないので、新たに印鑑を作り直しましたよ、一個7500円もするちょっと高級に見えるやつ。それくらい出さないと、また無くなってしまうような気がして……。だって、いつ、どこで、どうやって印鑑を無くしたのかすら僕には分からないという、最悪な失い方をしたものだから、高い印鑑なら大切さを保持できると思って……。
 そんでもって、取引している三つの銀行の通帳印を変更し、さらに国公一般の通帳印も変えました。なかなか煩雑(はんざつ)な手続きでした。


 ……それが、2週間経ち(僕の気持ちがおさまりつつあるとき)、国公労連本部に新しい執行委員の方々がやってこられて、机の移動が始まったんですが、その大掃除のなかで、僕の机とは遠く離れているAさんの机の奥からポロッと出てきたというのですよ(!)。
 資料や本をどかせたら、ブックエンドの手前、そこに見知らぬ人の小さな印鑑が横たわっていたというのです。

 あ゛あ゛~、それ、僕のだった~。

 見慣れた、使い慣れた印鑑を指に触れたとき、ホッとすると同時に、なぜ、そんなところから出てきたのか、僕自身の行動をいくら客観視してもまったく分からず、なんだか不安な気持ちにもなりました。


  さて、ながながと僕の印鑑紛失騒動の顛末(てんまつ)について書いたのは、使用者から、突然、「ここに印鑑を押してください」と言われたときは、「少し検討させてください」と言わなければならない、ということが書きたかったからなんですよね(笑)。

 霞が関や大手町の中央官庁には、非常勤国家公務員だけでなく、民間労働者である派遣・請負の労働者も働いているのは周知の事実なんですが、彼女彼らは、労働基準法にのっとって雇用契約を交わして働いている。だいたいのそれは、期間限定の契約で、一年間とか半年とかになっている。年度末に業務が落札できなければ、会社が労働者に対して「仕事が取れなかったので、全員辞めてもらいます」と言えるように。

 ところが、会社側は、とにかく人件費を削りたいものだから、ちゃんとした雇用契約を交わした後になって、条件を引き下げた悪い雇用契約を交わそうとしてくるんだ、これが。
 そういう汚いやり方を「労働条件の不利益変更」と言うのだけれど、基本的にやっちゃいけないことになっている。しかし、会社はやるわけですよ。例えば、一年契約だったのが、2カ月更新になっていたり、日給8500円だったものが7700円になっていたり、なにげに契約締結日が前倒しされていたり(笑)、そういうデタラメな契約書を一方的に提示して、「これに判子を押さなかったら、あんた、辞めてもらうしかない」とか言って少し脅したりするんだ。

 甘く見ちゃいけないのは、会社から「これに判子を押さなかったら、明日から来なくていいですよ」と言われると、意識の高い組合員でさえ、どうしていいかわからなくなって、最後には、判子を押してしまうということなんだ。
 ある組合員は「頭がパニックになってしまいました」と振り返るし、ある組合員は「『少し待ってください』と言ったのですが、会社は『あなたが、だだをこねても、これ以上の条件にはなりません』の一点張りで、仕方なく押しちゃったんです」と述懐する。
 会社の一方的な、判子を押せ攻撃は、不自然な力で、しかし、労働者の「自発的な」押印を獲得してしまうのだ。


 そんで、もっと言いたいのは、最悪な労働条件の雇用契約であっても、いったん労働者が判子を押したら、それが有効となり、過去にも遡及(そきゅう)し、前回の契約は古いものとみなされてしまうということだ。いったん印鑑を押した契約書は、隔離部屋に押し込まれて、脅されて、無理矢理、判子を押させられたという客観的な証拠がなければ、裁判で争ってもほぼその有効性を覆(くつがえ)すことはできない。
 さらに、裁判でもそうなるのだから、雇用関係に口出しできない労働基準監督署に訴えても、監督官は何も出来ないということ……。

 怖いな~。
 自分の労働条件が悪くなっていると分かっていながら、目の前にある契約書に印鑑を押してしまうというメンタリティー(心性)。

  

 いま、国公一般は、(無理だと思いつつも、働く者の立場に立って)そういう一方的な不利益変更の雇用契約書の破棄を求める団体交渉に取り組んでいるし、実際、会社と団体交渉にのぞむなかで、はねのけつつある。
 
 もう一度言いますね……、
 変更された雇用契約書に押印を求められたら、「少し検討させてください」と言って相手から離れること。それから、すぐに労働組合に相談すること(笑)。
 

 とにかく、絶対に印鑑を押さないこと。

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2006/09/27

全労連・外国人労働者問題連絡会

 今夜、仕事を終えた後、全労連(組合員120万人)が満を持して(否、遅まきながら?)発足させた外国人労働者問題連絡会のパーティーに参加しました。
 外国人労働者の人権と労働条件を守ろうという決意を固め合った、とても感動的なパーティーでした(写真をクリックすると大きくなります)。

Gaikokujin2
(外国人労働者を交えての琉球舞踊)

Gaikokujin
(クルド人労働者のみなさんの民族的なダンス)


