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2005/09/21

二人ごと

 昨晩、新橋で若い同僚と天ぷらを食べながらお酒を飲んだのだが、なぜ彼を誘ったかというと、20代後半の若者である彼がどうして組合員として生きることを選択したのか知りたかったからだ。
 このブログで、以前、僕は書いたのだ。いまの若い職員には、みんなで連帯して何かを成し遂げたという経験もなければ、競争教育のなかで他人を蹴(け)落とすことを「是」として生きることを運命づけられていて、本省Ⅱ種などで霞が関に採用された暁(あかつき)には、自分を「勝ち組」と錯覚してしまうという……、そういう若い彼らのなかから(少数ではあるが)組合員としての行政マン人生を選ぶヤツが出てきている。

 僕は、彼に率直に訊いた。
「あんた、なんで組合なんか、やってるんだ?」
 彼は、「う~ん」と唸(うな)った後、はっきりと言った。
なんかかんや言っても、組合しかないんスよね。それが分かりましたから」
 エリート大学を出ている彼から、いきなり「組合しかない」と言われても、僕には意味がわからない。
「……それ、どういうこと?」
「な、何がですか?」
「だから、君みたいな若い人が、『組合しかない』なんて、ちょっと似合わないし
 僕がそう言って笑うと、彼は、「だって、これだけ民間労働者と公務員の生活と労働条件が悪化している状況のもとで、僕らは、財界と政府の貧乏比べ攻撃に見事にひっかかっしまったわけでしょ? こういうときに、僕は何をすればいいのかって考えたんス」と答える。
 彼は、はっきり言って、頭がいい。
「……結局、団結するしかないんスよ」
 日本酒をどんどん飲んでいく彼の(大切な)話は、止まらない(笑)。
「……組合に対してさ、いろいろな意見、悪口、『こんなんじゃ駄目だ』とか『このままじゃ衰退の一途』だとか、批判はあるけれど、そう言うのは簡単なことなんス。そういうことを全部ひっくるめて組合が受けとめて、とにかく、僕らが、たった一人では、当局の出世攻撃のもとで職場でバラバラにされている僕らが、手をつなぐことからしか始まらないと気づいたんス」
 僕は、「……組合じゃなくても、手をつなぐなら、Ⅱ種の、人事関係でつながる秘密のメーリングリストとかあるじゃない」とふっかける。
 彼は、ほとんど演説調になって答える。
「……いや、それはそれとしてあるけれど、メーリングリストは、本気じゃない。誰がどこに引っ張られただの、誰が辞めただの。逃げたいときに逃げられるツールに過ぎない。それじゃ駄目なんス。これから本格的に始まる公務員リストラと国民生活を痛めつける政治に本気でたたかいを挑むなら、いろいろ文句はあっても組合を足場にして連帯していくしかないんス」
 若いからこそかもしれない、と僕は持論を修正する。安月給で深夜まで働かされて、やっている仕事は、建前では「国民のため」というもの……。友人・知人と話し合えば、時代の先行きはまったく見えない。そんな感じ(センス)を、ヒリヒリ肌で触れるのだろう。彼は、このままでいいはずがない、と確信しているのだ。

「あんた、若いのに、いいこと言うな。……ここのお代は、僕が全部持つよ」
 僕は、励まされたことと引き換えに、そう言ってしまった(笑)。

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