« 2006年6月 | トップページ | 2006年8月 »

2006/07/31

全労連大会での発言全文

 こんばんは。

 先週半ばから全労連第22回定期大会に参加していました。発言を用意していたので、内容や構成の書き直しと練り直しなどがあって、大切なはずのブログまで手が伸ばせませんでした。そのため、Jr.さんに「何でも書いていいからお願い」と頼んだら、彼女、ホントに何でも書いちゃって若者らしく誤字脱字満載で過激にスパークしていたから笑ったというか驚きました。
 かつてブルーハーツが歌ったように、若いってことは、それだけで素晴らしく、「未来は僕らの手の中」なんですよね、く~、羨(うらや)ましいッ。
 実は、「彼女の文章の方が面白いから、あんた、辞めろ」との意見が若干寄せられましたが、今夜から通常通り、僕が書きます(笑)。

 それから、ホームページの方に写真をアップしておきますが、先週25日のシンポに参加された市民のみなさん、取材されたマスコミのみなさん(「朝日」「読売」「東京」「共同通信」「連合通信」「しんぶん赤旗」「月刊現代」「月刊テーミス」ほか)、本当にありがとうございました。

Zenrouren_3


 さて、全労連大会では、この2年3カ月、労働組合活動のビギナーである僕が感じたこと、考えたことを6分間の発言に込めました。ここに全文を掲載します。

===============================

 首都圏・霞が関の国公職場で働く非正規労働者の組織化に焦点をあてた国家公務員一般労働組合(略称・国公一般)の活動を始めて2年3カ月。警察の妨害にも負けず(笑)、月2回のニュース配布・早朝宣伝(内閣府・財務省・外務省前)を貫徹し、ホームページやブログなどもフル活用するなかで、非常勤職員や派遣職員の労働相談が激増、団体交渉につなげて組合員を着実に増やしています。
 この間の経験を踏まえて、まず全労連の方針である組織拡大中期計画が強調する非正規労働者の組織化について、最後に労働審判制の問題点について発言します。

 非常勤国家公務員の待遇は、例えばA省では交通費込みの日給6818円。交通費地下鉄初乗り320円を引けば、東京の最賃をわずか50円上回る時給764円。国公一般のブログへのコメントには「祝祭日の多い月は生活できない。月12、3万で都会で暮らせません。そう簡単に休みたいと言える状況ではありません」と書き込みがされています。ボーナスも住宅手当もなくなっているのです。
 この前、相談を寄せてくれた非常勤の女性は「2年間、有給が一日もない。どうしてですか」というものでした。パワハラにあって国公一般に駆け込んできた非常勤は、「私は労政事務所に相談に行って、私の訴えはパワハラに十分に値すると言ってくださいました。但し国家公務員の場合は、直接交渉ができないと言われました。今、誰を信じればいいのか判りません。精神的にも不安定で、人間不信です。あなたのこともどこまで信じていいのかわかりません。ただ、あなたのことは信じられるのではないかな? と思います。お返事をお待ちしています」。
 このような、不安でいっぱいのメールを送ってきました。

 最近の霞が関は、非常勤の募集をしても欠員がでる始末で、当局はより安い人材としての派遣労働者に目をつけました。彼女たちに渡された派遣スタッフ明示書や労働条件確認書を見せてもらい、職場の現実を比較するとき、これまた当局の違法・脱法のオンパレードでした。
 業務外の仕事を膨大にさせられる、混乱する指揮命令、そもそも公務それ自体が期間限定の業務になり得ないのに、直雇用の義務は果たさない、派遣先台帳をつくっていない……。
 雇用期間中の解雇を平然と通告され途方に暮れたB省の派遣職員は、僕が1年前にナンパみたいに渡していた名刺を頼って国公一般に電話をかけてきました。

 民間もアウトローなら、公務も想像を絶するアウトロー。プライド(誇りと尊厳)を傷つけられた非常勤や派遣労働者は、「怒りの沸点」「悲しみの臨界点」で暗中模索、われわれの国公一般を探し出すのです。
 組合に加入したある非常勤は、「グーグルで『国家公務員』『非常勤』『お茶くみ』と打ち込んで検索したら、トップに出てきまた」と教えてくれました(笑)。

 全労連の組織拡大中期計画は、非正規労働者の組織化に最大のストレス(強調)を置いています。まさに国公一般の苦闘のあしあとは、全労連に結集する各単産・単組が日々格闘しているものと同じものでしょう。
 オルグ団の仲間たちから教えられることは、僕は「組合員を絶対に裏切ってはならない」ということ。別の言葉で言うなら、「オルグとしての僕は信頼に足る人間なのか」と日々問うこと。そして、徹底的に組合員の不安に寄り添うこと。
 現代の組合活動は、まさに労働組合の「信頼回復運動」と呼べるのではないでしょうか。

 政府の5年間で純減5.7%、総人件費を総額2兆9000億円削減するという極めてタイトな新たなリストラ攻撃は、国家公務員の年間自殺者134人、1カ月以上の長期病休者6591人という現状をさらに悪化させ、一番立場の弱い非常勤や派遣職員を直撃していくでしょう。
 彼女たちを守るのは、政府でも人事院でもない、われわれ労働組合なのです。

 最後に、先日決着した派遣職員の組合員の労働働審判のたたかいの教訓は、会社が一方的に団体交渉を打ち切り、労働審判に申立てる逆利用を野放しにすれば一般労働組合の存在意義が否定されるという危険性でした。
 国公一般は、派遣法違反の是正と謝罪を求めて団体交渉を進めてきました。しかし、会社側は弁護士を雇い、団体交渉を一方的に打ち切って4月から始まった労働審判に申立てました。
 会社側は審判の第一回目から解決金を提示し、2回目では組合の要求で「団体交渉を中断したことについて遺憾の意を表明する」と調停案に書き込ませました。それなら「最初から申し立てるな」と言いたいところなんですが(笑)、図らずも審判の場で明らかになったことは、会社側は組合を排除して解決したかったという本心でした。
 会社側の弁護士は「労働審判は団体交渉の延長戦」とか「公正な第三者のもとでの立ち会い団交のつもりだ」などとのべ、裁判官は「審判制は、一般労組にとって商売敵ですか」と発言しました。働く者の権利である団体交渉権の意義をまったく理解していない発言だと思いました。団体交渉マターが会社によって労働審判に申立てられるとなれば、弁護士費用を準備できない組合員は負けてしまうし、同時に、会社の行為の非を争わない調停では組合員の気持ちがないがしろになります。
 スピード解決は魅力ですが、これは弁護料の対価に過ぎません。今後、会社側による審判制の逆利用には、十分に気をつけなければならないと思います。
 