 労働組合の活動を始めて2年半、僕が感じていたのは、労働組合の社会的影響力の弱さということでした。労働組合の存在感のなさ、と言い換えてもいいけれど。つまり、日本全国み~んな額に汗して働いている労働者だというのに、ほとんどの職場に労働組合がないから個別バラバラにさせられていて大きな力を発揮できないというのが最大の原因かもしれないけれど(組織率19%)、僕は、既存の労働組合の運動のあり方への疑問というか、その取り組みのありようが原因なのではないかと思い始めていました。

 労働運動の研究者からは、次のような指摘が何度もなされている。
 今後の労働組合が取るべき方向は、ビジネス型か社会的正義型かという問題提起です(以下、特徴的な記述を)。

 評者:熊沢 誠 国際労働研究センター編著『社会運動ユニオニズム――アメリカの新しい労働運動』
 本書の内容として日本の読者にとりあえず紹介すべきは,全体の基調ともいうべき,アメリカのこれまでの労働組合運動の性格とされる「ビジネスユニオニズム」と,ニューボイス・改革派の新しい労働運動,「社会運動ユニオニズム」との対比であろう。本書のなかでは少なくとも4篇がこの点にふれているが,総じて論者たちは,力点と台頭後10年になるニューボイス派の現状に対する評価にはいくらかの違いはあれ,共通のスタンスとして,前者の機能不全または時代遅れを批判し,後者こそを,労働運動が必要な人びとの切実なニーズを満たす現時的な営みとして擁立する。
 では,この二つのユニオニズムはどのように異なるのか。
 私なりにまとめてみよう。ビジネスユニオニズムは,既存の組合員の労働条件,すなわち雇用保障,賃金,労働時間,付加給付などの維持・改善に運動の目標を絞り込む。運動の方法は,制度化された団体交渉,ストライキ,協約締結,議会へのロビイングなどである。もちろん争議を辞さない「戦闘的ビジネスユニオニズ
ム」も存在しうる。けれども,ビジネスユニオニズムのまぬがれがたい特徴は,運動への参加には無関心な一般組合員が,組合費を代価に協約交渉に携わる組合幹部から交渉結果としての良好な労働条件という「サービスを買う」――そうしたある種の「取引きビジネス」が成立するような組合運営のスタイルにほかならない。「ふつうの労働者によって」という意味での組合民主主義が不在なのだ。その結果,ビジネスユニオニズムは,行動戦術においても,とかく直接行動的な大衆運動の忌避に傾く。
 他方,台頭する社会的ユニオニズムは,運動の目標をもっと広く,現代のアメリカが不断に生み出す低賃金で無権利な被差別の人びとに「社会的公正」を贈ることに据えている。ここでは,移民労働者,公務委託の小企業従業員,サービス職や労務職につく男女などを中心とする,未組織労働者の組織化が最優先の課題となる。組合運営では,なによりも一般組合員の主体的な参加,分権的な組合民主主義の実践が重視されるだろう。行動の形態も既存の公認された手続きにとらわれない。労働運動の枠外にあるさまざまの社会運動組織とも連携を育て,それらの参加も得て,大衆デモ,道路での座り込み,抗議行動,地方議会への働きかけ,斬新な表現活動,多様な労働(者)教育活動などをヴィヴィッドに展開するのである。私たちがすでに知る,80年代のボルティモアを嚆矢とするliving-wage運動,2000年のロサンゼルスで大きく前進したJustice for Janitorsなどは,そのような社会的ユニオニズムの成果であった。
 
     

 僕は、全労連が、日本で働く74万人と言われている外国人労働者の人権と労働条件を守る運動を開始したことに拍手を送りたいと思いました。全労連が着手する前、ずっと前から江戸川ユニオンやヘルプや首都圏移住労働者ユニオンとかAPFSのNGOとかボランティア・オルグたちが、劣悪な労働現場で買い叩かれている外国人労働者の生活を守るため東奔西走してきたのです。
 今夜は、小さなコミュニティー・グループの運動が、大きな産別センターの方向を先導していくというアメリカ型の労働運動(『ワーキング・イン・アメリカ――新しい労働市場と次世代型組合』ミネルヴァ書房)を踏襲する、記念碑的な日になったと思いました。

 参加者の発言を紹介しておきます。
「外国人労働者は、日本経済の底辺で下支えしてきた。例えば、トヨタ、日産などの三次四次下請けで働いてきたし、あのビルやこのビルの建設現場で。彼らは言います、『ボクラガイナケレバ、日本ハ車一台ツクレナイ』と。しかし、日本社会は、外国人労働者を本当に悲惨な労働条件で酷使してきた。この連絡会は、時代の申し子です。小さく産んで、大きく育てていきましょう」
「みんなの力で、一番弱い立場の人たちを助けていきましょう」
「日本経済のバブル期を支えたのは、まさに22万人と言わせていた不法就労の外国人労働者だった。オーバーステイは、許されない入管法違反かもしれない。しかし、彼らの権利と生活を守りたいと思った」
「研修生制度の悪用で、時給300円で買い叩いている実態を是正させたい」
「私は、外国人労働者とは言わない、移住労働者と言うのがしっくりくる。国連の移住労働者の規定には、『異文化の担い手』と書かれているし、そもそもわれわれ日本人だって、その昔は移住労働者だったんだ。このシャツは、バングラデシュの労働者が作ったもの。彼らは真面目で優しい」

