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2005/04/28

代々木公園で会いましょう

 さて、大型連休が始まりますが、今度の日曜日は、第76回メーデーです。
 国公一般は、代々木公園B地区に集まりますので、黄緑の旗を見かけたら、気軽に声をかけてください。午前10時ごろから大型舞台で文化行事が始まるようです。実は、僕、真面目にメーデーに参加するなんて、初めてのことでワクワクしています(笑)。

 メーデーの起源は、1886年(明治19年)5月1日に、アメリカ各地の労働者35万人が8時間労働制を求めてストライキを打ったことにあるようです。4年後の1890年、再度ゼネストを構えたアメリカ労働者のたたかいにヨーロッパの労働者が呼応してたたかい、世界的な労働者の祭典として定着したらしい。
 日本のメーデーは、世界に遅れること30年、1920年(大正9年)5月2日の日曜日に上野公園で始めて開催されました。当時のスローガンは、「8時間労働制の実現」「失業防止」でした。
 それから半世紀以上たって、実現したものとされていないものと考えると、やはり組合は必要だと思う。

 メーデーが終わったら、韓国ソウルに飛ぶつもりだったけれど、飛行機のチケットが取れず、ツアーに申し込もうとしたら約7万円もかかるっていうんで、ちょっとだけ延期しようと思っています…、残念。連休中は、ブログはお休みします。

 しかし、これから書きたいことの予告編を以下に書いておきますね。
(1)地方自治体の職場で始まった公務員リストラ問題。受験雑誌の編集部が「公務員は、クビになんないから一生安定ですよね」などと言っていたのだが、実はいま、いわゆる「分限免職」(公務員の普通解雇の意味)という、これまで死語となっていた言葉が蘇りつつあるのだ。リストラの波は、官僚天下り(省庁の外郭)団体まで及んでいる。そのことを国公一般の最近の成果とともに紹介したい。
(2)「にゃん」さんがコメントしてくれていますが、「国家公務員1種への道」というか、どのようにして学閥キャリアが再生産されるのかということのカラクリを書きます。現行の面接制度では、深い人間性をはかることは不可能だということをデータと証言でまとめたい。
(3)僕には詩を理解する才能はありませんが、最近、本省で働く組合員さんから詩集が送られてきたので、彼の衝撃的な詩を紹介しつつ、いまの霞が関を論じたい。

 最近、中日ドラゴンズが好調なのだが、ファンでもないのに、嬉しく思うのはなぜだろう? 僕は、名古屋人なのでドラキチの大変さは昔から知っているつもりです。
 落合監督の組織論に、前々から興味があったからかな~。
「みんなの力を一割出し合えば、必ず勝てるとオレは思う」
「打ち込まれた投手には、必ずオレがマウンドに行って話をする」
「試合が負けたのは、全部、監督であるオレの責任なんだ」
 いわゆる「オレ流」なんだが、この思想って、霞が関に欠けている最たるもののような気がする…。

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2005/04/27

よしなしごと

 昨日は、経済産業省→人事院→厚生労働省へ行き、祝田通りにそって活動した。…早くも新採の職員が、霞が関の働き方に悲鳴をあげている。しかし、国公一般の知名度は、まだまだ、だ。なんとかしなきゃ(焦る焦る)。
 そんなことを考えていると、厚生労働省の正面玄関に黒山の人だかりが。何だ? と思って背伸びをして覗いてみると、なんと中心にいるのは朝青龍関ではないか。派手な水色の着物を着て笑っていた。でっけ~な~。で、何やっているのか? 朝青龍の周りには、制服を着た子どもたちがいっぱい。軽々と子どもたちを抱き上げる度に、歓声が上がった。子どもたちは、一本の長い紐(ひも)を持っている。紐の先には、鯉のぼりが(!)。職員や親御さんたちが、デジカメやビデオで撮影している。
 職員が、僕に「ほら、もうすぐですから」と言った。
 昇っていく鯉のぼりを見上げていたら、少し心が和んだ。

 先週の? 「R25」の「R&R」には、「天下りがいつまでもなくならないのはなぜ?」という記事が載っている。某キャリアのこんな言葉が引用されている。
「タクシー帰り、徹夜三昧の激務をこなし、しかもそのほとんどはサービス残業です。これで(天下り)ポストにも就けず収入も伸びなければ、何のための国家公務員一種試験なのかわかりません。数を減らせというけれど、現場ではむしろ人手不足なほど」
 続けて記事は、「様々な批判にさらされているキャリア公務員だが、日本の行政を支えているのも彼らである。ならば、その激務に見合う報酬はあって当然、いやそれがなければ公務員の質の低下さえまねきかねない」と書く。この記事って、もしかして、天下り先は、確保すべきって主張しているの?