 ともに頑張りましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/07/28

ランチin厚生労働省庁舎 vol,2

前回からの続き、、、、

そわそわしつつ地下に降りていくとどうも様子が違っている。(と、いうか最初から私の強いイメージがあったので)
オフィスフロアを強引に飲食スペースにしておりその中にお店らしきオーラが放たれた数室の飲食店を覗いた後、一番奥に一際過剰に光るコーナーを発見。

なんと!かの有名なサンドウィッチフランチャイズチェーン『SUBW×Y』が入っているではないですか!!!! あわわわわ。
地下の半ホワイトキューブの閉じられた空間に、自然光では無い異常なカラーの光で照らされたその一角が、
アーティスト中村政人『QSC+mV』の展示を思い起こさせる空間で、もちろんそれは気の利いたインスタレーションではなくリアルに営業されているファーストフード店であり不思議な違和感を感じる。

今、60年代80%以上だった日本の自給率は右肩下がりに40%にまで急落している事は皆さんご存じだろうと思います。
いまもしアメリカ、中国、と貿易が閉ざされたら、日本人の約半数が餓えにさらされると(極端な話ですが)いう状態、又、日本の農家の衰退や危機が叫ばれ、そして(米産牛肉輸入問題)に代表される安全性が危ぶまれている。他国の食糧事情に左右される日本の食料事情とは・・・・
日本が自らの力で自国の発展を望むには国を挙げてこの不安定な食料消費の実態を少しでも認識、改善していかなければならないのではと思います。

国家の中枢であるこの厚生労働省庁舎に恥ずかしげもなく米国大手ファーストフードチェーン店を!と(ただMじゃ無かったのでなぜかほっとする。)その安易さにショック!!
なんならモスにして欲しかった。。。。。

そんな事を考え沈む私をよそに「いや~疲れたね。おなか減っちゃって。なに頼む?」と機嫌良くサンドを頬張るガブリ寄りに少し腹立ち思ったのでありました。

国家公務に携わる現場、職場の環境はこのようなものなのだ。と、少し微妙な心持ちで初省庁ランチを終えたのでした。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

ランチin厚生労働省庁舎

ガブリ寄りが大会へ行ってしまってから早2日。

組合専従は殺人的に忙しいという事で少しの間、私、Jrがブログを担当致します。
ガブリ寄りの知識や経験には到底及びませんが組合活動を通し感じたことを少し書かせてもらえたらと思っております。

ところで先日、所用で初めて霞ヶ関合同庁舎5号館本館の厚生労働省へ行ってきました。

日ごろ、日比谷公園の前にあるコンニャク色の四角い建物の入り口は
小綺麗でセンスが光るスーツを纏った端正な顔立ちの男女ばかりが(*個人的な意見です)出入りし、その軽く飛び越えれそうな低い門は門前にいる常時2人のガードマンの分厚いバリアによって、誰しもが容易に入ることを拒むのです。
(もちろん、学生時代から着ているボロスーツを仕事においても着用している私は明らかに不快という事で拒まれるだろう、と思います)
自身の見た目の迷惑はともかくどこの省庁もそうですが入る為にはファミコン版がんばれ五右衛門のように通行手形(IDカード)を持たないと入れないのですね。
何回か門前でデモや座り込みをしたことはありましたが、一向に中に入れる気配は無く、又
お金を投げつけて相手を倒し強引に通ることも出来ず、
かといってグラディウスのようなモアイのワープをテクニック一つで実現できるような簡単な話でないわけで、、、
私にとっては、禁断の聖地であったのです。

それが何と、たまたまガブリ寄りに庁舎へ用事があり、少し私も時間が出来たので、「ちょっと行ってみっか~」とトコトコついて行くことになりました。

労働組合の権威というのは怖ろしいマジックで、がぶり寄りの胸ポッケに入ったテカテカした紙切れ1枚をガードマンが1目するだけで越えることが出来ないと思っていた空気圧の壁を突破。
小汚い古着(ビンテージなんだって!)を上下に纏い、友人に何回か「孤児みたい」と言われた私でさえ不信の目を逃れることが出来たのです。リスペクツ労働組合!!!!

こっここが天下の厚生労働省!とドキドキしながら入っていくと実にこざっぱりとした造り。天井は低いし何タラ会館と付いて良いような昭和の時代の建築に唖然。エレベーターは狭いしまず押しボタンがダサイ。押すとカチャカチャ鳴るあのボタン。


私のイメージでは赤絨毯、突き抜けバカなシャンデリア、思い出せない歴代内閣の油絵の列挙、無意味に豪華な装飾的額縁、麦わら帽子の少女の銅像。そして、でかい電光掲示板にプロジェクター、世界のTV番組が随時流れるスクリーン、窓にはステンドグラス。

まさしくアレな世界を期待していたのに、、、、、、、

期待を大いに裏切られてテンションの下がる私だったのですが、
用事を済ませ、小腹が空いたというガブリ寄りに連れられ、食事をとることに。
またさくら水産に行くのかと落ち込みが加速しそうな私に
「下で食べよう。下。」とガブリ寄り。

!なんと庁舎の地下に食事をとれるところがあるらしいのです。!!!

「こっこの国家の中枢で働く国家公務員が食する一番身近な食べ物屋さん、それは多分まさしく一流シェフとはいかないにしろ手作りお袋の味といった高級食材の総菜食堂があるのだろう、そして職員は日頃の疲れを癒すのにそこでエナジーを蓄えるのだ!」と一気にボルテージは上がり、私は意気揚々と降りていったのです。


 (続く・・・)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/07/26

ビバ! 7・25中央行動

こんにちは。

再度、登場いたしますガブリ寄りJrです。

本日より3日間、親であるガブリ寄りは遠くZENROUREN大会へ旅立ってしまったため、不束者ではありますがJrがブログを担当いたします。

昨日7.25(水)もうすでにセミが鳴く正午、東京・日比谷公園野外音楽堂で
『国公労連 06夏期闘争7・25中央行動』が行われました。
・・・・・夏期闘争・・中央行動・・と聞いて、、なんてたいそうなフレーズ!俄然アブラギッシュな大人の集会!
なのだろうと私は参加に内心冷や冷やしていたのですが、曇り空の下、心地良い温度の風にあたりながら
小タイコや笛の陽気な音楽で緩く始まりその軽快な音がまるでサーカスか市民祭りの早食い競争の開始を思わせるものでした。

楽しい心地になっていると主催である公務労組連絡会の印字のされた竹のうちわを参加者がパタパタさせるものだから、いよいよ会場が寄せの形相になっていき、
主催のあいさつを全労連、国民春闘共闘、 連帯のあいさつを民間部会、 闘争報告を公務労組の若井事務局長と軽く終え次に自治労連、全教、国公労連、郵産労のパフォーマンスへ突入。