 パーティーで一緒に乾杯した中国人の女性労働者は、目が覚めるような赤いチャイナ服を着ていました。職場でセクハラを告発したら、逆に解雇されたと言います。
「ワタシ、マチガッテ、ナイデスネ?」
「うんうん、絶対に間違っていません」(僕は泣けてくる)
「ミナサン、オウエンシテクダサイ」
「うんうん」
「ワタシ、ガンバリマス!!」

 なんだか、日本社会にも新しい夜明けがやってきそうな気がしました。

 ……もちろん、今夜も、僕は、お酒は一切飲まず、ずっとウーロン茶を飲んでいました(笑)。

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2006/09/26

書きたいことが山ほどあるが、書けない。

 こんばんは。

 今日の午前中は、2時間かけて労働相談を行いました(もちろん無料です)。
 
 午後は、夕方まで全労連の会議。
 民間労組の組織化の経験をたっぷりと学びつつ、僕が活動している国家公務で働く非常勤職員さんの劣悪な待遇について話をさせてもらいました。
 そのなかで、理論経済誌『経済』10月号に載せた論文「霞が関・非常勤職員の悩みから出発して」を英訳し、ILO(国際労働機関)に持って行くべきだという意見がありましたので、拙いながら英訳を試みようか……などと思ったりしました。

 それから夜、大雨のなか、飲み会に誘われましたが、法律の勉強があるのでウーロン茶一杯だけ付き合いました(笑)。

 本当は、書きたいことが山ほどあるんですけれど、やめておきます。

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2006/09/25

長期病休者6591人、自殺者122人

 人事院の最新調査を読むと、国家公務員の職場では、長期病休者6591人(01年度)、自殺者122人(04年度)という驚くべきデータが出ている。……相変わらずの高水準が続いているんだ。

 去年の春、僕が都内の公務員試験予備校に行き、事務方の責任者にこの話をしたら、「そんなこと、受験生の誰も知らないんじゃないですかねぇ~」「予備校が、そんなこと話したら、受験生が減ってしまうかもしれません」と苦笑いされたことを思い出す。
 さらに、受験生たちは、霞が関を「安定の象徴(省庁)」として考えていると言われて、僕は「甘いんだな~」と一人ごちた覚えがある。

 人事院は、この秋、各省庁の管理者に向けて心の健康マニュアル作成し、研修の実施するらしい。
 この夏、霞国公(組合員1万人)が行った残業実態アンケート結果の記者会見で、役員たちが「自殺者の3割がうつ病と判明」「ある省庁の精神科の受診は3カ月待ち」という声を紹介したわけだけれど、それなりの裏付けがされたというわけだ。
 まったく酷いものだが、人事院が重い腰を上げたことは、それなりに評価しなきゃなんないよな。

時事通信「官庁」速報から
 人事院は、国家公務員の自殺者や精神的な疾患による長期病休者の増加を受け、各省庁人事課などに置かれた「健康管理者」を対象に、メンタルヘルス(心の健康)に関するマニュアルを作成した。早期治療と復職支援、自殺防止の体制づくりが狙い。今秋から各省庁の健康管理者らを集め、このマニュアルに基づく研修を始める。
 人事院の「心の健康づくり研修専門家会議」(座長・吉川武彦中部学院大大学院教授)は今年3月、一般職員編と管理職編、研修講師役の職員編の3冊のマニュアルを作成。同会議は今回、省庁ごとにメンタルヘルスに関する支援態勢を構築するため、最後の4冊目として健康管理者編をまとめた。既に各省庁は人事院規則に基づき、人事課や秘書課の課長補佐らを健康管理者や補佐役の健康管理担当者に指定している。
 健康管理者編マニュアルは、(1)体系的な研修の実施(2)職場全体の勤務環境の整備(3)相談体制の整備(4)個別事例の早期対応、職場復帰、再発防止などの適切な対応―を目標とし、健康管理者向けの実際の研修に使うスライドの内容を載せ、その意味付けを解説している。
 一方、人事院は今年4月、職場復帰を支援するための拠点として、本院と近畿事務局(大阪市)に「職場復帰相談室」を設置。指定された精神科医が毎週1回、各省庁職員の診察や相談に応じている。今秋をめどに中部事務局(名古屋市)にも開設するほか、2007年度予算概算要求では他の地方事務局にも相談室を増やすための必要経費を盛り込む方向で検討している。
 人事院の調査によると、01年度の長期病休者6591人のうち理由別で最多だったのは「精神および行動の障害」で1912人。また04年度に死亡した国家公務員651人のうち自殺は122人を占め、死亡理由別では病死に次いで2位だった。国家公務員の自殺者は毎年100人超と高水準で推移しており、04年度の職員10万人当たりの自殺者数は19人(国民全体では27人)で増加傾向を示している。

