非常勤職員さんの涙 その2
僕の目の前で、ポロポロと涙を落とす彼女を見ながら、伏目がちに思い出さざるを得なかったのは、当局の言葉だった。
国家公務員の使用者たる国、その交渉窓口である総務省当局は、非常勤職員の待遇や労働条件問題を正職員との均等待遇の観点から理解しない。当局は、口を開けば「正職員の適正配置」などと言うのである。彼らの論理からすると、非常勤職員は、臨時的な、あくまで正職員の穴埋めとして存在する。だから、職場のポストを適正に配置することで将来的には非常勤職員の制度はなくなると本気で思っているのだ(笑)。
非常勤職員が正職員の代わりにサービス残業してんだぞ、おい、……当局は、アホか!
では総務省は、本気で各省に「適正配置」の号令をかけているか? 本気でやる気があるのなら、霞が関の全職場を洗い直して、早急に定員の再配置をしてほしい。忙しいところには定員増を、暇な職場は定員削減を、仕事の出来ない、トラブル職員には配置換えを(あるいは業務遂行のための訓練を)行ってほしい(笑)。
それから、忘れてならないのは人事院当局だ(笑)。
8月初旬の交渉で、国公労連は「非常勤職員にただ働き残業をさせていいのか!」「通達が変わっても非常勤には説明がないのはどうしてか?」「研修が不十分」「セクハラ・パワハラがまかり通っている」「セクハラ苦情相談窓口があることも知らせていない」「民間でいう就業規則の提示はなく、当局は、法律に書いているからと逃げる」とガンガン追及させてもらったが、人事院は何と言ったか?
「非常勤の具体的な話はひどい話で、そこまでの実態があるのか…との認識だ。民間企業の実態を見ながらひとつひとつ把握していかなければならない」
…ったく、他人事みたいに言うなよ。非常勤職員一人ひとりの生活と人生と、プライドがかかってんだぞ。僕は、思わず唾(つば)を床に吐きつけたくなった。僕みたいに職場に足を運んで非常勤職員から話を聞けば、いたるところで彼女らの不満――苦しみと悲しみが渦巻いているのがわかるじゃないか!!
人事院「非常勤職員については、常勤職員とは異なり、必要な限りにおいて任用されるという性格があり、常勤職員と同一の勤務条件を認めていくことは困難である」
→だから、彼女たちにサービス残業させている現実をどう責任取るっていうのか?
国公労連は、「人事院が非常勤の実態把握をしないことが、公務における腐敗ともいわれる無法な状況を黙認する根源になっており、非常勤全般の問題を人事院として検討すべきだ」と念を押して訴えだが、こうしたことが霞が関では組合以外からまったく周知されていないことも問題なんだ……。
ああ、またまた、書いているうちに怒りのボルテージが上がってきてまとまらなくなった(笑)。
このへんでキーボードから指を離そう。
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