プログラムを書くとなんだか訳が分かりませんが、とりあえずいい歳の大人がちょんまげつけたり悪代官になったり、小泉首相や日銀の福井総裁になって悪巧みをしてみたり、幼稚園児になって保育の先生の大変さを訴えたり、真剣に演説したり、色んな意味で胸がつまるものがありました。

補足しますが
我が、国公労連には国家公務員の労働組合以外に兄弟である自治労連(各自治体の労働者を集めた労働組合)、親である全労連(世の中にある色んな労働組合が集まっているところ)姉妹である全教(先生の組合)、友人である公務労組連絡会(公務全般の組合)等々があって、『行動』には全国から色んな職種、職場の強烈な個性のみんなの組合が集まってくるのですね。

そして日比谷野音を移動し、人事院前を約1800人が埋め尽くし「官民比較方法の見直し」反対、公務員賃金改善をと訴えた後
おやつの時間に総務省前、財務省前と二手に分かれ「小さな政府」の問題点、今全くなされていない国民が本位の行財政、教育の拡充を訴え、霞ヶ関をシュプレヒコールを叫びつつ練り歩いたのでした。


その間にも組合の偉い人達は国へ署名の提出だとか要請行動、人事院交渉を(えらいこっちゃ~)し、私に至ってはのほほんと怒り、楽しみ、していましたが見えない水面下では凄まじい圧力が同時多発的に労働者の力によってなされていたのですね。
いっぱい動いて叫んで終わった後は多くの仲間が集まった事へのお祝いと自分への労いと思い、
近くのコンビニでカロリーオフアイス(結構おいしいのでおすすめです)を買い甘いミルクアイスにガブリ寄りが常々言う『連帯』の言葉を想う一日でした。

私としてはデモはともかく、野音の集会は通りすがりの人でも楽しめる珍妙なイベントで、
もっと組合以外にも開かれ、また参加して良いのでは、、、と感じました。

ガブリ寄りさん。 いかかでしょうか?

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006/07/24

明日は、国公労連の第二次中央行動です。

 明日は、国公労連の第二次中央行動です。
 
 終日、霞が関一帯は、国家公務員たちがデモンストレーションをやったり、宣伝行動やったり、シュプレヒコールをあげたり、演説をぶったり、日比谷野外音楽堂で寸劇したりして、政府の総人件費削減攻撃への反撃とマイナス人勧阻止の運動を展開しますので、うるさかったらごめんなさい(笑)。

 僕は、友人のつくったシナリオにそって、日銀総裁の福井さんの役で寸劇に出ます。
 髪を白く染めて、白粉塗って、頬を赤く塗って……、ちょっと気持ち悪いな。

 とにかく、よろしくお願いします。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006/07/21

労働組合活動との出会い。

 こんばんは。

 労働組合の活動を始めて、早くも2年3カ月が経とうとしているんですけど、本当にいろいろなことを学ばせてもらっている日々です。労働相談、団体交渉、合意書を交わすとき、勝利解決のときのビールの美味しさ(笑)、労働法から民法の契約関係までの法律の学習……、いろいろあって書き切れないのだけれど、やはり一番学ばされるのは、立ち上がる組合員の成長していく姿、たたかう組合員の輝く姿だ。その姿から、僕は人間として大切なもの――一言では言いあらわせないのだけれど、働く者が持つプライドの強さみたいなもの教えられる。
 
 人間は、負けてばかりじゃないという確信。

 労働組合と出会う前の僕は、仕事ばっかりの人間。上司の言うがままに働き、働き、働き……。
 体を壊す寸前で出会った、労働組合の存在。
 労働組合の活動を始めて身についたことは、相手が誰であれ、不合理なことや不正義のこと、許せないと思ったこと、自分のプライドを傷つけるような相手に対して、意見を自由に言えるようになったことだ
 自由にモノが言えすぎて、この前の団体交渉なんか、定年前の管理者4人が居並ぶ前にして、僕、「公務リストラって繰り返すなら、まずは、無能なお前ら管理職が退職してさ、その分浮いた人件費で、ここにいる非常勤職員の給与を上げよ!!」なんてかましてしまった(笑)。

 さっき、ある省庁で働く派遣職員さんの労働相談が終わったのだけれど、彼女は、職場では貝のように口を閉ざして苦しんでいた。なんとか、僕が労働組合と出会い、学んで変わったように、なんとかして彼女にも変わってほしいと思った。
 オルグの醍醐味、頑張りまっせ(笑)。

 さあ、いまから飲むぞ~!!

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/07/20

たたかうことの第一歩

 僕は、このブログでも何度か書いているんだけれど、首都圏青年ユニオンの組合員でもあるから、民間企業で働く若い労働者たちの団体交渉のサポートも行っている。しかし、青年ユニオンの団交に入るのは時間が空いたときという、例外中の例外なんだけれど。
 ただ、国家公務員の「紳士協定」的な団体交渉と「何でもアリのバトルロイヤル」型の民間企業の団体交渉の違いとか特徴がよくわかって、これまた勉強になるわけだ。

 この前、共同通信の記者が青年ユニオンの団体交渉に参加して、それを短いルポにした記事が全国の地方紙に配信されて、僕の弟も読んだらしく、「兄さん、こういう活動というかたたかいが広がるといいね」と電話をかけてきた。
 数年前なら考えられない状況が、マスコミを含めて動き出している。

 非正規労働者の爆発的な増大は、使用者に、働く者を「モノ」のように見ることを可能にさせ、いつでも代替え可能だという確信を与えることになった。霞が関の各省庁でも少しずつ広がる派遣労働者の受け入れは、違法すれすれの状態なんだ。ここ連日のようにかかってくる派遣労働者からの電話・メール相談に耳と目を傾けると、そのことを確信するんだ。
 とりわけ、厳しく特定されるべき業務内容が無限定となっている現実とか派遣先の責任とされる派遣先台帳が作られていない(台帳があっても派遣労働者の職場改善要求を書き留めていない)とか、派遣先の責任者が明確になっていないとか、本当に挙げればキリのない問題がたくさんあるのだ。

 しかし、問題は、国公一般という労働組合に相談したのはいいけれど、これからどうすればいいのかということ。不満や不平や要求はわかった、じゃあ、これからあなた(相談者)はどうすればいいのか、ということなんだ。

「名前を出して会社と交渉するのはどうも……」
「(電話口から)匿名でお願いします。匿名で何とかなりませんか?」
「組合だけの力でやってほしいのです」
「職場は言えません」

 僕は、そういう台詞(セリフ)を何度も聞いてきたけれど、そして、その台詞を吐く相談者の気持ちもわかるけれど、しかし、結局のところ、そういう場合は、彼女彼らの要求は本物じゃないと判断している
 