 
 う~ん。

 こんなことを書くのは、最近、メンタルの病を抱えて国公一般の労働相談に駆け込んでくる正規職員の方が増えているからなんだ。
 これまでの僕の知識と実力では、なかなかメンタルシックの職員の要求に十分応えることができなかったのだけれど、国公労連の調査部や組織部のサポートを受けるなかで知識と実力をつけることが出来つつあり、まだまだ少数例だけれど、免職をはねのけての異動や職場復帰へのリハビリを勝ち取ったり、外郭団体においては退職金を大幅に増やしたり、なかなかの成果を出し始めている。
 
 し、しかし、……長期病休者6591人、自殺者122人という数字をどう見るかなんですよ。
 あまりにも大きな海なんです。みんな組合を知らない、つまり海図のない航海を続けているんですよ。国公一般のような小さな組合が、もぐら叩きのような活動をしても霞が関は永遠に変わりはしない。

 まったく泣けてきます。絶望のため息が出てしまいます。

 政府は、病で職場に出てこられない職員を狙い打ちにする=免職させるという策動を考えているに違いありません。自民党も民主党も国公法の免職条項を実効せよ、迫っているし。

 だからだから、もし、あなたの近くに退職勧奨を受けて困っている仲間がいたら、国公一般の存在を教えてあげてください。組合に駆け込んだとして、すべての要求が実現するかどうかはわからないけれど、全力で解決に向けた道筋を考え、サポートしたいと思っています。

 だって、相談者は、みんな本当に素晴らしい人たちなんだから……。

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2006/09/21

ジュニアの消息

 こんぱんは。

 昨日は、ほとんど徹夜の作業で、なんとか30枚の論文を書き上げました。
 だんだんと明けていく空の水色は、高揚した気持ちを少しだけクールダウンしてくれました。

 さてさて、国公労連本部で半年にわたって力を貸してくれたJr.さんですが、「どうなったのですか?」という問い合わせがありましたので、少しだけ報告しておくと、彼女は転職に成功して、いま東京・台東区の職場で元気いっぱい働いております。

 景気がよくなっていると言われていますが、これはほとんど嘘っぱちだし、就職状況は正職員のクチはあんまりないし、そんななかで、シュウカツ頑張った彼女は、人勧準拠(いわゆる国家公務員なみ待遇)の正規職員の会社への入社を勝ち取りました。
 彼女みたいな最高な感覚をもった女性を、このまま大東京の路頭に迷わせるわけにはいかないってことで、僕は一生懸命にサポートしました。
 
 とにかくしっかりした就職先が決まってよかった!!

 お~い、Jr.さ~ん、このブログのこと忘れずに、ときどきはコメントを書いてくださいよ~(笑)。


 そういうわけで、国公共済会の職員募集のお知らせ。
 国公労連は、組合員同士で支え合う保険事業を行っていて、その事業運営にかかわる仕事の職員募集です。
 日本の労働組合のため、組合員の福利厚生のため、我こそは!と思う方は、どしどし応募してください。

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2006/09/20

あともう少し!!

 こんぱんは。

 まだ職場でパソコンに向かって原稿を書いております。
 たった一人、キーボードのキーの音だけがフロアに響き渡っています。

 本日が締め切り最終日(笑)。

 あともう少しだ、頑張れ、頑張れ。

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2006/09/19

霞が関メモ

 今夜は、機関紙「国公いっぱん」第21号のコラムに加筆してお茶を濁(にご)します、お許しを……。

 国公一般第4回定期大会が10月に開かれるが、いま方針案を練っている。毎年のことだが、書き慣れないためか、はっきり言って頭が痛い▼今期取り組んだ労働相談の件数は前年度比50%増、組合員も二桁増となった。人事院の苦情処理件数も過去最高を記録したが、非常勤職員からの相談が激増している▼声を拾ってみる。「勤務時間が延びても何の説明もない」「30分前に出勤してのお茶出し準備はおかしい」「係長が『非常勤の採用はデブは省く』と言っている」「3年雇い止めはやめて」などなど▼方針案の議論のなかで「国公一般の存在意義は、非常勤や派遣など非典型労働者の最後のセーフティーネットになっていることではないか」という発言があった。これまでの労働組合の活動では拾えなかった国家公務で働く非典型労働者の悩みや要求が、国公一般へ寄せられているということだろう。悩みや要求をどのように解決するのか……、役員一人一人が常に心がけるべき課題だと思った。

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2006/09/16

休日出勤 その4

 休日出勤で、方針案を書き直しています(泣)。
 やっぱり、情勢なるものを書かねばならぬようで、もうほとんど分かり切ったことを勉強しています。週刊「ダイヤモンド」9/2号の特集「リストラ父さん フリーター息子 悲惨世代」とか週刊「エコノミスト」9/19号の特集「残業代が消える」とか読んで……(笑)。

 労働組合の方針書は、なんで長々と書かねばならいのでしょうか?
 僕は、ペラ3枚に押さえてきたのだけれど、このままじゃ5枚ぐらいイッちゃう(笑)。

 さらに、20日締め切りの原稿もあって、この連休は、ほとんど遊べない。

 ……あ゛あ゛、頭が痛くなってきた(笑)。

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2006/09/14

霞が関の派遣ドライバー

 こんにちは。

 この夏、休みも取らずに執筆した原稿が、怒濤(どとう)のように各雑誌に掲載され始めています、たぶん、これで終わりですけれど(笑)。

 コラム「霞が関の派遣ドライバー」を、働く者の学習雑誌『学習の友』別冊に書きました。
 別冊の誌名は『格差と貧困の根源を問う』(学習の友社・400円)。
 大学の先生や労働運動のエキスパートのみなさんが、情勢とか構造とか、これからの方向とか難しい話をわかりやすく書き下ろしています。

