« 非常勤職員さんの涙 その2 | トップページ | 明日から国公労連大会 »

2005/08/22

非常勤職員さんの涙 その3

 涙にくれる非常勤職員さんの悩みをいかにして解決するのか? 
 ここに、僕が担当している国公一般の大きな課題がある。解決する上で気をつけていることは、スピードと納得だ。

 彼女もこれまで相談に乗ってきた非常勤職員さんと同様、同じことを言ったのだ……、
「退職と引き換えに、いじめてきた相手に言いたいことを言いたい」
「心のなかにあるものを言って、辞めたい」
 組合活動や、そもそもみんなで連帯して何かを成し遂げるという経験のない若い職員さんから出てくるのは、「退職」「辞める」という言葉だ。何かを主張することは、職場の和を乱すことであり、言った途端に村八分になり辞めなくてはならない、さらなるいじめや嫌がらせが待っているかもしれない……、そう考えると、「退職と引き換えに」という自爆戦法がまず思い浮かぶのは、当然かもしれない(僕でさえ、高校時代の文化祭ぐらいしか共同体験はないけれど)。彼女らは、あとさき考えずに、独りで上司にかけあい、妨害にあい、口止めされるのがオチなのだ。
 だから、スピードが必要なのだ。彼女たちは、心が苦しい思いでいっぱいいっぱいなので、早くなんとかしたい、一刻も早くなんとか解決してほしいと焦っている。組合に相談したけれど、解決まで何カ月もかかるようでは、不満は残るが職場を辞め、民間派遣会社に登録し新しい職のアポを待つ方がいい、ということになる。
 全国の自治体で、いま、非常勤職員の女性たちが解雇撤回を訴えて何年もの裁判をたたかっていることなど誰も知らない。
 
 僕は、彼女が働いているフロアにいる仲間(組合員)に連絡を取り、協力を要請する。同時に、彼女には、何月何日何をされたのか、どういうことがあったのか、の克明なメモを作成してもらう。もちろん、「異常な」上司から送られてきた「異常な」メールは、全部プリントして保存してもらう(笑)。

 僕の頭にあるのは、とにかく当局交渉なのだ。
 交渉は、組合が持っている最大の武器と言ってもいいかもしれない。交渉につなげれば、希望につながる何かが出てくるという確信がある。「退職することと引き換えに刺し違える」と決意している彼女なのだ、交渉に出てもらい、事実と道理で人事担当者に訴えることは簡単なことだろう。もちろん彼女の身を隠し、僕が代理人として交渉に臨んでもいい。どちらにせよ、交渉では、メモに残した事実が力を発揮するのだ。2回ほど交渉すると、こちらの本気さと深刻さが相手に伝わり、異動や注意など解決に向けた努力が払われる。
 彼女は、「は、はい…メモ、必ずします。あのフロアに、こんなにたくさんの仲間がいたなんて知りませんでした」と笑った。悩んでいる人も、連帯できる人も、きっと1人ではない。

 この前、ある外郭団体の非常勤職員の退職強要を撤回させるために、当局交渉を設定し、委員長と僕が出たとき、相手から「お前らは、やくざか総会屋か!」と罵倒されたことがあったが(笑)、こちらが労働法を机の上に開いて、労働組合の要件や誠実交渉義務について諄諄(じゅんじゅん)と説明してあげると、相手も理性的になるという面白い経験をした。霞が関の「異常な」連中に、こうした理性が通用するか少し不安はあるけれど(笑)。
 まあ、とにかく全力で彼女を守ることが第一なのだ。
 頑張るぜ!! 

|

« 非常勤職員さんの涙 その2 | トップページ | 明日から国公労連大会 »

コメント

私も非常勤職員として、とある官庁で働いています。
このブログを読んで「私と同じだ」と思いました。
私は、補佐から係長、係員まで全員から監視、無視、排除されています。
特に、係長と係員はいつも(ヒマなせいもありますが)
他人の悪口、非常勤けなしをしています。それも
コソコソと。
任期はあと半年ですが、ホントに早く辞めたいです。

投稿: 匿名希望 | 2005/09/09 午後 12時20分

 匿名希望さん、まずは、負けないでください。苦しくなったら、この霞が関のどこかに仲間がいると思ってください。
 そうして、本当に本当にもう駄目だと思ったら国公一般までメールをください。僕はどこへでも駆けつけます。
 あなたが辞める気持ちでいるのなら、交渉でも何でもして補佐だろうが誰だろうが、言いたいこと言って「ぎゃふん」とやっちゃいましょう!!

投稿: 国公一般担当者 | 2005/09/12 午後 10時15分

このブログ上で、官庁の非常勤の待遇実態を暴き、それについて「非常勤は雑用専門」という概念の持主だけではないのだなと心強く思います。
これからも、私たちのために頑張ってください。
そして、ありがとうございます。
この省内でもっとも事務屋のレベルの低い現場より。

投稿: 匿名希望 | 2005/09/16 午後 04時02分

 「もう疲れた」さん、コメントを削除しましたので心配ありません。しかし、僕の操作ミスで、あなたのメールアドレスまで削除してしまったので、連絡を取ることができません。
 国公一般のホームページからメールを送っていただくか、コメントを再度書き直してくれると助かります。すぐお話をうかがいに行きますのでよろしくお願いします。

投稿: 国公一般担当者 | 2005/09/18 午前 11時25分

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 非常勤職員さんの涙 その3:

« 非常勤職員さんの涙 その2 | トップページ | 明日から国公労連大会 »