あくまで予感ですが…。
あくまで僕の予感というか、観念的な希望的観測なんですが、これからの時代がどんな時代になるのか、それを考えたとき、労働組合の運動が必然的に大きくならざるを得ないというか、……時代の大きなトレンド(潮流)になっていくような気がするのですよ(笑)。
昨晩、文京・本郷で大先輩の組合役員とお酒を飲みながら、僕がこんなことを言い出したら、最初、大笑いされましたけれど、「……がぶちゃん、ちょっと待てよ、もしかしてホントになるかも」と言われました。
その理由の第一は、いま働く者が使い捨てにされているという客観的な現実があること。小泉構造改革=規制緩和路線で、雇用の流動化が加速し、この霞が関でも任期付きの非常勤職員や派遣職員が増えている。労働条件が一方的に悪化するのを誰も止められない。最近、NHKのディレクター・松宮健一さんが上梓(じょうし)したルポ『フリーター漂流』(旬報社)を読むと、それが実感として理解される。
この前、内部資料を入手してびっくりしたのだけれど、霞が関のある省庁の局長クラスを乗せているハイヤー運転手(派遣職員)の基本給は、ヒト月9万4000円だった(!)。朝8時半には、キャリアの自宅前に車をつけて、9時に乗せる、30分で霞が関に到着する……、運転手の詰め所では、配車の切符が回ってくるのを万全の構えで待つ、夜遅くまで待機することもある、とても神経を使う仕事なんだという。いったい、派遣会社は、その省庁といくらで受注契約し、いくらピンハネしているのか? 大問題だと思った。
もちろん、国家公務員の運転手もいるから、正職員ドライバーと派遣社員である運転手の間には、埋めがたい溝が生まれている。そんなわけで、いま働く者たちは同じ職場で一緒に働きながら労使が違うため、個々バラバラにされている……、そこに国公一般という新しい組合――どんな雇用形態であっても、1人でも加入できる、当局や会社に対して簡単に団体交渉が打てるというニュータイプの個人加盟組合が登場することになった、その小さな組合が、解雇撤回や労働条件の改善などの成果を着実に出し、組織化を進めていけば、大きな信頼のセーフティーネットを広げることが出来るはずではないか。
第二の理由は、そうした個人加盟組合の運動が大きくなりつつある、そんな予兆が生まれているということ。
いま東京都内では、首都圏青年ユニオンの分会結成が相次いでいる。昨晩の飲み会は、千代田青年ユニオン、江戸川青年ユニオン結成に続いて、文京青年ユニオンの感動的な結成大会に参加して後のことだった。20代の若者たちが、会社のひどい労働条件を何とかしようと手をつなぎはじめている。会社でたった1人でたたかっている組合員の団体交渉に、別の会社で働いている労働者やアルバイト、学生たちが同じ組合の仲間として、どんどん参加している。若者たちが次々に語る職場の様子や団体交渉の経験は、僕が学生のころにはなかった現象なのだ。
国公一般は、そういう彼ら彼女らに学びながら、少しずつ組織を大きくしていこうと思っている。
ああ、これを書いているたったいま、メールのチェックをしたら、エリート大学を出た霞が関のクールな住人から「組合の話を聞きたい」というメールが来た!!
彼に返事を書く方が大切だから、これ以上、書くのは止めよう(笑)。
ではでは。
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