 ……ったく、違うんだよな~。
 まず、霞が関を支えているのは、二種、三種の職員なんだよ。日本全体から言っても、キャリアなんて一割もいないんだから。それにキャリアに等しく、いやそれ以上に、みんな激務に耐えて働いているわけ。なのに、キャリアだけが別格の昇進と退職後の道が保障されているから、みんなから「おかしい!!」って言われているわけでしょう。キャリアなんて、ただ、単に採用のときの試験勉強ができただけなんですよ。極論を言えば、短答式の選択能力だけが長けていただけなんですよ(笑)。職場にいけば、ホントにくだらない、人望のないキャリアがいかに多いことか。だから、いま現在、公務員の事件が多発し、質そのものが落ちているわけでしょう? 
 天下り先なんて、はっきり言っていりません、必要ありません。
 こんなキャリア持ち上げの記事を書いていると、「R25」の読者も離れていくぞ!!

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2005/04/25

頭のいい人について

 国家公務員というのは、やはり難しい試験をパスした人たちっていうイメージがあるから、世間では「頭のいい人」っていう分類がされていると思うのだけれど、僕に言わせれば「受験勉強ができる人」というだけのことなんですけど。必ずしもスマートと同義ではないし、もちろん人格者なんていう言葉が一律に当てはまる人種ではない。

 今朝の「毎日」の「働く女性」のページに、「私のスタイル」という欄があって、みずほ銀行の女性部長である五十嵐美恵子さん(40歳)が紹介されていた。東大法学部卒で、ニューヨーク州弁護士の資格を持つ才女である。しかも本業は、いま流行のM&A(企業合併・買収)のプランナーなのだ。男性の部下10人を従えて、全国を飛び回る。経営戦略全般の相談役として、ときに数億円の手数料を取るというから驚きだ。
 日ごろ、霞が関のみをフィールドにしてコソコソ働いている僕にとっては、まったく無関係の人かと思ったら、こんな記述があって、「ふ~ん」と頷(うなづ)いてしまった。
「学生時代は一時、官僚を志した。国の政策立案という創造的な仕事にあこがれていた。しかし、大蔵(現財務)、通産(現経済産業)両省でアルバイトをし、疑問を募らせた。議員から国会での質問を取るため、深夜まで残業を続けるなど、日々の仕事に創造性や活気を感じなかったからだ
 こういうのを読まされると、僕は、「この人、スマートだな~」と感心してしまうのだ。
 霞が関に来なくて、あなた、大正解!! みたいな(笑)。

 霞が関で働く非常勤職員は、国家公務員法が適用されるれっきとした職員なのに「バイトさん」などと言われている。けれど、彼女らは、早稲田、慶応などを卒業している、いわゆる才媛(さいえん)なわけですが、五十嵐さんは、かつて、その身に置きながら霞が関の職場の本質を見抜くという離れ業をやってのけていたのだ。いま霞が関で働いている非常勤職員のなかには、きっと、未来の五十嵐さんがゴロゴロいることだろう。

 帰りの電車のなかで読んでいたのは、『ヨミウリウィークリー』の特集「官僚たちの出身高校」。もちろん僕の高校などない(笑)。ただ、しっかし、これ、詰まらないの極みと言うべきカス記事だった(金返せ、まだアエラの方が数倍面白いよ)。読売新聞も、成果主義制度の導入で記者の質が落ちたのかしら…。
 
 今日は、終日の会議があったりして、こんな程度ってことで(笑)。

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2005/04/22

美しい女性(ひと)

 今朝早くの内閣府前のニュース配りは、1時間で500枚を完全に配布しました。風が強い日でしたが、職員の仲間は、「本省手当」「転勤手当」問題を掲載したニュースが読みたくて手を差し出したのかもしれない(笑)。実は、このニュースには、霞が関で働く非常勤職員の日給が大幅に引き下げられた問題も取り上げている。「仲間を募って国公一般に入り、当局と交渉しよう」。これが、国公一般が提起する唯一のたたかい方なんですが…。

