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2006/07/31

全労連大会での発言全文

 こんばんは。

 先週半ばから全労連第22回定期大会に参加していました。発言を用意していたので、内容や構成の書き直しと練り直しなどがあって、大切なはずのブログまで手が伸ばせませんでした。そのため、Jr.さんに「何でも書いていいからお願い」と頼んだら、彼女、ホントに何でも書いちゃって若者らしく誤字脱字満載で過激にスパークしていたから笑ったというか驚きました。
 かつてブルーハーツが歌ったように、若いってことは、それだけで素晴らしく、「未来は僕らの手の中」なんですよね、く~、羨(うらや)ましいッ。
 実は、「彼女の文章の方が面白いから、あんた、辞めろ」との意見が若干寄せられましたが、今夜から通常通り、僕が書きます(笑)。

 それから、ホームページの方に写真をアップしておきますが、先週25日のシンポに参加された市民のみなさん、取材されたマスコミのみなさん(「朝日」「読売」「東京」「共同通信」「連合通信」「しんぶん赤旗」「月刊現代」「月刊テーミス」ほか)、本当にありがとうございました。

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 さて、全労連大会では、この2年3カ月、労働組合活動のビギナーである僕が感じたこと、考えたことを6分間の発言に込めました。ここに全文を掲載します。

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 首都圏・霞が関の国公職場で働く非正規労働者の組織化に焦点をあてた国家公務員一般労働組合(略称・国公一般)の活動を始めて2年3カ月。警察の妨害にも負けず(笑)、月2回のニュース配布・早朝宣伝(内閣府・財務省・外務省前)を貫徹し、ホームページやブログなどもフル活用するなかで、非常勤職員や派遣職員の労働相談が激増、団体交渉につなげて組合員を着実に増やしています。
 この間の経験を踏まえて、まず全労連の方針である組織拡大中期計画が強調する非正規労働者の組織化について、最後に労働審判制の問題点について発言します。

 非常勤国家公務員の待遇は、例えばA省では交通費込みの日給6818円。交通費地下鉄初乗り320円を引けば、東京の最賃をわずか50円上回る時給764円。国公一般のブログへのコメントには「祝祭日の多い月は生活できない。月12、3万で都会で暮らせません。そう簡単に休みたいと言える状況ではありません」と書き込みがされています。ボーナスも住宅手当もなくなっているのです。
 この前、相談を寄せてくれた非常勤の女性は「2年間、有給が一日もない。どうしてですか」というものでした。パワハラにあって国公一般に駆け込んできた非常勤は、「私は労政事務所に相談に行って、私の訴えはパワハラに十分に値すると言ってくださいました。但し国家公務員の場合は、直接交渉ができないと言われました。今、誰を信じればいいのか判りません。精神的にも不安定で、人間不信です。あなたのこともどこまで信じていいのかわかりません。ただ、あなたのことは信じられるのではないかな? と思います。お返事をお待ちしています」。
 このような、不安でいっぱいのメールを送ってきました。

 最近の霞が関は、非常勤の募集をしても欠員がでる始末で、当局はより安い人材としての派遣労働者に目をつけました。彼女たちに渡された派遣スタッフ明示書や労働条件確認書を見せてもらい、職場の現実を比較するとき、これまた当局の違法・脱法のオンパレードでした。
 業務外の仕事を膨大にさせられる、混乱する指揮命令、そもそも公務それ自体が期間限定の業務になり得ないのに、直雇用の義務は果たさない、派遣先台帳をつくっていない……。
 雇用期間中の解雇を平然と通告され途方に暮れたB省の派遣職員は、僕が1年前にナンパみたいに渡していた名刺を頼って国公一般に電話をかけてきました。

 民間もアウトローなら、公務も想像を絶するアウトロー。プライド(誇りと尊厳)を傷つけられた非常勤や派遣労働者は、「怒りの沸点」「悲しみの臨界点」で暗中模索、われわれの国公一般を探し出すのです。
 組合に加入したある非常勤は、「グーグルで『国家公務員』『非常勤』『お茶くみ』と打ち込んで検索したら、トップに出てきまた」と教えてくれました(笑)。

 全労連の組織拡大中期計画は、非正規労働者の組織化に最大のストレス(強調)を置いています。まさに国公一般の苦闘のあしあとは、全労連に結集する各単産・単組が日々格闘しているものと同じものでしょう。
 オルグ団の仲間たちから教えられることは、僕は「組合員を絶対に裏切ってはならない」ということ。別の言葉で言うなら、「オルグとしての僕は信頼に足る人間なのか」と日々問うこと。そして、徹底的に組合員の不安に寄り添うこと。
 現代の組合活動は、まさに労働組合の「信頼回復運動」と呼べるのではないでしょうか。

 政府の5年間で純減5.7%、総人件費を総額2兆9000億円削減するという極めてタイトな新たなリストラ攻撃は、国家公務員の年間自殺者134人、1カ月以上の長期病休者6591人という現状をさらに悪化させ、一番立場の弱い非常勤や派遣職員を直撃していくでしょう。
 彼女たちを守るのは、政府でも人事院でもない、われわれ労働組合なのです。

 最後に、先日決着した派遣職員の組合員の労働働審判のたたかいの教訓は、会社が一方的に団体交渉を打ち切り、労働審判に申立てる逆利用を野放しにすれば一般労働組合の存在意義が否定されるという危険性でした。
 国公一般は、派遣法違反の是正と謝罪を求めて団体交渉を進めてきました。しかし、会社側は弁護士を雇い、団体交渉を一方的に打ち切って4月から始まった労働審判に申立てました。
 会社側は審判の第一回目から解決金を提示し、2回目では組合の要求で「団体交渉を中断したことについて遺憾の意を表明する」と調停案に書き込ませました。それなら「最初から申し立てるな」と言いたいところなんですが(笑)、図らずも審判の場で明らかになったことは、会社側は組合を排除して解決したかったという本心でした。
 会社側の弁護士は「労働審判は団体交渉の延長戦」とか「公正な第三者のもとでの立ち会い団交のつもりだ」などとのべ、裁判官は「審判制は、一般労組にとって商売敵ですか」と発言しました。働く者の権利である団体交渉権の意義をまったく理解していない発言だと思いました。団体交渉マターが会社によって労働審判に申立てられるとなれば、弁護士費用を準備できない組合員は負けてしまうし、同時に、会社の行為の非を争わない調停では組合員の気持ちがないがしろになります。
 スピード解決は魅力ですが、これは弁護料の対価に過ぎません。今後、会社側による審判制の逆利用には、十分に気をつけなければならないと思います。
 
 ともに頑張りましょう。

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