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2006/03/10

行政改革推進法案に反対する(談話)

■国の行政サービス実施責任の放棄、公務労働者の雇用破壊に断固反対する(談話)
--「行政改革推進法案」の閣議決定にあたって--
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 政府は、本日10日、「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律案(「行政改革推進法案」)」を閣議決定した。この法案は、国民の経済的格差を拡大し、安全・安心にかかわる政府責任を形骸化させ、疲弊した地域を切り捨ててきた小泉「構造改革」の継続、強化を宣言するものである。
 「構造改革」によってゆがんだ社会の現状を検証することもなく、財政破綻の原因とまともに向き合おうとせずに、歳入・歳出改革を最大の目的に、国と地方の公共サービス実施分野をリストラし、財政的基盤を整理し、あるいは国民の共有財産である国有財産を民間企業に売り払うことなどの具体化を迫る「行政改革推進法案」は、国民生活をさらに困難な状況に追い込み、「企業栄えて民滅びる」道に一気に進むものである。

 国公労連は、「行政改革推進法案」の決定に強く抗議し、その成立に反対するとり組みに奮闘する決意を表明する。

 「行政改革推進法案」は、情報化が進展し、人口構造が変化するなど、国内外の状況変化もふまえ、「国際競争力を強化」するために、政府が実施する事務・事業を「可能な限り民間にゆだねて民間活動の領域を拡大」すること、「行政機構の整理及び合理化等」で(国の)経費を抑制することを目的とし、それらの推進を「国及び地方公共団体」の責務としている。これは、憲法が定める基本的人権(例えば生存権など)の実現を国に求めている憲法の基本理念をないがしろにする「法の目的」であり、「行政改革推進法案」の問題点がここに凝縮している。

 「行政改革推進法案」の中心の一つである「総人件費改革」では、「公務員の純減」と給与水準のひき下げで、「国内総生産に占める(総人件費の)割合の半減」をめざすとしている。その上で、農林統計事務などの削減や職業紹介、社会保険料の収納、登記関係事務などについての民間開放の検討、国立高度専門医療センターの非公務員型独立行政法人化の検討などを求めている。「国際競争力強化」との関係で、国が実施すべき事務・事業ではないと一方的に決めつけ、それらの個別分野を列挙している。
 国の役割は、国民生活との関係で検討されるべきであるが、そのことを頭から否定するのが「構造改革」であることを具体的に示す内容である。

 また、給与制度の見直し検討を人事院に強制する内容も含まれている。人事院勧告を労働基本権制約の「代償措置」と強弁する政府が、法律を盾に勧告への直接的な介入をはかろうとするご都合主義も厳しく批判されなければならない。

 「行政改革推進法案」では、公務の大規模なリストラを宣言しながら、職員の雇用、労働条件については、職員の配置換えの「仕組み構築」に言及しているにしかすぎない。法律によって一方的に廃止される政策金融機関などに働く労働者の問題も含め、労働者の労働基本権や生存権を保障する具体策を全く示していない。法案でのリストラ対象となっている労働者に対する「国の使用者責任」の視点が欠落しており、極めて一方的な法案である。少なくとも、公務員の労働基本権回復や、公務関連労働者の雇用、労働条件保障の条文を同時に規定するのでなければ、民主主義国家における法律としての正当性に欠ける。

 国公労連は、以上のように、国民的にも公務労働者の立場からも、公務員の立場からも見過ごせない問題点をもっている「行政改革推進法案」を断じて受け容れることはできない。

 全労連「もうひとつの日本闘争本部」への結集をさらに強め、「小さな政府」の危険な本質を広く国民に訴え、「公共サービス商品化」に反対する共同のとりくみを広げるなど、同法案に反対するとり組みに職場・地域から全力をあげる決意である。
                         2006年3月10日
                         日本国家公務員労働組合連合会
                         書記長 小田川義和

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