 なぜなら、首都圏青年ユニオンの組合員となって団体交渉にのぞむ若者たちのほとんどが、自分のクビを覚悟で会社側とたたかう決意をするのを見てきたからだ。だからこそ、組合と他の組合員たちは、忙しいなかで時間のやりくりをして、たった一人の仲間のために団体交渉に参加してきたのだから。
 要するに、使用者と働く者が対等に冷静に話し合える場が、団体交渉の場しかない限り、組合員となって団交申し込みをするしか、要求を実現する方途はない。

 だが、時代が少しずつ変わりつつあるのを実感する毎日だ。
 若者は何もしないとか無感動だとかフランスのように怒りに燃えて立ち上がらないとか、いろいろ揶揄(やゆ)されるけれど、僕の感覚では、少しずつ少しずつ働く者たちの変化が起きていると思うのだ。

 何度も言う。
 たたかうことの第一歩は、名前と職場を明らかにして労働相談にのぞめるかどうか、だ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/07/19

雨の降る霞が関駅

 作家・中野重治さんの詩で「雨の降る品川駅」という傑作があるんですけど、今日のような雨の降る朝の宣伝行動のとき、僕は、どうしても思い出してしまう。

 今朝は、財務省と外務相の前で機関紙「国公いっぱん」第20号を配布しました。雨に濡れるビラ、差し出すビラの、それを受けとる側の職員は鞄(かばん)と傘で手がふさがっている。当然、いつもより受け取りがよくない。「国公一般」と染め抜かれた黄緑の旗は、濡れそぼって力なく項垂(うなだ)れている。
 僕らは、通りを行く職員みんなから、悲壮感漂う異集団のように見られているのだろうか……、そんな心配がむくむくともたげてくる。


   雨の降る品川駅

                   中野重治


     辛よ さようなら
     金よ さようなら
     君らは雨の降る品川駅から乗車する

     李よ さようなら
     も一人の李よ さようなら
     君らは君らの父母(ちちはは)の国にかえる

     君らの国の川はさむい冬に凍る
     君らの叛逆する心はわかれの一瞬に凍る

     海は夕ぐれのなかに海鳴りの声をたかめる
     鳩は雨にぬれて車庫の屋根からまいおりる
     君らは雨にぬれて君らを追う日本天皇を思い出す
     君らは雨にぬれて 髭 眼鏡 猫背の彼を思い出す

     ふりしぶく雨のなかに緑のシグナルはあがる
     ふりしぶく雨のなかに君らの瞳はとがる
     雨は敷石にそそぎ暗い海面におちかかる
     雨は君らの熱い頬にきえる

     君らのくろい影は改札口をよぎる
     君らの白いモスソは歩廊の闇にひるがえる

     シグナルは色をかえる
     君らは乗りこむ

     君らは出発する
     君らは去る

     さようなら 辛
     さようなら 金
     さようなら 李
     さようなら  女の李

     行ってあのかたい 厚い なめらかな氷をたたきわれ
     ながく堰かれていた水をしてほとばらしめよ
     日本プロレタリアートのうしろ盾まえ盾
     さようなら
     報復の歓喜に泣きわらう日まで


 中野重治さんの文学の本質は、圧倒的な抒情(じょじょう)だと思っている。正しすぎる抒情に圧倒されて、人は中野重治さんに掴(つか)まってしまう。
 しかも彼の抒情は、美しい。そして、切なく悲しい。

 僕は、切なく悲しい、で終わってはいけないと思う。反論を許さぬような圧倒的な「正しい」だけでもいけないと思う。
 
 濡れたビラの、僕らが差し出すそれを、外務省の職員が「ご苦労さま」と声をかけて受けとってくれる。無表情のように見えた非常勤職員が、パッと表情を明るくして「どうも」と言って受けとってくれるのを間近に見る。この雨に負けて、今朝のビラまき宣伝を中止していたのなら、この関係性はなかったはずだと思ったりする。

 ビラの見出しには、次の言葉が躍(おど)っていた。
「非常勤職員が実態を訴える 『少ない年休。せめて病休を有給に』」
「非常勤職員の待遇を改善せよ 国公労連・国公一般が人事院・総務省と交渉」

 雨よ、降れ。そして止んでくれ、と思った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/07/18

忙しい……。

 夕飯を食べる暇がないほど忙しい……。
 
 いまやっと、厚生労働省で働く仲間から無農薬の食材で作ったという「お弁当」をいただき、食べながらブログを書いています(うまいうまい)。
 隣りの人事院も灯りがついているし、その向こうの経産省なんか灯り全面展開だよ、みんな、頑張ってる頑張ってる。

 今夜は、これまで(笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/07/13

平成17年度における国家公務員の苦情相談の概要

 久しぶりに、こんばんは。

 このところ、国公一般には全国の国公職場で働く非常勤職員や首都圏・霞が関で働く組合のない職場の職員からの労働相談がたくさん寄せられている。先月末、第2回霞が関電話相談を行ったのだけれど、前回より2倍増という激増ぶりだった。「組合員になりたい」というメールも寄せられている。

 なかには、すぐにでも団体交渉を行い、当局に対応をうながすべき内容の相談もあるが、国公一般の力が弱いがために、少し待っていただいているのが現状だ。僕は、返信するだけでも大忙しの日々なのだ。

 今夜は、国家公務員の労働条件改善に責任を持つはずの人事院のとりくみを紹介したい。
 僕の印象では、国家公務員の職場は、いま「絶叫」とも言うべき悲鳴をあげているのだが、もう当局だけの力ではどうにもならない? という感じだ。
 以下を読んでいただければわかるが、人事院の対応というのは、基本的に説明・助言なのだが(笑)、僕の経験上、そんなことで解決できたら「人事院はいらんわい」というわけで、やはり、当局と団体交渉で対等に話し合い、きちんとした是正を求める権利を持つ労働組合に相談するのが一番だと思うわけだけれど……。
 だって、非常勤職員に対する賃下げやセクハラ、パワハラなんか、制度の説明や助言で根本的に解決できるはずがないでしょ!!


