非常勤職員が加入しました。
今日のお昼、霞が関のある省で働く若い非常勤職員が国公一般に加入しました。
国公一般の特質は、正職員ではなく非常勤(バイト)さんが入れる組合だということにある。まったく官の職場とは思われない、霞が関の非常識なフロアで働く彼女たちの労働条件や環境を少しでもよくするために、僕らの組合は存在するのだ。もともと3年とか6カ月とか任期のある非常勤職員なので、ずっと組合員でいられるわけではない。それを僕も彼女も承知で、組合員同士、ともに活動することになるのだ。
彼女は、言った。
「職場がとてもひどいので、1カ月しか働けないかもしれない。正直、もう辞めたい。民間の仕事でいいものがあれば、絶対に転職するつもり。……けど、次に入ってくる職員さんは、きっと希望を持って働き始めると思うし、彼女たちのためにも少しでも、辞める直前まで、国公一般と一緒に職場を変えていきたいと思って…」
ある省の食堂で、昼食を食べながら話を聞きました。彼女は、鞄のなかから既に記入した加入届けと組合費1000円の入った封筒を出しました。彼女が加入を決意しているとは、露ほども思わなかった僕は、びっくりしてまわりを見渡してしまいました。ほかの職員たちが、たくさんの職員たちが、僕たちのことなどまったく視界にないように食事をしています。僕は、彼女のために、できることはすべてやろうと決めました。
職場の狂った状況を知らせる必死のメール。仕事が終わってからの面接相談。さらに友だちを連れての相談。訴え。悩み。逡巡(しゅんじゅん)。手紙と返事。そうして、今日のランチ。たった45分のランチタイムだった。
彼女は、何もなかったかのように職場へ(いまだに職員一人ひとりのミルクと砂糖の数を表にさせて、若い女の子にコーヒーやお茶を出させる職場って何だ? 女性職員を合コンの相手としか見れない職場って何だ?)。
泣けてきそうな僕は、国会へ。
…何かが始まるのではなくて、何かを始めなくてはいけないんだ。
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