 ぜひ買ってご笑覧下さい。
 本屋さんには置いてないと思うので、ネットで調べて読んでください(笑)。

 今日のお昼は、非常勤のみなさんと経済産業省の真ん前イイノビルでランチしました。
 彼女の話を聞いて、泣けてきそうでした。

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2006/09/13

労働組合的自己啓発休業

 まずは、共同通信が6月25日に配信した記事から。

 国家公務員に自己啓発休 人事院、最長3年
 人事院は25日、国家公務員が私費で大学院に海外留学したり、国際協力機構(JICA)主催のボランティアに参加する際、最長3年間休職できる「自己啓発休業制度」を創設する方針を固めた。
 現在は、公費留学や大雨などによる被害が大きい激甚災害指定地域への年5日間のボランティア休暇が認められている。ただ、民間企業や地方自治体では職員の自主的な能力向上の取り組みを推進する休業制度が広がりつつあることから、国家公務員への導入を検討してきた。
 人事院は今夏以降、制度創設に向けて新法の制定を求める意見書を政府や国会に提出する予定。早ければ来年4月の導入を目指す。

 僕の知っているキャリアなどは、既に先取り的に私費で海外留学したりしているわけで(笑)。自分の公務における専門性を幅広く深めている……、実にうらやましい。
 
 そんで、僕はというと、この秋から都内の某予備校で法律を学ぶことにしました、働きながら(笑)。
 労働組合の活動を始めて痛感したことは、せっかく入学した名古屋大学法学部で民法や労働法をちゃんと学んでおけばよかった……、という後悔(こうかい)でした。小説ばかり読んでいた日々を恨(うら)めしく思います。

 後悔先にたたず

 しかし、ただただ前だけを見つめるという僕の単純な性格からいうと、これからの人生こそが大切なのであり(笑)、10数年間の遠回りをしたとはいえ、明日から本格的に法律を学ぼうと決意を固めればいいだけのことなのだ。貯金も十分貯まったし。

 そんで、法律を学べば、以下のようなことに労働組合として毅然(きぜん)と対応できるはずだ。

 労働基準監督署は、労働契約をめぐる(民法上の)トラブルには介入できない(法律の実務家なら出来る)。
 労働基準監督署は、自宅待機を命じられた労働者の苦しみを救済できない。なぜならば、労働基準法に自宅待機命令をめぐる条文がないから、とのこと。
 労働基準監督署は、労働組合が団体交渉で休業補償100%支払うことを確約させた会社に対し、ちゃんと支払われていないことにつき指導できない。問題は、労働基準法で定められている最低6割というハードルがクリアされているかどうかであって、それ以上支払われていれば、「違法ではない」らしい。
 労働組合が、セクハラやパワハラで当局を追及するとき、総務課は、しばしば「交渉権のある弁護士ならば対応します」などと言ってくる(笑)。
 実際、最近になって、国公一般の団体交渉に、会社側が弁護士を雇って出てくるようになったこと(会社の方が明らかに悪いのに、その非を糊塗するために弁護士を雇うとは! いくら払っているのでしょうか?)。
 会社側の弁護士は、今年4月に始まった労働審判制を利用して、労働組合を排除する戦略を敷いてきていること(法廷に持ち込めば、労働組合が追ってこないと思っているふしがある)。

 なにより、労働組合が頼る法律相談でさえ、たった1時間で1万500円も取られること(実にくだらない!!)。
 


 実は、もっと別の大きな理由があるんだけれど、ここには書かない、というか書けない(笑)。

 人事院が来春から導入しようとしている自己啓発休業を横目で意識しながら、いまは、オルグの仕事をコツコツこなしながら、法律の勉強を始めようと思う。それがきっと、組合員のためになるはずだ。

 しかし、年齢と体力のこともあり、身につくかどうかは、これ、別問題(笑)。

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2006/09/11

祝辞、私が国公労連に来るまでのこと。そして皆様へ

「そこで老若男女入り交じった15、6人の従業員が2班に分かれて陰険な小競り合いを展開しているのを目撃した。彼らの目は憎悪で輝いていた。その脇でケガをした若い女性従業員が指先を歯で咬みながら小さなうなり声を上げて安物の絨毯の上でちぢこまっていたが、誰も手当てしようとはしない。(中略)女の怪我人など誰の視界にも入っていない。
 そのとき、工場長が小走りでやってきて隆司の耳元に小声で話しかけていた。『従業員は皆気が付いていませんが、実は会社の方針で従業員同士がそれぞれにいがみ合うよう、巧妙に仕組んであるんですよ。売れる商品など最初から作る気はなくて、彼らがどうやったらこちらの思惑通りに憎しみ合ってくれるか、そういうデータがほしいんですよ……。』」
      中原昌也著『あらゆる場所に花束が…』(新潮社)