 平成17年度における国家公務員の苦情相談の概要
                                     平成18年7月7日
                                    人事院 公 平 審 査 局

  人事院では、一般職非現業の国家公務員の勤務条件やいじめ・嫌がらせ、セクシュアル・ハラスメント(以下「セクハラ」という。)等の職場における人事管理に関する悩みや苦情について広く相談に応じている。複雑・高度化する行政需要やそのための勤務環境の整備など職員を取り巻く状況が大きく変化する中で、職員から様々な問題について苦情相談が寄せられている。それを円滑に処理するため、人事院では、各府省との連絡会議を開催するとともに相談担当者研修を行っている。

 苦 情 相 談 の 概 要

○  国家公務員の苦情相談件数は過去最高(図2)
 平成17年度に受け付けた苦情相談件数(延べ件数)は1,322件であり、平成16年度の974件に比べ348件(35.7%)増加し、過去最高となった。

○  20府省庁で相談件数が増加(図3)
 苦情相談が多いのは職員数が多く地方出先機関を抱える府省庁であり、新規の苦情相談741件を府省別に見ると、法務省が134件(18.1%)と平成16年度に引き続き最も多く、以下、厚生労働省94件(12.7%)、国土交通省79件(10.7%)、社会保険庁40件(5.4%)、国税庁39件(5.3%)、農林水産省36件(4.9%)、海上保安庁が23件(3.1%)と続いている。

○  勤務時間・休暇、配置換・辞職、いじめ・嫌がらせなどの相談が多い(図4)
 新規の苦情相談741件を内容区分別に見ると、「勤務時間、休暇関係」158件(21.3%)、「配置換・辞職関係」157件(21.1%)、「いじめ・嫌がらせ関係」116件(15.7%)、「健康安全等関係」90件(12.1%)、「給与関係」86件(11.6%)、「セクハラ関係」45件(6.1%)、「その他」89件(12.0%)となっている。(事例はこちら(PDF形式/16.0KB))

○  女性からの相談が1/3(図5)
 新規の苦情相談741件を男女別に見ると、男性が439件(59.3%)、女性が250件(33.7%)となっている。非常勤職員からの苦情相談が多かったことから女性の比率を高めているものと考えられる

○  電子メールによる相談が増加(図6)
 新規の苦情相談741件を申出方法別に見ると、電話によるものが326件(44.0%)、面談によるものが67件(9.0%)、手紙によるものが56件(7.6%)、電子メールによるものが292件(39.4%)となっている。

○  制度の説明や助言で処理を終了したものが約8割(図7)
 新規の苦情相談741件を処理状況で見ると、申出人に説明、助言等をしただけで処理を終了したものが585件(78.9%)、当局に申出内容を伝えたり調査を申し入れたものが105件(14.2%)、その他が51件(6.9%)となっている。


 図など詳細は、人事院ホームページ

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006/07/11

ココログのメンテナンスのため

 このブログは、ニフティーが提供してくれる「ココログ」です。
 いま、大規模なメンテナンスが行われているようなので、木曜日の夜までお休みします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006/07/10

お茶・コーヒー出し当番のこと

 今日は、半日使って、経済誌から依頼のあった論文をバリバリ書いておりました。

 日本経済の専門雑誌なのに、僕に与えられたテーマは「国公職場における非常勤職員の組織化――彼女たちの悩みから出発して」っていうものなんだけれど、ちょっと違和感が……(笑)。
 ただ、このテーマは、誰も書いている人はいないし、僕しか書けないという自負のもと、なおかつ、国家公務員の職場でセクハラやパワハラ、いわゆる労基法違反や脱法を繰り返す悪質な当局のもとで、それでも負けずに頑張って働いている非常勤職員のことを想像すると自然と力が入る。

 僕は、霞が関の最悪な労働実態を国民のみなさんに知らせるためには何でもやろうと思っているので、論文の執筆などは原則として断らないで書いてきた。このブログと同じように、言語化する作業はとても大切だと思っている。

 昨年の非常勤職員の集会では、出勤30分前に出てくることを命じられてお茶・コーヒー出し当番をさせられているという告発があったっけ……。もちろん「ただ働き」。霞が関の本省庁のある職場なんて、「座席配置図」に書いている正規の職員の名前の近くに、コーヒーかお茶か紅茶か、砂糖が何杯か、そんなくだらないメモ書きがしてあって、非常勤職員は、その指示通りに出さねばならないのだ。

 ホント、馬鹿馬鹿しい。

 彼女は僕に言った、「なぜ、わたしたち女性がやらねばならないのですか? 帰りのとき職員の食器洗いもやらされるのです。正規職員が自分でやれば、その分の(非常勤の)仕事も減って国民の税金の節約になると思うんですけど」と。

 今年の非常勤の集会では、「お客さんが来たときのお茶の接待をさせられるのはどうして?」「忙しいのはわかるけれど、みんな同じじゃないですか」というものだった。歴史は繰り返すのだよ、二度目は喜劇として(笑)。

 原稿用紙を前にして、そんなことが義憤とともにあれこあれ思い出されてきたわけだけれど、地方紙・河北新報が次のような記事を配信してきたから、思わず笑ってしまった。男女共同参画の旗振り役の霞が関は、実は、山形県より遅れているんだって……。
 ちなみに記事のなかの「日々雇用職員」とは、霞が関でいう非常勤職員(事務補佐員)のことですから。

 □ 今更?女性のお茶出し見直し 山形県、共同参画実践運動 (河北新報)

 ようやく、それとも今更? 山形県は7月から、「男女共同参画実践運動」と銘打ち、女性による「お茶出し」などの職場慣行の見直しを始める。男女雇用機会均等法の制定で、お茶出しが論議の的になって20年余り。背景には県財政が厳しさを増す中、主にお茶出しを担ってきた「日々雇用職員」が削減され、業務効率面からも見直しが迫られている庁内事情もありそうだ。

 県は2005年度、13人の中堅職員を集め、「男女共同参画モデル職場づくり研究会」を発足させた。依然、慣習として残る女性職員によるお茶出しをはじめ、職場慣行の問題点を議論、意識改革や女性職員の職域拡大などを提言した。

 これに基づき、県は7月から来年3月まで(1)職員や会議へのお茶出しの見直し(2)女性に偏った日々雇用職員の採用見直し(3)意識啓発―などの項目を掲げ、具体的に取り組む。男女共同参画についての研修も始めた。

 知事部局、企業局、病院事業局、県教委の全職場が対象。お茶出しの廃止など慣行見直しを重点的に取り組む職場は「モデル職場」を宣言する。県議会は対象外とした。
 県は09年度までに、04年度比で505人(10.2%)の職員削減を計画している。これとは別に、各部局は民間企業では臨時職員に相当する日々雇用職員を事業費で採用しているが、予算枠の縮小に伴い、こちらも減少を続けている。05年度の知事部局の採用数は約300人で、5年間で約140人減った。

 日々雇用職員の庁内での役割も、いや応なしに「周辺業務」から「中心業務」へと比重が移っており、職場慣行の見直しは不可避となっていた。 運動の旗振り役の県女性青少年政策室は「本年度の状況を見て来年度、お茶出しなどの慣行が全廃できるかどうか、検討したい」と話している。

  【温存にびっくり/県職員研修会で講師を務めた河野銀子・山形大助教授(社会学)の話】
 お茶出しが温存されていたのにびっくりし、男女共同参画関連の法令を知らない県職員が多いことにも驚いた。女性職員がこれまで以上に仕事をするのはいいが、家事分担がこれまで通りだと女性の負担が大きくなるだけ。真の男女共同参画のためには、性差を問わず、個人の生活と仕事のバランスについて職場全体で考える必要がある。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/07/07