 午後は、女性ユニオン(東京都渋谷区)が原告を立ててたたかっている、「公務パートの雇い止め裁判」の傍聴をする。地裁の6階の小さな審理室。原告である旧・国立情報研究所の非常勤職員の女性が、被告である国(現・独立行政法人の情報システム研究機構)に対して、意見陳述を行った。
 いまから2年前、国は、14年間にわたって更新を続けて働いてきた非常勤職員20数人を無情にも解雇したのだ。理由は「任期の満了」の一言。ほとんどが女性だった。女性たちは、組合を結成し、国に団体交渉を申し入れた。しかし、国は、それを拒否した。彼女らは、団交さえ拒否する解雇のやり方は許さないと裁判に訴えたのだ。
 僕は、彼女たちのたたかいに、霞が関の非常勤職員の将来を見る思いだ。一方的な大幅賃下げ、「予算がなくなった」の一言での大量解雇、就業規則さえなく気に食わない職員と睨(にら)まれるとパソコンを取り上げ、お茶くみやコピー取りにまわす、そして執拗(しつよう)なセクハラ…それでも、彼女たちは、当局に声を上げることができない。ある女性は「辞めるしかないんです」と呟いた。国公一般は、人事院登録をした組合なので、いよいよ非常勤職員の組合員が動くときは、当局と正面から団体交渉ができる手はずになっているのだが…。
 
 国立情報研究所の彼女たちには団交さえ許されなかったのだ。無権利の状況におかれている非常勤職員を守れ! の一点で、僕はたたかいに連帯していきたい。

 弁護団は、4人中3人が女性。若手の女性弁護士が、「非常勤職員には、勤務条件法定主義が貫かれていない」「パートで働く女性の労働権を認めない間接性差別は、行政機関にあってはならない」と訴える。
 陳述に立った原告の女性は、震える声でこうのべた。
「わたしは、解雇されるまで労働組合の存在を知らなかった。自分が裁判をするとも思わなかった。けれど、国が交渉さえ拒否して解雇したことを黙って許すことができなかったのです。わたしたちは、モノじゃない、人間なのです

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2005/04/21

4.20幅広い人と懇談

 お昼休みのところ、失礼します。

 昨日(20日)は、郵政民営化反対、市場化テストなど「公共サービスの商品化」・給与構造の見直し反対などを掲げての第2次中央行動に、財務・金融共同行動と国公労連独自の各種団体への要請行動が加わって、実に多彩な行動が終日、霞が関周辺で展開しました。
 雨が降るなか、僕も「国公一般」の緑の旗をもって早朝の財務省前宣伝から、夕方の国会請願デモまで参加しました。全国の国家公務員が休みを取って上京し、トップページにある日比谷野音の集会では2000人をこえました。郵政の労働者による赤ポストのかぶりものの訴えは、なかなか笑えました。運動にエンジンがかかりつつあるのを感じました。
 財務省前の宣伝では、労働者トランペッターが宣伝カーの上から哀愁の調べを演奏。「北の国から」のテーマ、「花」、「世界に一つだけの花」など、思わず「これが組合の宣伝?」と呟くほどの、心が和む、素晴らしい音色だった。もっとも僕が感動したのは、ロドリーゴのアランフェス協奏曲だった。ご存知、映画「ブラス!」で女性が演奏したのを思い出した!!

 で、書きたいことは音楽のことではなくて、この日、国公労連は、さまざまな業界団体と懇談を展開したことなんだな。
 どこかというと、日本商工会議所、経済同友会、全国知事会、全国都道府県議会議長会、全国市長会、全国市議会議長会、全国町村議会議長会、日本医師会、中小企業家同友会全国協議会、全国商工団体連合会、全国保険医団体連合会、日本婦人団体連合会、全国地域婦人団体連絡協議会、新日本婦人の会、全国消費者団体連絡会、全日本民主医療機関連合会、日本労働弁護団、自由法曹団、日本青年団協議会、経済財政諮問会議、規制改革・民間開放推進会議の21団体。…ともすれば、国公労連の意見を正面から伝えたら、論争・激論・けんかになるようなところもあったのだ(笑)。でも、み~んな、こちらの事前申し入れに承諾してくれた。

