« 霞が関から数百人の非常勤職員が去る日 2 | トップページ | 原稿3つ、書けるか不安 »

2006/03/06

霞が関から数百人の非常勤職員が去る日 3

 先週の土日も出勤で大変だったわけだが、仕事を終えて深夜の僕は、この春、異動することになった仲間と四ツ谷にある居酒屋でクリ焼酎と黒糖焼酎を飲んでいたのですが、ふと明日のブログ……、非常勤職員制度の歴史的な経過を書くより前に、これまでの国会での論戦を貼り付けることで、(アンタッチャブルな)制度の無責任さを浮き彫りにしようではないか、と思い立った。
 メチャクチャ長いので、読む方は覚悟してください(笑)。

 第151回国会 外務委員会 (平成13年3月23日)
 非常勤職員の給与のテーブルがない、基準がない、契約書も存在しない! 
 細野委員 加えてもう一つ外務大臣にお伺いしたいのが、非常勤職員をきちっとした形で果たして採用できているのかどうか。もちろん最終的な採用権者は、私この任用のペーパーも見せていただきましたけれども、外務大臣ということになるわけですね。……何と滝田さん自身は週に2回勤務していて、日額給与が2万2千9百円、これは月額にすると大体50万円ぐらいになりますからかなり高額な給与になると思うのですが、それは、例えば専門家であれば必要であるという判断もあり得るでしょう。
 驚いたのが、いわゆる給与のテーブルがない、基準がない。どんなにここの部分の資料を出してくれ出してくれと申し上げても、最終的に残念ながらいただくことができませんでした。外務省サイドの結論としては、そういう客観的な非常勤職員を雇う給与に関するテーブルがないということをまず一つ指摘させていただきたいと思います。
 もう一つ言うと、基本的にこの非常勤職員に関して契約書も存在しない。単に辞令が一枚あって、いつからいつまで給与何がしで採用する、日額幾らだということが書いてあるだけで、契約書もないわけですね。諸々の状況を考えると、要は松尾氏が人選をして、松尾氏が給料を決めて、それがそのまま紙になって、何ら客観的な判断もされていないし、何ら客観的な外からチェックする機能もなかった。だからこれは生じた話であって、松尾氏が悪いとか滝田氏が不適切をしたとかいう話ではなくて、まさに外務省の非常勤職員の雇い方がおかしくてこういう問題が生じたと言わざるを得ないというふうに考えるのですが、外務大臣、いかがお考えでしょうか。
 河野国務大臣 ……こうした人間を採用したことはまことに不明でありました。
 飯村政府参考人 ……非常勤職員の場合、厳密な意味での俸給表、一般行政職のような俸給表はございません。

 第153回国会総務委員会 (平成13年11月6日)
 ハローワークの相談員は、交通費もなく健康診断も行われない! 
 春名委員 もう一回お聞きしますが、こういう相談員には、ほぼ常勤と同じような仕事をしている多数の人がいらっしゃるわけだが、通勤手当とか採用時の健康診断とか年一回の健康診断とか、常勤であれば当然のことなんですが、そういうことが施されているでしょうか。
 金子政府参考人 相談員の勤務条件に関します御指摘かと思います。まず、通勤手当、それから定期健康診断というお話でございましたが、各種の相談員につきましては、それぞれ処遇内容も制度によって一律ではございません。ということで、相談員制度ごとにそれぞれ設けられておりまして、勤務条件等も異なっておりますが、全体総じて申し上げますと、制度的にいえば、その業務について委託を受けている関係、委託関係にあるということでございまして、国との間にいわゆる使用従属関係はない、こういう立場に立っておりまして、そういう観点から、通勤手当の支給や健康診断につきましては、通勤手当を支給していないもの、あるいは健康診断を行っていないものが多いというふうに承知をしております。
 春名委員 これから25%定員削減でしょう。正職員が削減をされていく。しかし、行政への国民の期待は非常に大きくなって、業務もこれからふえていきます。そして、今私一つの例を挙げました、恒常的、基幹的な仕事についている非常勤も確実にふえてきていると。したがって、非常勤職員の占める位置はますます重要にならざるを得ないと思うんです。
 片山国務大臣 ……臨時的に、まあこういうことをお願いするということで、いわゆる常勤職員の勤務形態と違いますし、各省庁が予算の範囲で、それぞれの判断でやれ、こういうことになっているんですね。春名委員のいろいろな御心配はよくわかりますけれども、そういう意味で、これを統一的に調べて統一的に処遇するとか、健康診断をどうするかということは、私はなかなかなじまないと思うんですよ。

