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2005/08/15

05人勧で給与をシュミレーションする

 賃下げと職員の和を分断する人事院勧告が出ました(世間的には小さな出来事ですけど)。

 「国公労新聞」人勧特集号を読む。やはり、見出しにあるように「政府・財界の総人件費抑制攻撃に迎合した」人事院という印象はぬぐえない。僕的には、「政府・財界に屈服した人事院」と書きたいくらいだ。

 …で、ページを開いて、ドーンと載っている「行政職俸給表(一)」を使い、恒例のシュミレーションをしてみる(笑)。
 大卒本省Ⅱ種、35歳、4級10号(特別昇給2回)で、勧告後の給与はどのように変わるのか?

 現在4級10号(特別昇給2回) で29万3千600円 → (改悪給与法が国会で決まれば、29万2千700円になり)来年4月1日から新3級に統合されると、28万3千200円になる。結果として、な…、なんと月額が約1万円ものマイナス……。年間12万円(絶句)。
 隣りの席にいる先輩が、「新しい俸給表には、四分割された額があるだろ?」と声をかけてくる。なるほど、これまで一号俸としてまとめられていた部分が、四つに刻まれていて、125号俸まで続く。
「25%のデキル職員は、その部分を6号俸とか8号俸昇給する仕組みなんだよ。お前のような、ごくごく普通の人間は、せいぜい4号俸どまりだ」
「特別昇給とは、どう違うわけですか?」
「宝くじで例えれば、これまでの特別昇給は高額当たりくじしかなかったものが、これからは少額当たりくじを多めにつくって今までより多くの人が恩恵をうけるって感じかな。これまでは7人に1人だったのが、これからは4人に1人が特昇するということ。人事院は、各省の管理者は、それくらいの査定はできるだろうと踏んでいるんだ」
「じゃあ、特昇がよりフラットになって、良くなったわけですか?」
「バカ、評価基準があいまいなままであることを考えれば、管理者は、これまで以上に気軽にテキトーに査定することになるだろう。それで、10年働いて気がついたら、どれだけ格差が生まれていることか……」
「僕の場合、C=良好職員として4号俸上がって29万600円。A=極めて良好職員は、8号俸の特急昇給で29万7千900円。月額は約7000円の差が生まれる。これがボーナスを含めると年間16.45カ月だから、その数字でかけると、11万5千150円もの格差が生まれることになる。毎年どんどん気軽で勝手な査定が行われていくと、125号俸まで続く枠のなかで、職員の給与はバラバラになって差がついていくわけだ…」
「本省でも地方出先でも公務はチームワークだからな。共同して認可や調査をしている職員にあいまいな査定基準のものさしが当てられて、どんどん仲間との給与額が開いていくわけだ。機械的に考えても10年間で100万円の年収の違いが出てくる」
「どひゃー」 
「まあ、年収2倍の格差がついた富士通ほどではないが、無責任な評価が乱発され職員のモチベーションが下がった富士通と同じになる可能性が大だ(苦笑)」
「それは嫌だな~。…どうすりゃいいんですか?」
「そこで、国公労連と各省の労働組合の力が必要になる。当局との交渉のなかで、制度の運用から評価の基準作りまで詰めていく必要があるんだ。人事院勧告が出ても、たたかいは終わらないという意味がわかったか?」
「は、はい」
 僕は、凍ったようにしばらく新俸給表を眺めていた(笑)。

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