 懇談のなかでは、
「『市場化テスト』は推進の立場だが、コスト論だけではなく利用者の満足度など公正な基準で評価すべき。必要な規制は残すべき」(日商・近藤理事)
「何でも民間開放には賛成できない。審議会等の委員構成には以前から偏り過ぎているとの意見を政府にも伝えている」(中小企業家同友会・国吉専務幹事)
「主張はよく分かった。会として何ができるか議論し返事したい。民間開放推進会議とは『対立』関係にある。もうけのために政治を利用し、権力を振るう状況に憂慮している」(日本医師会・野中常任理事)
「規制改革や三位一体改革について地方6団体でも意見が違う。今日初めて町村会と議長会の正副会長会談を行う。危機感のあらわれだ」(町村議長会・美多政務議事調査部副部長)
「政策評価や事後規制などとも関わって『市場化テスト』について勉強してみたい。シンポジゥムなど消費者の立場から協力できることはあると思う」(全国消団連・山崎事務局次長)
「4月28日の常任幹事会で経済財政諮問会議と民間開放推進会議への申し入れを相談したい」(婦団連・榎本事務局長)
「あらゆる部門で民間開放が進んでいる。バラバラでなく一緒に運動をとりくみたい」(保団連・住江副会長)
「議会制民主主義がないがしろにされ、万事が市場原理、カネの問題になっている。共同のとりくみについて検討する」(全商連・松本運動政策局次長)
 など、業界団体の意見が輻輳(ふくそう)しつつも、さまざまな意見や要望がわかり、今後の共同の運動に向けた積極的な対応がなされたことは、大きな前進だ。

 国家公務員の組合が、さまざまな人たちと意見を交わすなかで、喜んだり凹んだり…(笑)、でも、新しい言葉を獲得しつつある気がする。
 そんなことを書く、このブログ自身が、「新しい組合の言葉」を模索する試みなんですよ。

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2005/04/19

労働者は野菜と同じじゃない

 今日のお昼休み、霞が関で働く国公の若い仲間と千代田青年ユニオンのみなさんと日比谷公園で労働実態アンケートを行いました。10人ぐらい。天気もよく、さわやかな風も吹き、本当に気持ちいい。緑の葉が揺れ、噴水の丸い縁では、建設労働者の若い衆が昼寝をしている(僕も昼寝したかった~)。
 千代田青年ユニオンは、つい最近結成された新しい地域労組で、パート、派遣、請負など非正規労働者を中心に組織している個人加盟の労働組合だ。すでにたくさんの仲間を組織し、争議を抱えている。僕のとなりには、この行動のあと「解雇を許すな」と訴える団交が入っている若いエステシャン女性(まつ毛に色がついていた!)がいた、向かいには、ホテルの調理師として働きながらプロのミュージシャンを目指している男性がいて、あと団体職員、それから僕ら国公職場で働く労働者(笑)というメンバーで、宣伝ティッシュを配りながら、お昼を食べている労働者たちに突撃アンケートをしていった。結構、国家公務員と出会うから気が抜けない(笑)。

 これまで何度か日比谷公園でアンケート活動をしてきたが、今回もいろいろと学ぶことができた。1時間でだいたい4人ぐらいから職場の様子が聞ける。
 今日、話を聞いた人は、圧倒的に派遣社員が多くて、3人。みんな当然のように「3カ月更新です」「ボーナスありません」「文句があっても派遣会社には、言えない」と言う。それから、みんな20代女性だったけれど、転職組で、前の職場での嫌な経験と引き換えに辞めていた。
 Aさんは、もとは介護士だった。でも連日の長時間勤務で体を壊して休職してしまう。組合はなかった。「やりがいはあっただけに残念だったです」「いまの仕事もバイトさんがどんどん辞めていくので大変」と笑った。
 Bさんは、前職が販売業。商品を月にいくつ売れるか、ノルマに追われながら4年間勤めた。けれど、ある日、自分の月給が、入ってきた新人の給与より低いことがわかった。「なんで?って思って調べたら、上司の査定が言い加減だってわかった。それに抗議したら、『労働者は、野菜と同じ。新鮮なものの方が価値が高い』だって」。彼女の言葉を聞いて、僕は「それ、不当労働行為だろ~」って声をあげてしまった。
 Cさんは、派遣で経理みたいな数字の打ち込み業務をしている。普通に「ボーナスないけど、好きな仕事やれてるし」「仕事が終わらないのは自分の責任だし、ただ働きとかしますよ」と言う。前の職場では、上司のセクハラに苦しんでメンタルの病気になってしまった。「いまも薬飲んでます。これでも元気になったんですよ~」
 …なんだか泣けてきた。

 民間労働者の「普通」は、国公労働者にとって何だろう?
 僕が「それは、おかしいことなんだよ」と言うのなら、僕には何ができるのだろうか?