格差拡大、公共サービス切り捨ての「構造改革」の強行に反対する

 格差拡大、公共サービス切り捨ての「構造改革」の強行に反対する
 ――「骨太の方針2006」の閣議決定にあたっての談話


 本日、政府は「経済財政運営と構造改革に関する基本方針(骨太の方針)2006」を閣議決定した。
 「1.25ショック」といわれる少子化の急激な進行や、そのことともかかわる経済的格差の拡大、規制緩和で脅かされる安全・安心や地域社会の疲弊など、90年代以降の「改革」による歪みが日本社会で生じていることは認めつつ、それらの元凶にほかならない「構造改革路線」の堅持を強調する閣議決定に厳しく抗議し、閣議決定の撤回を強く求める。

 「骨太の方針2006」では、この間の小泉「構造改革」の成果としてデフレ経済の克服などを強調する。
 しかし、高齢者世帯を中心に、生活保護世帯が100万世帯を越えた事実や、社会保障費削減、地方自治体への国の財政責任を転嫁するための「三位一体改革」のもとで、その生活保護の認定が厳しく抑制され、不幸な餓死事件まで起きている事実は無視されている。
 パート、アルバイト、派遣労働などの非典型労働者が小泉「構造改革」のもとで急増し、働く意欲をなくす青年(ニート)が増加する中、凶悪犯罪の多発や、国民年金保険料未納者の急増にも見られるような社会の安定帯を壊しながら、「企業部門の三つの過剰問題(雇用、整備、債務)」が解消されてきていることには触れようともしていない。

 「骨太の方針2006」は、一面的な社会状況の分析と政府にとって都合の良い「評価」を前提に作成されている。

 「骨太の方針2006」では、経済財政運営の中心課題を「成長力・競争力を強化するとり組み」におくとしている。
 言うまでもなく、その内容は、大企業のもうけの場の提供とその自由を国が最大限保障するものにほかならない。先の国会で成立した「市場化テスト法(公共サービス改革法)」の活用は、「50兆円規模のパブリックビジネス」に群がる企業の要望に応えたものであり、「カネ・金融の革新」などは村上ファンドに代表されるハゲタカファンドへと国民の財産を投げ与える内容である。
 「方針」は、引き続く規制改革の強行にも触れ、その焦点が教育や医療、福祉などの国民生活関連分野の「商品化」に向けられている。そのことからしても、「国民生活より企業の儲けの自由」というのが競争力強化施策の具体的内容となっている。

 「骨太の方針2006」の中心課題が、2011年度の「プライマリー・バランスの均衡」を掲げた歳出改革にあるのは、策定過程からも明らかである。
 削減、抑制の対象とされているのは、社会保障費(失業給付の国庫負担、生活保護基準引き下げ、連続の医療改悪などで1.6兆円)、人件費(公務員純減と賃金水準引き下げなどで2.6兆円)、公共投資(「5年・15%の削減」などで3.9兆円以上)、その他(ODA削減などで3.3兆円以上)などである。また、地方交付税交付金の抜本的見直しにも言及している。
 これらは、いずれも、2004年度以降、連続して削減・抑制された歳出費目であり、その結果が、格差拡大、地域切り捨て、安心・安全破壊の現状を招いている。この点だけを見ても、不当性は明らかである。
 バブル経済崩壊で発生した不良債権処理という企業救済などのために、多額の国債を発行し続け、小泉内閣の5年間だけでも200兆円超も累増させた責任や、その借金の使い道の検証も行わず、「歳出削減=国民の痛みは当然」とする財政運営を繰り返す内容には、怒りを感じる。

 国公労連は、以上のような内容を持つ「骨太の方針2006」を認めることはできない。
 この方針をもとに、2007年度予算編成が進められ、社会保障制度や労働法制、教育関連書制度の改悪が検討されることには反対の意思を強く表明する。
 「骨太の方針2006」の撤回を求め、その具体化に反対し、全労連「もうひとつの日本」闘争本部に結集して、国民的共同を広げるために奮闘する決意である。

                                2006年7月7日
                               日本国家公務員労働組合連合会  
                               書記長  小 田 川 義 和

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006/07/06

徹底的に学ぶこと。

 どうも、こんばんは。

 昨日は、ジュニアさんに記事を書いてもらったんですが、僕にはまったくない、若い感性がほとばしっている文章で(笑)、ありがとうございました。

 さて、気がついたら、中日ドラゴンズが首位を走っているではありませんか。
 かつて高校球児だった僕ですが、大学に入ってから何故かスポーツ全般に興味がなくなり、新聞のスポーツ欄などは飛ばし読み、テレビも見ないから、ワールドカップがなんたらかんたらと言われてもさっぱりわからない日々を過ごしているわけです。ブラジル戦のときのラジオなんか、ほとんどファシズムだったね(笑)。

 いま僕の頭のなかにあるのはスポーツのことなんかじゃなくて、労働審判制に突入した組合員のたたかいを勝利に導くこと、いま抱えている組合員の団体交渉を有利にすすめること、さらに労働法だけでなく契約にかんする民法の規定までも徹底的に学ばねばならない、そういう決意のみ。
 昔から僕のスタイルは、「徹底的に学ぶ」ということでしたから、まったく苦ではないのですが、いかんせん時間がない。結局、土日出勤とか、泊まり勤務とかしてしまう。これでは、労働条件改善を掲げている組合が、アナーキーな勤務をしてしまうわけで、

 あ~、ジレンマ(!)。

 そんなとき、ふと新聞のスポーツ欄を眺めたりするわけですが、ファンでもないのに中日ドラゴンズが首位に立っているのを読むと、僕の名古屋時代の友だちの、私設応援団「恐竜会」の団長のことを思い出してしまい、彼はいまごろバカデカイ応援団旗をはためかせて絶叫しているんだろうな~、彼らを本気にさせる落合監督はやっぱ素晴らしいな~とか思い始めたりする。
 まあ、ホッとするわけです。

 とにかくスポーツでも労働組合運動でも、大切なことは、徹底することだ。わからないことは徹底的に学んで身につけること。

 秋から都内の某予備校に通って、法律全般を学び始める決意だということを表明しておこう(もちろん自腹ですよ)。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006/07/05

今夜は、がぶり寄りJr.が書きます。

 初めまして……。

 今日は、がぶり寄りさんが労働審判制のサポートや東京都労働委員会に行ったりと終日外回りのため、わたしが代筆させていただきます。がぶり寄りJr.と呼んでください。

 わたしは、ガブリ寄りさんの勤めている東京・新橋の国公労連内で書記をしております。毎日、国家公務員法とか人事院規則、はては労働基準法、労働組合法などの学習、国家公務員をめぐる情勢など、本当にいろいろなことを学ばせてもらっています。とりあえず、新鮮な日々と言っておきます(笑)。