 皆様、お仕事お疲れさまです。
 がぶり寄りjrです。国公労連内でjrとして働かせてもらっていた私ですが、先月末(大会終了とともに)国公労連および、がぶり寄りjrを卒業することとなりました。つきましてはこのブログでちょこちょこと顔を覗(のぞ)かせてもらっていました故、最後にお別れの挨拶(あいさつ)として私、jr自身のちょっとしたお話、聞いて頂ければ幸いです。


 さて個人的なことにはなりますが、私はミュージシャンであり作家である中原昌也が大好きです。
 組合に関わる方や労働運動に携わる方は、中原昌也のよさについてなかなか理解をして頂けないのですが、読んでない方は是非とも一度は読んで頂きたいと思っています。

 学生の時に見たライブと、友人がアルバムをくれたのがきっかけで、その頃の私は80年代GMニューウェーブのアナログを狂ったように買い漁り、ノイズのイベントがあると聞けばビジュアルがホームレスみたいなローティーンとクラブに通い、平日の昼間は「ダライアス外伝」(セガサターン版シューティング・かなりアシッドなゲーム・はまる)のプレイに入れ込むそっち系の、社会の適合が甚(はなは)だ難しい人間であったと思います。

 そんな私ですから、格別、労働組合や労働運動に興味を持っていたわけでもなく、むしろ何か「ガンバロー」とか「連帯」といったものに、ナンセンスさと不信感を抱いていたのです。
 適当なところで「結婚するかァ」と安易に考えつつ(そんな保証はまったくないというのに)、ちょっと虚無的な感傷に浸りながら、そのまま社会人になってしまいまして、民間のある会社に勤めたのです。

 その会社は、社長を頂点に社長(王)→社長の奥さん、娘(家来)→社長のいとこ、その友人(奴隷)→その他の平社員、OL(家畜)と、見事なまでに綺麗なピラミッド状の構造を成していて、上ランクには常に笑顔、あいさつ、お酒の席でもすべて敬語が強制されていて、これを忘れると1週間無視、残業2時間増という罰が科せられる、仕事の効率が大変悪い職場でした。

 その中でも男の係長は、自称「西田ひかる」似の女上司と会社の資料室で毎週のように情事を行い、社長は社長で気に入らない自身のいとこに毎朝会社前にある多量の犬の糞を拾わせ(どうも1匹分では無い)、その後その作業はなぜか「西田ひかる」似の女に移行し、営業所長は5m先でも分かる異臭を放ちながら何回でも同じミスをする、そのため私は、彼のミスのフォロー処理で平時の仕事は3倍になる。
 会社には、なぜか毎日のように消費者金融から電話がかかってきて、さらに毎月決まって3~4回ラジオ付きライト付きNASA製ボールペンを売る女が訪ねてきて、全く電話に出ない取引先の会社が2桁ほどある。
 そんなユーモアのある職場だったのです。

 月に一回来る社長が落とす個別説法の後、いつも必ず営業成績の悪い上司が私の近くへ来て、ブツブツと猥雑(わいざつ)な事を言ってきて、その度に私は吐き気と目の前の風景がぐらぐら揺れる変な症状に見舞われ、一度恥ずかしげもなく欲望丸出しに会社の倉庫に無理矢理誘われたときにはピークで見えているその上司の(あられもない)姿が、風景が、ネガとポジに交互に0.3秒くらいの早さで点滅する……。そんな事も経験しました。(多分ちゃんとした治療が受けられる病院に行った方が良かったのですね。)
 とにかく私は、毎日、何かの最前線にいて、その中でランナーズハイ的に仕事を続けていました。

 *余談ですが中原昌也氏の『ソドムの映画史』の中に、彼が経験した工場でのセンスのいい冗談のお話に少しは似てるのかなと傲慢(ごうまん)にも思います。

 そんななか、私は、何故なのかわからないまま、ある日突然会社の同僚とコミュニケート出来ないという理由で解雇される事になり、なまじ生活不安でどうしようも無くなり労働組合に相談しに行ったのがこの活動に関係するきっかけでした。
 狂った世界に倫理と責任追及は通じるのか? と、その時、産まれてこのかた発揮したことの無い正義のパワーを、私は、発揮したのだと思います。

 私のような身なりも育ちも汚れた人間に、果たしてどれだけのことが出来るのであろうかと真剣に考え、その結果、このままリアルにストリートチルドレンになるかもしれないとか会社との争議中にとても不安に思ったりしたのですが、今から考えると実は余裕であったのですね。
 私は、たった1人で不当解雇をたたかい、それをきっかけに労働組合の活動をすることになったのですが、あたりを見回すと、「ちょっとでかいイベントすっかー」っていうか、そんなスポーツ感覚で会社を相手取って団体交渉や裁判しちゃう輩(やから)がわんさといると知ったのです。それが「めでたい」「めでたい」と喜ぶ大人たちがいるんですから。

 
 ヒー! 組合の人ってヘンターイ!!