 アンケートを取り終えて、みんなで輪になって経験交流をしました。みんなで写真を撮った。それから、これから会社と団交に行くという若いエステシャン兼美容師の女性を拍手で励ました。笑顔の素敵な女性だった。
 
 僕は、(ブルーハーツの歌みたいに)「ガンバレーッ」って言った。

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2005/04/18

女性と労働組合①

 16日(土)、国公労連が主催した第2回「男女共同参画の前進をめざす交流集会」に参加しました(初)。この催しは、簡単に言うと、女性が働きやすい職場にするにはどうしたらいいか? というテーマで各単組代表や参加者が意見を交わし、知恵を出し合おうという集会だ。
 茨城大学教授の清山(せいやま)玲さんが記念講演し、女性労働者をめぐる問題の改善や労働組合への女性参加がいかに重要かを訴えた。清山さんは、「ジェンダー平等政策下で女性労働者と男性との『結果の平等』は実現したか?」と問いかけ、①男女差別の雇用の広がり=女性パートの増加、②著しく低い所得階層の広がり=男性との年収格差は歴然、③仕事と子育ての両立の難しさ=乳幼児をもつ女性は高い就業意欲があるが、なかなか正規で雇用されない、と整理し、全体として疑問をていした。

 僕が注目したのは、女性が働きにくい(現在の)労働環境を変えるためには、組合運動への女性参加が不可欠だという指摘だった。これまで国公労連は、女性採用の増員や女性管理職の登用増、育児・介護制度の充実、セクハラ防止、長時間労働や頻繁な転勤の是正などを政府と人事院に求め、貴重な前進を勝ち取ってきたのだが、清山さんは、組合の側の遅れを指摘するのだ。例えば、女性の組合役員の少なさ。例えば、女性を「女性担当」だけに限定すること。例えば、活動歴でポストを決める傾向にあること。例えば、出産、育児、介護、仕事…これだけで手いっぱいという組合員(男性も)に無理をさせること(苦)。そして、非常勤職員の均等待遇要求を正職員の問題としてなかなか理解できないこと。…すべてを改善しなくちゃならない!!
 ……たぶん、先生の言いたいことは、さまざまなライフスタイルをもった組合員の存在を認め、お互いに連帯するような空間を組合活動が生み出さねばならないということではないか。
 最後に清山さんが言ったことが印象的だった。
「わたしの夫は、まだ組合の要求に給与(賃上げ)を求め、こだわるんですが、わたしは、労働時間の削減です。とくに残業の削減です。平日の夕食が、子どもと食べられることの大切さ。長時間残業のはびこる職場では、男性も女性も絶対に家事をこなせない。いま男子学生も『家事をやりますよ』という時代なんですから、(時短は)まさに男女共同参画制度の根幹にかかわる課題なのです」

 組合運動と世論の力で、国公職場に女性の採用が増えてきた。その一方で、役職昇任(特に6級以上)への遅れが深刻な問題となっている。そうして、いま、女性課長が(男並みに深夜残業をこなし)ばりばり働いている現実がある(単組から「男は寝袋、女は近くのビジネスホテルで仮眠する」という報告があったように)。
 なかなか複雑ではあるけれど、組合は常にリニューアルしながら新しい要求と制度に向き合っていかねば…と思わされた一日だった。

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2005/04/15

傾向と対策

 いまどきの国家公務員志望者は、どんな傾向(動機)と(試験)対策を練っているのか知りたくて『受験ジャーナル』編集部に行ってきました。2年前の4月号の巻頭インタビューで、国公労連の書記長が公務員制度改革をめぐって草野厚慶応大学教授と対談させていただきました。伝統と定評のある予備校でもあります。
 
 編集者いわく「志望者が、公務員を志望するのは、やはり安定ではないでしょうか。いまも昔も変わらないように思います」。国Ⅱの受験者は、地方上級より多く、年々微増を重ねている(昨年度の受験者7万人)。だいたい現役時に落ちて、1年間予備校でみっちり勉強して合格するのが定石のようだ。予備校は、コマ数にもよるが、60万~120万円ほどかかる。お金がなければ公務員になれないという傾向がわかりました(苦)。
「試験1カ月前は、平均週60時間の勉強漬けで、そこまでやらないと受からないんですよ。いま国Ⅰは東大卒もどんどん落ちますから……」。
 僕が受験しようかな~と牧歌的に思っていたのが、ちょうど10年ほど前で「ダブルスクール」なんていう言葉が流行りだした時代だったけれど、いまでは、予備校で専門的に(2年間)勉強するというのが当たり前なのだ。だって、都内のほぼすべての大学では、授業が終わった後、予備校の講師が大学に派遣されて2時間コースの試験対策講座を開いているというのだから驚いた。
 それから、志望者のなかには「国を動かしたい」という権力志向派から「国民のために働きたい」派、「あんまりガツガツ働かずに自分の生活を守りたい」派までいろいろいることもわかった(笑)。そういえば、最新号の合格体験記を読むと、ある女性は、大学卒業後に民間企業で働いたものの「女性は、結婚、出産すると一生働き続けられない。働ける環境が整っていない」と思い知って、公務の職場を志望したと書いてあった。なるほどな~。