 さて、ガブリ寄りさんが、前日ブログにエントリーしていた「社保庁不正免除事件」を読んで、わたし、なんだか気になることを思い出したので、ちょっと書かせていただきますね。

 ちなみにわたしは、兵庫県尼崎市に今年4月まで住んでいました。
 つい今年2月、自宅にいたとき、尼崎の社保事務所の方(ネームプレートを首から下げていたおばさん)が訪ねてこられて、国民年金不払いについての質問と、ぜひとも免除制度を活用していただきたい旨、(不払いの当人である)わたしに言われました。

 事の発端は昨年11月末日に勤めていた会社を辞め、その後、まったく仕事が見つからず、なんならバイトでもするかな~と思っていた2月初旬のことでした。11月まで完璧に払っていた年金保険料でしたが、一転、無収入になってしまい、将来不安のため払う気にならず、そのままになっていたのでした。

 2月2日か3日の夕方、家に一人でいたらインターホンが鳴って、調査のおばさんが「尼崎社会保険事務所のOOというものです」と来られたのでありました。調査のおばさんは、IDカード(顔写真付き)を下げて、片手には束になった資料を持ち、「あなたの国民年金納入についてお話伺いたいの」とおっしゃられ、続いて、「滞納していますよね~」(ドキッ)と切り込んできました。
「滞納してるけど、仕事を辞めたばっかりだし、3カ月ほど未払いになってるだけで何年も払っていない訳でもなく、わたしとしては、バイトを始めたら払う気でいるんですよ。そんなに催促されなくても」
 そう言ったのですが、そのおばさんは「いつまでに払えるんですか?」と手元の資料をチラチラ見ながら引き下がらないので、わたしは(失業保険が下りているから、もしかしたらそこから年金を払えという意味なのかもしれない)と思い、「すぐバイト見つかると思うんですよね。正規で探してるんだけどすごい厳しくて……。見つかったらすぐに払いますよ」と、(いい加減、おばさん、もういいでしょう)という思いで反論したのですが、何と返ってきた言葉は、「そうは言ってもやっぱり見つからないものよねえ。大変だものねえ」と、なぜか同情(?)され、「まー、若い人でも今は本当に仕事探しは大変だから見つからないで何カ月も経つことあるじゃな~い?」 とたたみかけてきて、「えっ、わたし、見つけますよ、払うって払う」と再反論を試みるも、おばさんは「……とは言ってみてもやっぱりこんな世の中だから……」と、おもむろにA4の紙を取り出されました。 

「行政ではね、よい制度があってね、年金保険料の支払いが難しい方に対して一定期間の免除制度があるのよね。審査の期間はあるけどね、審査はね、お父さんの前年の収入とかあなたの収入なんかを合わせて審査するのよ。お父さん、障害もっておられるでしょ? 免除、下りやすいと思うわ」

 こ、この人は、わたしの家の個人情報をどこまで知っているのか? ちよっと怖い。

「え!? そんなラッキーな制度あるんですか?」 
「その紙にね、年金番号書いてもらえばいいから。3カ所あるところに○ね。あなたに、(納入延期、半額免除、全額免除)して欲しいのよ。どれに当てはまるかは審査次第だけど、出しておく方がいいじゃない?」
「ええええええ。。。。でもなんで私なんですか? そりゃ確かに以前の会社はかなり低い収入で、しかも父は障害持ってますけど。。。???」
 (彼女の持ってる紙の束が気になり出す)
「それ何のデータなんですか?」
「こ、これ? ここら辺の地域で滞納されてる方のもので、わたし、コレ見てまわってるのよ」
「……でも、ほんとに免除になるんですか!?」
「なるわよ」
「うそ!すごい!それって、ミラクルじゃん!」
(気になることはいっぱい残っているけど、天からの恵みのような気がして、まあいいか)
 
 わたしは、何度かおばさんのぶら下げたIDカードを確認させてもらい、小さなパンフレットももらって、「じゃあ、すぐ書いてね~」と言われるまま、判子を押してしまったのでした。

 あれは、いったい何だったのでしょうかね~。
 ネットで調べると、兵庫県尼崎市の社会保険庁も相当の数の不正免除行為を行っていることがニュースになっていて、なんだか、あのときの調査員のおばさんが可哀想になってきました。

 ではでは。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2006/07/04

年金保険料の不正免除事件はどうしておきたのか?

 昨年、朝日新聞は、社会保険庁長官の村瀬清司(58)を鳴り物入りの扱いで報じた(7月30日付「be」)。一面に大きな写真を入れてインタビュー記事を二面に流す、例の「フロントランナー」欄だ(笑)。民間保険会社の副社長から転身した村瀬を「改革者」として描くこの記事を読んだとき、嫌~な気持ちがしたのを覚えていて、僕は、捨てずに大雪山となった机の上の書類に紛れさせていた。
 年金保険料の不正免除事件が起きて、いま改めて記事を読むと、興味深い個所がいたるところにある。

 「『事務所間の競争をあおらない、ノルマの設定や締め付けを行わない』など約100もあった労働組合との覚書はすべて破棄した。事務所ごとに収納の目標値を設定し、『国民の信頼を回復するには、きちっとした結果を出すことだ』とゲキを飛ばす」

 ……ということは、社会保険事務所の職場は、ノルマによって締め付けられ、職員がきゅうきゅうとしていたいう一連の報道は間違いのないことだろう。僕の知っているだけでもメンタルの病に倒れた職員、自殺した職員の悲しい報告が寄せられている。村瀬の発想の貧困は、民間企業である損保ジャパンのやり方が行政サービスという「官」にも通じると過信したことだ。

 記者が聞く、「国民年金の空洞化を食い止め、6割そこそこの保険料納付率を07年度までに8割に上げる目標、達成できますか」と。そりゃ聞くわな、そのためだけに財界から「官」に送り込まれたんだから(笑)。

 村瀬は得意気に語っている。
「冷静に考えればきつい。納付率が8割に近い団塊世代が60歳を過ぎ、代わって入ってくる20歳は5割程度しか納めてくれない。この差はボディーブローのように効いてくる。ただ、市町村から未納者の所得情報がもらえるようになったので、これを有効活用すれば相当なことはできる

「今や、社会保険庁の中で最も実務に通じているのは、僕ですよ」

 村瀬の強烈な自負とともに語られる、「相当なこと」が、他ならぬ保険料の不正免除だったわけだ。不正とは、実務に最も通じたところが起きる、これは鉄則だ(笑)。上司からの命令で、職員たちは我先にと未納者の所得情報をあらかじめ入手し、電話をかけまくったに違いないのだ。
 頼みの綱であった労働組合・自治労は、早々に「(不正は)ノルマのせいではない」と白旗をあげた。マスコミも村瀬を辞任に追い込むキャンペーンを張らない。社会保険事務所の職員たちは、まるで勝手に不正に手を染めたというような流れに追い込まれている。