 そして分かった事があって、それは一番手っ取り早く、リスクが無く、彼氏と別れることも、病気になって諦めることも、仕事し過ぎで死ぬかもとか考える事もなくなるのが労働組合だってこと。で、ゲームに勝つように団体交渉をクリアすれば社長は謝って次のステージに進めるってわけ。働く者にとって労働組合の活動は、唯一のエンジョイをもたらす手段なのだ。
 間違いないです。

 それで、もう最後になってしまいますが、国家公務に携わる皆様へ。

 公務の職場は、私から見てぶっ飛ぶほど守られていると思います。
 私のような若輩者から見れば、ちゃんとした家があって、毎日ホカホカご飯があって、両親がいて、五体満足で、みんな高校出てて、運がツいているみんなが、労働組合に入る事で余裕で世界は変わると思うんだ。

 でもそんな事考える人は少ない。

 それは公務という、ある意味で守られていて、甘えの通じる職場だからこそで、そのしわ寄せが一番弱い立場の人に出て、そして矛盾の激しさも並じゃない。攻撃の矛先を向けられた者だけが、毎晩、頭を抱えている。逃げ場を民間より閉ざされているように思わされている。
 また、それに気づかない場合も多い(怖いけれど、抱えるものは行き着くとこまでいく場合もある)。そして、そのことによってヨロシクやっている見えない少数の悪い人間がいることに気づいていない。

 それでも、社会からも職場からも苛(いじ)められまくった(がぶり寄りが必死になって相談にのっている)非常勤さんのような一番弱い部分が、何にも得にならないのに自身を犠牲にして現実の状況をなんとか打開しようと考えて国公一般に相談にくる。
 この日々の犠牲の積み重ねが、のちのち自身を守る事になる……、そして自身と関わった(気づいてない)すべての人を守ることに繋がる……と、行動する。その恩恵を少なからず私も受けている。

 泣けてくる。

 守られているからこそ、死ぬ気にならなくとも、スポーツ感覚で革命は起こせるというのに……。それも公務員から……、とノンキャリの私なぞは思う。

 労働組合でエンジョイしよう。

 私のちょっとしたお話はここで終わりにしたいと思います。
 私は大好きな中原氏の小説が遺物になり、私たちが通り過ぎていったことのイコンになることが一番笑えるハッピーエンドでは無いかと思う今日この頃。 

 皆様長生きして、お元気で。    
 労働相談は国公一般へ。   

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2006/09/08

お知らせ。

 こんばんは。

 いくつか書かねばならい記事がありますが、今夜は、お知らせだけを。
 今週は、労働相談が多数寄せられ、その対応で終わってしまいました。

 それで、大事なお知らせ。

1.国公一般へ送られる労働相談メールは、題名を「労働相談」と書いてください。
 毎日、迷惑メールが山盛りで送られてくるのですが、「お願いします」とか「初めまして」「ご苦労様です」「お疲れです」とかのタイトルでは、速攻でゴミ箱行きになってしまいます(笑)。ゴミ箱に行ってしまった相談メールを探すのも大変なので、くれぐれも「労働相談」「国公一般への意見」「職場告発」など、要件を明確にしてください。
 ご協力、よろしくお願いします。

2.労働相談メールは、職場のメールでは絶対に出さないでください。フリーメールか、自宅のパソコンから送って下さい。外務省など(最悪の省庁)は、サーバーをいちいちチェックして組合と職員との接触状況を監視しているようなので、特に注意して下さい。

3.労働相談は、絶対に外部に漏(も)れないシステムになっているので、安心して、省庁名・職場名・名前を明らかにして下さい。その方が、こちらも省庁全体の観点から適切なアドバイスしやすいのです。まあ、「権利は眠れる者を保護しない」という言葉があるように、権利行使のためには身分を明らかにすることが不可欠ですから。

 さてさて、以下のような行政催しがあります。

 9月22日、午後6時半から8時半まで、「派遣・契約・パートタイム労働の現状と課題」
(岡田和秀・専修大教授)

 9月27日、同上、「パワハラ・いじめにどう対処するか。いじめの類型と対処法、会社・個人への法的な措置」
(弁護士 君和田伸仁さん)

10月 2日、同上、「派遣・契約・パートタイム労働、それぞれの働き方の違い」
(弁護士 江上千恵子さん)

10月 6日、同上、「職場のメンタルヘルスケア メンタル不全を出さない職場づくり」
(産業医 阿部眞雄さん)

 いずれも、主催・東京労働相談情報センター大崎事務所 03-3495-4915。
       定員60~100名。場所は、東京都南部労政会館。

 ぜひ、職場でのトラブル対処に活かしてください。 

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2006/09/05

霞が関・非常勤職員の悩みから出発して

 こんばんは。

 標記のタイトルで、僕、第4論文を書きました。
 何を血迷ったのか……、畑違いの経済理論誌『経済』10月号(新日本出版社、8日発売)です。

 特集は「青年と現代社会」。
 僕の論文なんかより、素晴らしいラインナップの論考が目立ちます。

 書店でお買い求めの上、ご笑覧ください。

 この論文のお陰で、僕なんかのところに、「ミクシィー」なるものの招待状が来ました。
 
 ところで、ミクシィーって何?