 こちら側からは、国公一般の活動とか霞が関の実態とか非常勤職員の状況などを事実にもとづいて説明しました。編集部は、当然のことながら、大変驚いていました。そもそも予備校などの受験産業は、合格後のことには関知しない方針なのだろうな。
 ただ、受験生にとっては、将来働くことになる職場のリアリティーを知ることは必要なことだろうと思うのだけれど。つまり……、志望者の夢を奪う必要はないが、入省したあと幻滅してほしくないというのが正直なところだ。
 僕は、忘れられないのだ。
 昨年の春、国公一般の労働相談にきた新採職員が、「……霞が関の異常な実態を知らなかった僕が悪いのか? くじ運がなかっただけのことなのか?」と言って、肩を落とした姿を。彼は「せめて野球中継が終わるころに帰りたい」と言っていただけなのに!!

 予備校大手には、あとLECとか伊藤塾とかWセミナーとかあるので、随時、国公一般としてアプローチしていきたいと思っている。

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2005/04/11

再び全コメントにコメント(長め)

 こんばんは、国公一般「がふり寄り」担当者です。
 仕事が終わったので、この間の宿題も含めて全コメントにコメントします。

 「はる」さんが、厚生労働省の過労自殺あるいは過労死について心配していました。
 旧労働省サイド(本省約1000人)で、ちょっと調べた限りなんですが、ここ数年の過労自殺者や若年病死の数は、1998年3人、99年1人、2000年・01年1人、02年・03年2人、04年1人です。
 少ないと思われたでしょうか? 
 このなかには、20代の青年がいれば、働き盛りのキャリア補佐もいました。ある亡くなった人について、「まじめで責任感が強く、正義感あふれる人だった」という証言がありました。月100時間以上の残業勤務が数カ月続いた果てに自殺した人がいました。まだ、旧厚生省の部分も残っていますが、同じような実態かもしれません。
 「人間は頑強にできていて、ちょっとやそっとでは死なないもんだ。本省の労働環境は、慣れだよ、慣れ」などという職員がいるようですが、僕は、「明日は我が身」という覚悟を持っていたいと思います。

 「ゆう」さんが、特別職(裁判所職員、国会職員、防衛庁職員など)の大変さを語っています。裁判所と国会にはちゃんと組合がありますので(!)、「ゆう」さんは、防衛庁の関係かもしれませんね…。国公一般の労働相談には、実は、市ヶ谷や自衛隊員からの相談もあるのです。実際、朝と昼の感覚がないぐらいの勤務が続くと聞きました。「マジで死んでしまう」と。「ゆう」さんは、「組合を作れるなんてうらやましすぎです。(自分たちが)組合を作ったらとんでもないことになるんでしょうけどね…」と書いています。組合への悪口や不信が広がるなかで、僕は、あなたの気持ちを忘れずに国公一般の活動を進めていきたいと思います。ありがとう。

 「Hiroette」さんは、民間の方ですね。「私も霞ヶ関の方の話を聞く機会があって本当にすごいライフスタイルなんだなあ、って思っていたもので。。。既存のマスコミだとこういう情報は殆ど流されないので、淡々と事実をしるすようなこういうエントリは意義深いと思います」と書かれています。本当に、ありがとうございます。組合活動の大事な活動の一つは、「現実の告発」にあると思っています。人事院や総務省の偉い人は、はっきり言って、現実の職場がどうなっているのか知らないのです。さらに同じ本省庁で働いていても、暇というか定時で帰れる職場も結構あって、そういう職員は、「不夜城」を他人事だと思っている。それゆえ、国公一般の活動の第一にあるのは、隠蔽(いんぺい)されている現実の告発、暴露、摘出、指摘、明示…、どんな言葉を使ってもいいけれど(笑)、そういうことなんですよ。これからも、こりずにマスコミに接近しながら、頑張ります。