 このブログを書いているとき、共同通信が以下のような記事を配信してきた。

 「本庁が不正手法を紹介」 大垣社会保険事務所
 国民年金保険料の不正免除が判明した岐阜県の大垣社会保険事務所(同県大垣市)が、「不正の手法について、事前に社会保険庁から具体例を紹介された」との内容の報告書を作成し、岐阜社会保険事務局に提出していたことが5日、分かった。報告書には、違法と知りながら不正行為をした理由に関し「他県でも実施、検討しているため」などと記したという。
 社保庁はこれまで、法令に定められた手続きに違反してでも免除などを進めることを求めたことはなく、不正な手続きの事例を地方に示したこともないとしてきた。しかし、こうした報告書がまとめられたことを受け、厚生労働省に設置された第三者による検証委員会が、本庁の関与の有無について調査する。

 この記事が本当なら、この不正事件をスクープした朝日新聞は、かつて掲載した「be」のなかに不正につながる村瀬の手法をそのまま掲載していたことになる(笑)。労働組合に白旗をあげさせ、ノルマ禁止の覚書を破棄させる。そうして村瀬は、中央から号令一下、各県を競わせるように不正の指示をおろしていたのだ。

 いまこそ、職員の立場に立った労働組合が求められている。
 組合のたたかいと自浄作用がなければ、真相は見えてこない。

 んで、マスコミのみなさん、告知です(笑)。

 シンポジウム 社会保障・年金制度の今を考える
      ――保険料免除問題はなぜおきたのか

 日時 7月25日(火)午後4時~
 場所 東京・星陵会館
 主催 国公労連、厚生共闘(全厚生、全医労)

 シンポジスト 小越洋之助さん(國學院大学教授)
          唐鎌直義さん(専修大学教授)
          飯塚 勇さん(全厚生副委員長)

 コーディネーター
          小田川義和さん(国公労連書記長)

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2006/07/03

非常勤職員の労働条件をめぐっての人事院・総務省交渉報告

 みなさん、こんばんは。

 先週末、気象庁(東京・大手町)が業務請負契約をしているA社に中央労働基準監督署が指導に入り、A社に対し1.労働者の有給休暇申請(2日2万円分)を認めなかった件、2.職場に就業規則を置いていなかった件、3.昨年度の雇用契約書を交付していなかった件について是正を求めました。A社は、1と2について即刻直すと約束し、3についても精査すると回答した模様。国公一般の組合員の勇気ある告発が、ルールある職場に変えていく第一歩となっています。

 さて、「国公いっぱん」ニュース速報を枕にして、先々週に行った人事院・総務省との交渉報告を(遅まきながら)行いますね。


 国公労連と国公一般は6月23日、国公職場で働く非常勤職員の労働条件をめぐって人事院職員福祉局と総務省人事恩給局と団体交渉を行いました。交渉に先立って2万筆にのぼった「非常勤職員の労働条件の改善を求める」署名を提出しました(写真、手前の白い束)。

 Soumu


 交渉では、国土交通省で働く女性非常勤職員が参加し、「年次有給休暇10日分は、余暇ではなく風邪や重い生理のときに使っている始末です。無給の病気休暇を有休にしてほしい」と切々と訴えました。
 さらに「正職員と同じように夏季休暇を与えよ」(全国の国立病院で働く労働者で構成する全医労)「ハローワーク相談員は、事務的補助をこえて、公務の専門性を発揮している。正職員との均等待遇を一刻も早く」(全労働省労働組合)など要求が次々と出されました。
 
 旧厚生省の職員でつくる組合・全厚生は「ある研究所では非常勤が半数以上になっている。専門知識と専門用語を駆使して働いており、短期の雇い止めはやめるべきだ」「年金の支払い業務の非常勤職員は、正職員に代わって入力業務を行っており、覚えるのだけでも大変な時間がかかる。3年雇い止めは撤廃するべきだ」と当局に迫りました。
 国公一般は「半年近づくと雇用中断日を置いて丸2年間1日も有休を取らせない最低最悪の省庁があった。さらに要件を満たしているのに社会保険・雇用保険に加入していない。こういう脱法・違法は絶対に許せない。民間では労基法違反で処罰されるレベルだ」と怒りをこめて訴えました。

 国公労連の山本調査部長は「人事院は『適切な制度がある』と主張するが、しっかり実態を把握するべきではないか」「総務省は『各省の運用は適正に行われている』と言うが、実態は、各省の取り扱いがまちまちで非常勤職員は苦労している。使用者としての政府は責任を持って必要な対策を打つべきだ」とのべました。
 人事院は「非常勤職員の均等待遇という問題では、特に休暇を常勤並みにとの声を担当部局に伝えたい」とのべ、総務省は「非常勤問題はなかなか難しい。本日の意見をまずは参考にして考えていきたい」と回答しました。

 ほかにも「国の非常勤職員は、日々雇用で年度をこえて雇えないのが建前。任用中断日をおいての雇用更新を続け20年以上働いている職員がいるが、毎年、雀の涙ほどの退職金しか出ず、それも自己都合退職扱いとなる。これは、働く者のプライドをズタズタにするものだ」「正規職員と同じように非常勤職員にも夏季休暇を与えるべきだ」(全医労)、「忌引き休暇が取れなかったという声がある。しっかり制度を周知してほしい」(全労働)、「常勤職員と変わらない仕事をしている、健康診断などの予算を確保してほしい」(旧建設省の職員でつくる組合・全建労)、「短期間で、これだけの署名が集まった、このことをしっかり認識してほしい」(同・全港建)、「厚生労働省本省では、この4月から1-7号俸まで、ボーナス・退職金なしとなった。1カ月13万円でどうやって都内一人暮らしできるというのか。しっかりした処遇を確保するべきだ」など、職場実態をリアルに訴えることができました。

 国公労連の山本調査部長は、「非常勤職員の労働条件課題は、制度と運用という両面がある。総務省は運用の有り様をしっかり見ていただきたい。各省庁の間の温度差、そういうものが存在するとき、総務省は使用者としての責任と指導性を発揮してほしい。法の谷間で、さまざまな処遇に置かれている非常勤職員の実態を把握してほしい。『難しい』などと言わずに、ちゃんと調べてほしい。その上で、政府としての使用者責任を果たすべきだ。非常勤職員が正規職員並みに働いている現在、改善なしに通れない問題だ。『難しい』の一言では、決して終わらせない」と強く申し述べて2つの交渉を終えました。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

« 2006年6月 | トップページ | 2006年8月 »