 第164回国会総務委員会 (平成18年2月16日)
 13万人をこえる非常勤職員、その人件費総額を総務省が把握していない!
 渡辺委員 総務省・人事恩給局からいただいた資料を見ますと、昨年の7月1日現在で、非常勤職員が13万4千人おります。一般的に多いのは、事務補助、アルバイトです。……公務員の人事の管理をする定員の外側にいる非常勤の職員は、この庁費という名目の中から出されるわけでございます。庁費というのは、ある意味では文房具を買ったりする、あるいは維持改修をするような、こうした物件費の中で、人件費として支給されているわけでございます。
 この点について、実は、人員の数については今総務省が13万4千255人というふうにいうんですが、では、幾らこれは総額でこの人たちに払われているのかと聞いたら、総務省ではわかりませんと。では、どこでわかるかと言ったら、恐らくどこの役所もわかりません、各役所がひょっとしたら把握していると。何でかと言ったら、事務補助の職員は局単位で採用しているからだ、積み重ねていって幾らもらっているかわからないと。
 名目としてこれに載っているんですよ、一般職国家公務員の在職状況の統計表に載っていて、この人たちに幾ら払われているんだと聞いたら、だれも知らないというんですね。どこの役所も管理していない。というよりも、多分、正式な金額が幾らかかっているか、支給総額がだれもわからない。これでいて果たして本当に人件費改革と言えるのだろうかということを御提言したいと思うんです。

 第159回国会 総務委員会 (平成16年6月1日)
 非常勤職員の制度は、本腰を入れてメスを入れるところに来ている
 山口副大臣 ……非常勤職員といいますか、ご指摘いただきましたように、常時勤務を要しない臨時的業務とかあるいは変動的な業務に対応するために、各省庁が予算の範囲内で業務の実情に応じてその都度採用して、必要な期間だけ雇用するものであるというふうなことでありますので……。
 伊藤委員 言うならば官庁でしょう、行政府なんですよ、行政府の雇用形態としては、あるいは予算費目としては、そういうふうなことで長年運用をやってきて広がっているんですが、これは正常な状態だと思われますか。……意外とメスの入っていない部分だと私は思っているわけです。
 例えば、中央省庁もさまざまでございまして、ある試験所がございまして、私の身近な例なんですが、そこの所長さん付の秘書役をしていた女性がいるんですが、その女性は物件費だったんですよ。人件費じゃないものですから、正規の公務員じゃないんですね。ところが、本人は秘書役という、非常にやる気を出して、その所長さんの部屋へ入っていきますと、まさしく秘書の役割を果たしていたわけですね。
 ところが、独立行政法人にどんとなったら、あすから来なくてよろしいと首になったわけですよ。本人わからぬわけですね、そういうことは。正規の職員だときちっとその辺の人事任用がはっきりしていますから本人もわかっていたんですが、その方はそういうことが全然ぷっつんになっているものですから、あすから来なくてよろしいとなって、本人はどうしようかしらというんで、別の職場を探したそうですがね。そういうケースが出るんです。
 ですから、これはある意味では雇用不安じゃないですか。団体交渉権はない、こういうふうに言いますと、いやいや団体交渉権は認めているんだと言うけれども、そうじゃない。団体協約締結権がないものですから、何も証文がないんです。
 そうすると、そういう人たちの雇用というのは非常に不安定になるというのは、一つの例ですが、これは全国で見れば相当やはり似たようなケースというのは出ているように思いますから、今御答弁いただいたように、この辺は政府としてもちょっと腰を入れて検討される必要があるんじゃないでしょうか。
 つまり、安全弁に使うというような、これはよくやっていますよ、もう戦後からずっと続いてきているわけです。あなた、どこ行っているのというと、県庁へ行っていますと。県庁で何しているのかといったら、お茶くんでいると。七年間もお茶くんでいるわけです、ずっと。これじゃ本当に人材活用、働きがいのある職場になるのかというのはだれが考えたって疑問ですから、これは本腰を入れてやはりメスを入れるところに来ているんじゃないか、私はこのことを強く要望いたします。

 ああ、延々と貼り付けながら、まさに政府・総務省は、非常勤職員制度の問題点を知っていながら何らの手も打とうとしていないことがわかる。まさにアンタッチャブルだよ。悪意ある不作為だよ。まったく……。

|

« 霞が関から数百人の非常勤職員が去る日 2 | トップページ | 原稿3つ、書けるか不安 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 霞が関から数百人の非常勤職員が去る日 3:

« 霞が関から数百人の非常勤職員が去る日 2 | トップページ | 原稿3つ、書けるか不安 »