 「あそう」さんは、幸福を「家族との時間」と定義して、「公務員にはそれさえも保証されていません」と訴えています。そして、「陰ながらにならざるを得ませんが,応援しています。また,信じています」と。こういうコメントを読むと、僕は、「組合活動は何もすべて公然化(当局に身分を明らかにすること)する必要はないんですよ」と強く言いたい(笑)。国公一般の大半の組合員は、ほとんど当局に知られないで活動しているのではないかな…。霞が関本省庁において、もっとも必要なのは、現実の暴露です。それもわかりやすい、新鮮な言葉での現実の暴露。国民の前に、この職場の無法と異常さを、すべてあらいざらい晒(さら)すことこそが、当局が一番嫌がることなんですよ。ちょっと、くどいか…。
 ……ですから、「あそう」さん!! 「陰ながら応援します」なんて言わないで、国公一般に入って一緒に霞が関を変える旅をしましょうよ!! たれ込みメール、待ってますから~(笑)

 「春樹」さんは、国公労連がイラク特措法に反対したことを「特定の思想に染まっている」と指摘しています。
 でも、僕の言いたかったことは、「イラク情勢をめぐって意見が違っても、霞が関本省庁の『不夜城』を一緒に攻め落とす活動はできる」という一点なのです。そもそも、この世の中、「特定の思想に染まって」いない人など一人もいません。僕は憲法9条の改正には反対ですが、労働相談をしているとき、相手が持っている思想で判断なんかしませんし、たとえ改憲論者であっても全力で相手の相談に寄り添い、解決の道を探ってきたと自信を持って断言できます。
 13万人の組合員を抱える国公労連本部には、情勢の局面で一定の意見や態度、立場を表明しなければならないときがあるのです。ご承知ください。

 「キンブロサン」さんは、たぶん、僕と同じ組合の活動家(それ一筋という意味)ですね。国家公務員には、職場を休職して組合活動の専従になれる権利が認められています(最大で7年間…、その間は、無給なので組合費で給与をまかなうのです。驚きました?)。規定は、国家公務員法第108条の6、付則第18条、人事院規則第8条)。「キンブロサン」さんは、その大役を終えて職場に復帰するわけですね、きっと。「職場では職員間の会話が減っているとも聞きます。これから職場に復帰する身としては、どう対応すればいいのか悩んでしまいます」と書いています。でも、大半の組合員が、仕事を終えた後に活動するわけで、「負けずに、頑張って!!」と、 この一言しかありません(笑)。

 さて、明日は、公務員試験合格のための雑誌『受験ジャーナル』編集部へ行ってきます。

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2005/04/06

春闘期を越えて

 国公労連は、この春闘期、人事院および総務省と最終交渉を行った(3月22日)。
 全国13万人の組合員と家族の切実な要求に照らすとき、賃上げについて、人事院の回答「民間準拠(民間にならいます)」、総務省の回答「人勧尊重(人事院勧告にならいます)」などは、まったく不満だった。
 しかし、給与構造の見直しについて、人事院の大村事務総長は「みなさんの意見を十分聞きつつ検討を進め、納得を得るよう努める」と発言したことは、僕らのたたかいを反映しているようで、意義あるものだったと思う。

 この間、国公労連は、全国2800余の自治体に「市場化テスト反対」「給与構造の見直し反対」の陳情行動を展開してきた。この激しい公務員バッシングの嵐が吹き荒れるなか、組合員みずから議会に出向いて、公務員としての思いをぶつけてきたのだった。地方議会に呼ばれて行けば、何時間も待たされた挙句、議員から「時代は、官から民への流れですよ」と鸚鵡(おうむ)返しのように言われる。ある議会では、僕らの陳情を不採択にして、議員歳費を増やす法案には賛成するという、本当に笑えない現実を見てきた。
 ……そういうところで勇気をもって反論するのだ。
「税金でまかなわれる公務を利潤を追求する企業が食い物にしていいのでしょうか?」
「公務員を30万人減らしても赤字は増えています」
「同一労働同一賃金の大原則が、人事院のすすめる給与構造の見直しで崩されようとしている。賃金に地域間格差をつけようとしているんですよ。これは、民間にも大きく影響するものです」
 こんな感じで、全国の国公労働者が、働きながら訴えてきたのだ。そうして、現在、100近くの自治体が陳情を理解し、採択してくれているのだ(やったッ!!)。