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2006/09/04

国民のみなさんと連帯した活動が問われている(大会感想その1)。

 国公労連は、8月31日から9月2日まで、「守ろう9条!なくそう格差、憲法をくらしと行政に」をメインスローガンに、全国から代議員、特別代議員、オブザーバーなど310名が参加して、第52回定期大会を都内で開催しました。
 大会では、日本の平和と民主主義、国民のくらしと安心・安全、公務労働者の仕事と将来にかかわって、これから1年のたたかいが決定的に重要であり、かつ歴史的な意義を持つことを、参加者全員の真剣な討論を通じて確認することができました。

 国公一般の担当者として大会に参加し、印象に残ったのは、自民・公明政権が進める「構造改革」反対、公共サービスの商品化反対=行財政司法の民主化を国民と連帯しながら進めようという発言、それから組織拡大=組合員を大いに増やそうという、それぞれの発言が、とても具体的で胸に迫ってきたということでした。

 部外者の読者のみなさんには、少しピンとこないかもしれませんが、僕自身の認識を維持するためにノートから抜き出してみたい。今夜は、その1。

「国家公務員の職場では、3年で異動するということが慣例となっている。それに加えて局間異動になる。そうなると、国の窓口を担当してきた者が次々と代わり、公共サービスにとって不可欠な専門性と公平性が維持できなくなる。職員の側からしても、局間異動によってゼロから業務ノウハウを学ぶことになり、大変な労苦がのしかかる。総じて、パロマなどの大事件に対応することが難しくなるのではないか」(全経済=経済産業省の組合)

「社会補償制度の空洞化が進んでいる。国の社会保険に対する国民の不信を払拭するためには、最低保障年金制度を含む抜本的な改革が必要だ。そういう意味では、組合をあげて日本の社会保障制度を語る=組合員みずからが講師となって国民の疑問や不安に答えていく活動を進めていきたい。主体的に学び合うことで真実を知り、構造改革路線にだまされないようにしたい」(全厚生=旧厚生省の組合)

「われわれは毎年、国の税制を研究する集会=税研集会を開いている。今年は、働く者がみずから税のしくみを知り、払い過ぎた税金を取り戻していく活動を進めていきたい。サラリーマン増税がたくらまれているいま、それをなんとかして阻止したい」(全国税=全国の税務署で働く職員でつくる組合)

「日本航空のニアミス事故で航空管制官が起訴されたが、地裁で無罪となった。現在、控訴審をたたかっているが、この裁判を支援するなかで日本国憲法について考えた。国民のみなさんは、空の上には何もない、自由だと考えているかもしれないが、飛行機に乗っていると右へ左へと軌道が修正される感覚を覚えているだろう。あれは、日本全土に張り巡らされた米軍空域に触れないようにしているためだ。同時に、日本の航空管制業務は、アメリカのように1人の管制官がかけ持ち業務する傾向にある。とても危険だと感じる。国民のみなさんの安全と安心を守るたたかいは、日本の領空をどのように守るのかということになるだろう。事故調査のあり方を含めて、運輸・航空行政の民主化について考えていきたい」(全運輸=旧運輸省の職員でつくる組合)

青森県の最低賃金は、608円という低さだ。われわれは、青森県労連の、この賃金でどんな生活が送れるのかを体験する試みに連帯したが、一食24円のそうめんをすすり、病気になっても病院に行くことができないという生活になった。自民党の中川政調会長は『青森の最賃は低い、公務員の給与は高い』などと労働者を分断する発言をしているが、こういう最賃にしたのは誰なのか? 自民党よ、あなたたちではないのか」(青森県国公)

「06人事院勧告前に、官民の労働者500人で九州人事委員会を包囲した。この取り組みのために、われわれは民間労組や連合系労組への訪問を粘り強くおこない、公務員の賃金を下げるなという署名をしてもらった。『そうは言っても公務員の賃金は高い』という声があったが、人勧が与える影響などを語り、民間労働組合の運動にも駆けつけるなかで、民間労働者たちが『俺たちの出番だ』と考えてくれた。厳しい情勢だったが、据え置きを勝ち取った力だったと思う。来年の春闘は、われわれも本気でたたかう決意だ」(九州ブロック国公)

「リクルートが出している『とらばーゆ』という雑誌の電車広告を見たら、『夢の年収400万への転職』というコピーがあった。公務員は600万円というイメージが先走っているなか、官民一体でのたたかいと連帯ををどのように構築するのかを考えないと政府自民党・公明党の分断攻撃に負けてしまう。われわれは、春闘をわれわれのこととして考えているのか、そう問うことが大切だと思う。そうしなければ、『結局、お前ら公務員だけの問題だろう』と言われてしまう。そうではない。小泉構造改革が、恐るべき格差社会を作りだした今、民間労働者と連帯してはじめて生かされるのが公務産別なんだ。われわれは中小の経営者とも団結できるはずだ」(全建労=旧建設省の組合)

「官民共同で賃下げ人事院勧告阻止のたたかいを進めてきた。『公務員組合は、自分の署名ばかり持ってくる』と不満を言っていた民間労組のみなさんに対して、『ともにたたかおう』と訴えてきた。1万人の声を集めるタペストリー行動や商店街のみなさんにも声をかけると集会には『かち割り氷』の差し入れがあった。『小泉さん、国民の安全と命より、公務員の定員削減ですか?』と発言してくれたのには本当に感動した」(近畿ブロック国公)

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