 さあ、第二ラウンドの始まりです。
 矛盾が大きく、大きくなっていくのがわかる。 

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2005/04/04

いろんな雑誌を読むなかで

 組合活動を本格的にすすめるなかで、僕自身の読書傾向が変わりつつある。

 以前は、小説しか読まなかったのだが、国公労連の本部で働き出してからというもの、雑誌ばかり読んでいる。それも、『日経ビジネス』『週刊東洋経済』『週刊ダイヤモンド』『プレジデント』『エコノミスト』『テーミス』などなど、いわゆる経済誌というか「いかに金儲けするか、いかに成功するか」みたいな軽薄な雑誌なのですよ(笑)。
 自分で、なんでかな~って考えたら、東京・虎ノ門や新橋で働いているサラリーマンたちのメンタリティーとすぐ隣りの霞が関の役人のメンタリティーがあまり変わらないと思えてきたからかもしれない。そうして、新参組合である国公一般の組合員拡大を目指す場合、どうしても言葉かけをする相手の考えていることを理解することが不可欠だと思うようになったからだ。本省庁で働く職員が組合をどのように見ているのか、何を求めているのか……、それは、消費者がメーカーの商品に求めているものとあまり差がないのではないか? と。

 …で、今週の『週刊ダイヤモンド』特大号の「丸ごと一冊営業入門」は、本当に勉強になった。営業マンのマナーからクレーム対応まで、民間企業のトップセールスマンは、ここまでやるのか!と感心した。一概に、彼らの手口が、公務に必要だとは思わないけれど、もちろん。
 ただ、アサヒビールとリコーのトップ営業マンの密着ルポから、次のような共通項が浮かび上がることは指摘しておく。これは、そのまま組合にも言えることだと思うから。
「どんなにIT(デジタル技術)が発達しても、営業の基本はアナログ的な、人と人とのつながりだ。いかに自分のファンを増やし、人脈を広げていけるか。これが、長期的には営業実績に結び付く」(アサヒビールの平木さん)
「私の営業マンとしてのモットーは、お客様を好きになること、そして信頼関係を築くこと。相手を好きにならなければ、心を開いてもらえない」(リコーの田口さん)

 つまり、セールスには、「人と人とのつながり」「信頼関係」が一番大切だということ。

 営業マンは、生産したモノを相手に買ってもらうという、流通過程におけるモノから商品への「命がけの飛躍」(マルクス『資本論』)のサポーターである。組合は商品ではないけれど、職員と組合、組合員とオルグとの間に「信頼関係」が成立しなければ、要求実現へとすすんでいかないわけで、よく似てません?

 考えすぎかもしれないけれど、最近、こういう雑誌を読んでいると勉強になるんだな。

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2005/04/01

いろんな仲間のなかで

 組合活動を始めて自分が変わったな、と思うのは、この日本には、実にたくさんの、さまざまな組合があって、そこで活動している人たちと交流することで、自分がどのように見られているかを意識し、相手(とくに民間の組合で活動している相手)の生活について想像し始めたということかもしれない。
 簡単に言うと(笑)、自己批評と他者への想像力が高まったということだ。

 毎月、国公労連に送られてくる日本全国の組合機関紙やニュース、催しなどのチラシ、雑誌などの総数は(数えたことないけれど)、たぶん100は軽~くこえる。それに目を通すだけでも現代日本社会の特徴が浮かび上がる。
 例えば、タクシー労働者の組合「自交総連」発行の『自交労働者月報』。政府がすすめる規制緩和で車台数が増え、タクシー労働者の平均賃金が200万円台に急減していることがわかる。過労自殺も増えている。学校の先生の組合である全教が編集する『クレスコ』とかを読むと、学校現場の大変さと子どもを取り巻く環境の悪化がわかる。看護師さんらの組合なら医労連があり保育士さんなら福祉保育労、物づくりにかかわる労働者はJMIUといったようにそれぞれの組合が、新聞を出して現状を告発している。
 われら人事院に組合があるなら、マスコミにもスチューワデスさんにも出版社にも外国人労働者にも組合があったのだ!
 そういう仲間たちの活動によって、国民の所得格差が広がっていることや本当の公務員像を知ってもらう道筋とかフリーターと正職員との生涯賃金が四倍も違うということなどが身をもって実感できるのだ。
 そして励まされるのは、会社の横暴に泣き寝入りしないで裁判をたたかっている人たちの存在だ…。ここ数日だけでも、住友金属の女性職員が当局の差別管理を打ち破ったし(昇給訴訟で6300万円の賠償判決が出ました!)、コーヒーメーカーのネスレのパート女性たちが「請負」解雇は無効だと争って勝訴したし、派遣労働者の過労自殺も認定された…あと会社の思想差別を訴えて勝利和解した労働者もいるし、……もう、書き尽くせないほどだ。

 いろんな仲間のなかで、国家公務員の組合である国公一般の活動が問われていると感じるのだ。

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